岐阜放送

岐阜県のテレビ・ラジオ兼営放送局(独立系)。呼称:ぎふチャン

株式会社岐阜放送(ぎふほうそう、Gifu Broadcasting System, Inc.)は、岐阜県放送対象地域として中波放送(AMラジオ放送)とテレビジョン放送兼営している特定地上基幹放送事業者である。

株式会社岐阜放送[1]
Gifu Broadcasting System, Inc.
岐阜シティ・タワー43の4階にある岐阜放送(2016年2月23日撮影)
種類株式会社
略称GBS、ぎふチャン
本社所在地日本の旗 日本
500-8588[1]
岐阜県岐阜市橋本町2丁目52番地
岐阜シティ・タワー43 4階[1]
設立1962年9月7日[1]
業種情報・通信業
法人番号5200001001443
事業内容テレビ・ラジオ放送
スポーツ・文化などに関する
各種事業の主催、共催及び後援
[1]
代表者代表取締役社長 山本耕[1]
資本金30億円[1]
売上高18億9126万9000円(2023年3月期)[2]
営業利益△107万4000円(2023年3月期)[2]
経常利益2085万9000円(2023年3月期)[2]
純利益1380万9000円(2023年3月期)[2]
純資産25億8437万1000円
(2023年3月31日時点)[2]
総資産33億5734万3000円
(2023年3月31日時点)[2]
従業員数54人(2022年4月1日時点)[3]
主要株主岐阜新聞社 48%
岐阜県 17%
(2020年7月1日時点)[4]
主要子会社岐阜新聞岐阜放送クリエイト株式会社[5]
外部リンクhttps://www.zf-web.com/
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岐阜放送
基本情報
英名Gifu Broadcasting System, Inc.
略称GBS
本社〒500-8588[1]
岐阜県岐阜市橋本町
2丁目52番地
岐阜シティ・タワー43
4階[1]
演奏所本社と同じ
公式サイトhttps://www.zf-web.com/
ラジオ
放送対象地域岐阜県
系列独立
愛称ぎふチャン、ぎふチャンラジオ
呼出符号JOZF
開局日1962年12月24日
親局 / 出力岐阜 1431kHz /  5kW
主な中継局上加納山FM補完中継局 90.4MHz 1kW
恵那 1431kHz 500W
多治見 1431kHz 100W
高山 720kHz 100W
萩原 1197kHz 100W
神岡 720kHz 100W
テレビ
放送対象地域岐阜県
番組供給系列全国独立放送協議会
呼出符号JOZF-DTV
開局日1968年8月12日
リモコンキーID8[1]
デジタル親局岐阜 30ch
アナログ親局岐阜 37ch
ガイドチャンネル37ch
主な中継局中津川 32ch
高山 30ch
主なアナログ中継局中津川 28ch
高山 38chほか
#アナログを参照
特記事項:
日本国内のラ・テ兼営局では唯一テレビ・ラジオの両方独立局
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岐阜市今小町にあった旧社屋
(2008年6月に解体:跡地には岐阜新聞社の新印刷工場が建設された。)

略称GBS愛称は「ぎふチャン」で現在は番組表表記などで主に後者が使用される。ラジオ・テレビともに独立放送局である。

放送局概要

概説・歴史

1962年昭和37年)9月、地元の地方紙である岐阜新聞社(当時は岐阜日日新聞社)により完全子会社ラジオ岐阜として設立。同年12月24日に全国45番目にラジオ放送を開始した。

きっかけとなったのは、1959年(昭和34年)に発生した伊勢湾台風以降に、当時存在した県域ラジオ局の「ラジオ東海[注釈 1] が、三重県域のラジオ局「近畿東海放送」(旧・ラジオ三重)と合併し、中京圏広域ラジオ局である東海ラジオ放送1960年(昭和35年)4月開局)となったことや、NHK岐阜NHK名古屋から配信されている番組をそのまま放送していたため、大規模な自然災害などが起きた時に岐阜県を主体とした報道機関がないことへの不安からと言われている。その後、1968年(昭和43年)8月にテレビ放送事業を開始するにあたり、現在の岐阜放送に改称した。

1992年平成4年)4月より、岐阜テレビ岐阜ラジオというテレビ・ラジオごとの新たな呼称が採用された[注釈 2]。後にラジオは、系列の岐阜新聞社も出資するエフエム岐阜(FM GIFU)を意識してか、「AM岐阜ラジオ」に呼称を変更している。

1995年(平成7年)10月1日には、テレビでの音声多重放送を開始。[6]

2005年(平成17年)には、開局以来初のマスコットキャラクターはちゃ丸が登場。

2007年(平成19年)には、開局45周年を機に、岐阜市今小町(市役所などが立ち並ぶ岐阜市中心街。岐阜新聞社の隣)からJR東海岐阜駅前に建設された再開発ビル「岐阜シティ・タワー43」(2007年(平成19年)10月13日オープン)の4階フロアへ本社を移転。同年11月11日の11時11分11秒より放送を開始した。これに先だち、同年10月1日より同局の通称をぎふチャンとし(社名は変更なし)、テレビ・ラジオの番組表での表記も変更された。ただし、現時点では正式名称の「岐阜放送」が放送局名として番組で使用される例もみられる[7]。また公式サイトも一新され、トップページのミニ画面で「ぎふ100%」などのCMが視聴できる他、一部アナウンサーの日記を掲載し始めるなど、以前よりも内容が充実した。

2011年(平成23年)7月24日地上デジタル放送完全移行を機に、新キャラクターの「UPるんチャン」が登場した[8]

2013年(平成25年)4月1日、テレビ・ラジオ兼営民放局だった中部日本放送が、ラジオ放送事業をCBCラジオに分社したため、中京広域圏における唯一のテレビ・ラジオ兼営民放局となった。

2013年(平成25年)12月9日には堀江博海が代表取締役社長に就任したものの、同じく就任した岐阜新聞社での騒動により4日後に辞任に追い込まれ、約1年間社長職は空席になっていた。しかし、2014年(平成26年)12月8日に常務だった森田順子が社長職に昇格させる人事を発表したことで終息した。なお就任当初、森田は全国の民放連加盟テレビ局の中で唯一の女性社長だった[9]

以上の経営上の混乱を収束させる過程で、長らく競合関係にあった中日新聞社が資本参加している。

テレビとAMラジオの事業者としては珍しく、報道局を持っていないため、岐阜新聞社に報道取材の委託をしている。そのため、ニュース番組とニュース速報は、必ず岐阜新聞の製作協力であることの旨が添えられている[要出典]

GBSラジオの業務のほとんどが関連企業の岐阜新聞岐阜放送クリエイトに業務委託されていて、GBS社員がラジオの業務に関わるのはアナウンサーと管理責任者のみである。

放送エリアの岐阜県は南北に広いため、本社以外に高山市にもラジオ・テレビ兼用のスタジオを置いている。前者では独自に番組も制作されており、以前は専属のアナウンサーを配置していたが、後にひだ高山総局長が務めることになった。

ハイビジョン対応のテレビ中継車

関連企業

  • 岐阜新聞岐阜放送クリエイト株式会社[5]

本社所在地

支社・総局

出典 [1]

キャッチコピー

現在
  • ぎふ100%
2020年10月1日 - 県民のため・県民主役の放送局であり続けるために、『ぎふ100%宣言』を策定したことから、このキャッチフレーズになった。2007年から、13年ぶりに再度となる。
過去
  • とことん!岐阜放送
  • Hotして岐阜放送
  • ぎふ100%
2007年10月~2011年12月23日 - イメージTVCMは開始当初、飛騨牛を焼きながらのバージョンと奥飛騨の温泉郷の温泉の湯と2バージョンのみであったが、後に朴葉味噌バージョン、はつしもバージョンなども加わった。
  • ぎふチャンス!Go!
2011年12月24日~2012年12月23日 - 同局の開局50周年PR等で使用された。
  • Station by Station
2012年12月24日から2020年9月 - 同局が岐阜駅等に隣接していることから、このキャッチフレーズになった。

資本構成

企業・団体は当時の名称。出典:[10][11][12][13]

2021年3月31日

資本金発行済株式総数株主数
30億円600,000株100
株主株式数比率
岐阜新聞284,460株47.41%
岐阜県102,000株17.00%
十六銀行024,400株04.06%
大垣共立銀行012,800株02.13%
中日新聞社012,000株02.00%
岐阜市010,926株01.82%
岐阜信用金庫010,000株01.66%

過去の資本構成

ラジオ

テレビ

どの系列にも属したことがなく、全国独立放送協議会に加盟している。古くからテレビ東京と関係が深く[注釈 3]、同局の番組を多く放送していることが特徴だが、正式な系列局ではないため、『ワールドビジネスサテライト』など少数のネットセールス番組を除いて、同時ネットであってもCMは差し替えている(東海地方では、三重県の三重テレビと同様の位置付けにある)。

隣接する愛知県には、テレビ東京系列局テレビ愛知があるが、名古屋民放を親局以外から受信している地域(東濃・飛騨地方など)では同局が受信できない場合が多いため、実質テレビ東京系列局の代わりとして視聴されているケースが多い[注釈 4]。しかし、地上デジタル放送への完全移行などにより、2011年平成23年)10月の改編でテレビ東京からの同時ネットが大幅に削減され、ニュース番組も『ワールドビジネスサテライト』のみ(のちに『ニュースモーニングサテライト』のネットを再開)に絞られた。空いた枠の大半では、自社制作枠(主に通販番組)や他系列番組(配給番組含む)に転換している。その後の改編においても、度々同時ネットの見直しが行われ、2013年(平成25年)4月の改編では、長らく行われていたアニメ番組の同時ネットが完全に撤廃された。2022年令和4年)4月の改編では、『ポケットモンスター』が同時ネットへ移行したことに伴い、9年ぶりにテレビ東京からのアニメ番組の同時ネットが復活した。

当局の本社送信所から愛知県西尾張地区や三重県北勢地区へは山などの遮るものは一切ないが、テレビ電波はその方向へのスピルオーバー(越境送信)が抑えられていることなどから、岐阜県外での視聴者は少ないため、テレビ愛知の開局以降もテレビ東京の番組購入に制限が掛けられていない。これは、愛知県の大半にスピルオーバーが及んでいる三重テレビのほか、テレビ大阪の開局以降におけるサンテレビKBS京都とは対照的な特徴である。

隣接する三重テレビとは異なり、平日に30分以上自社制作で放送する帯番組2022年(令和4年)現在放送されていない。また、サブチャンネルを用いたマルチ編成も定時番組では行っていない。

2024年(令和6年)4月5日から一部の自社制作番組について、在京民放キー局5社が共同運営している動画配信サービス「TVer」への供給を開始した[14]

送信所・中継局

デジタル

アナログ

2011年7月24日放送終了時点

放送エリア

なお、愛知県内では3つのケーブルテレビ[注釈 5]区域外再放送が行われている。

放送時間などの移り変わり

開局当初は番組ソフトが今日のように充実していなかったこともあり、準全日放送で、NET(日本教育テレビ)の番組をネットしたほか(後に結成されるANNには非加盟)、『岐阜放送ニュース』の名前で『NHKニュース』を放送していた[注釈 6]。また、『岐阜日日新聞テレビ速報』と題した県内ニュースが1日数回放送された。また、開局間もない頃は「県民総タレント」というコンセプトを掲げ、視聴者参加型番組の制作に力を入れていたこともある。

中京テレビ名古屋テレビ変則クロスネット1973年の春季改編で解消され、東海地方のテレビネットワークが整理されたのを機に、平日は放送を17時前から夜間にかけてしか行わなかった時代もある(土日は準全日放送)[注釈 7]。その後平日については、1985年頃に共同通信社から文字ニュースを受けるようになったことをきっかけに放送開始が昼前となり、1992年4月改編でテレビ東京の『ほのぼのワイド』のネット開始をきっかけに9時に、更にテレビショッピングや演歌などの音楽番組や、放送番組センターを通じての配給番組なども増えたことで、段階を追って繰り上げられた。

2004年12月1日からは日曜を除き24時間放送を開始したが、2012年4月2日より土曜を除いて取り止め、残る土曜も同年10月の改編で翌朝3時(27時)終了となり、一旦中断された。その後、翌2013年10月以降は平日が原則4時放送開始、翌日3時終了の23時間放送による「準終夜放送」(終了後もメンテナンスに伴う停波を行う場合以外、テストパターンカラーバーと信号・音楽を送出しているため、事実上終夜放送である)、土曜日は完全終夜放送(日曜日付けへの切り替えは4時起点)に戻ったが、2015年度からさらに放送休止時間が縮小され、平日は曜日によって若干のずれがあるものの原則3:45開始~翌朝3時終了の23時間15分、日曜は4時開始(起点)~翌日1:50終了の21時間50分の放送となっている(土曜は従来通り完全終夜放送)。2016年秋季の改編では、日によっては3:30(27:30)で前日付けの放送を一旦終えてから、カラーバーなどの試験電波を流し、3:45に当日の放送を開始するというほぼ完全終夜放送に近い状態に戻る日も増えている。

2022年度4月期の改編においては、土曜深夜(日曜未明)は終夜放送であるが、それ以外は2:30(日曜深夜=月曜未明のみ2:00)で名目上の放送終了となったのち、原則4:30(月曜5:00、土曜3:30)の名目上の放送開始まで「気象情報[注釈 8]フィラー番組扱いとされ、実質的な24時間放送として機能している[16]

「ぎふチャン」の呼称の使用される前、ニュース速報は『岐阜新聞ニュース速報』と称し、「ピーッピーッピーッ、ピーッピーッピーッ」という信号音(音階は全て「ド」)が鳴らされていたが、「ぎふチャン」の呼称誕生以降は『ぎふチャンニュース速報』の名称で、テレビ朝日系列各局で広く使用されているチャイム音に変更された[注釈 9]

開局当初から1990年代、1日の開始・終了時には「明るい話題をお茶の間に、身近なニュースをより早く、(考えるドラマを若者に)、新しい話題を提供するGBS岐阜放送テレビ」というスローガンが放送されたことがあった。(カッコ内は終了時のみ)

テレビネットワークの移り変わり

スタジオ

現在使用しているスタジオ

  • 本社(岐阜シティ・タワー43)
    • テレビスタジオ
    • ニューススタジオ - オープンスタジオ(ガラス張り)になっており、タワー43のフロア側から観覧が可能。
  • 岐阜新聞 各総局

このほか、夕方のワイド番組では岐阜新聞本社からの中継がある。

過去に使用していたスタジオ

  • 今小町・旧本社
    • テレビスタジオ
    • ニューススタジオ - 一般的なテレビスタジオに比べ非常に小さいスタジオ。
  • 多治見スタジオ - 多治見市・岐阜新聞社東濃総局内。

お天気カメラ設置場所

  • 岐阜市 - 本社が入居する岐阜シティ・タワー43の屋上(2007年11月11日頃から運用開始)ほか岐阜市内各所(岐阜メモリアルセンター周辺や岐阜長良川周辺など)に設置。
  • 高山市 - 高山市・中橋近くに設置。

デジタル放送について

地上デジタル放送は2005年4月1日より開始。リモコンキーIDは「8」だが、この番号はもっぱら原則としてフジテレビを筆頭に系列各局が使用しており、独立局はもとよりフジテレビ系列以外で唯一使用している。地元の系列局である東海テレビがID「1」、東海3県のNHKがID「3」[注釈 11]とかつてのアナログ放送時代の親局と同じ番号を継続使用したことで空いたID「8」を獲得したことによる。

当初はハイビジョン対応の番組は皆無に等しく、『開運!なんでも鑑定団』やごく一部の特別番組に限られていた。自社制作番組では画面比4:3・標準画質映像のアップコンバートによる放送が続き、前述以外のテレビ東京の番組はサイドカット状態で放送された。その後、2006年6月3日夕方放送の『TXNニュース』、6月4日放送の『スポーツ魂』を皮切りに試験的にハイビジョンで放送、6月11日のプロ野球中継(ロッテ対巨人戦)ではハイビジョンに加えて5.1chサラウンドステレオで放送された[注釈 12]。 同年7月からは、テレビ東京発のハイビジョン対応番組に限り、正式にハイビジョン放送を始めた。なお、生放送による自社制作番組ではやや対応が遅れ、2007年11月11日より順次ハイビジョン化された[注釈 13]。新マスターの運用は同年12月1日より開始した。

2008年1月8日までは原則として画面比4:3の識別信号が入っていており、いわゆる額縁放送にはならなかった(CM中やテレビ東京発の同時ネット番組を除く)。翌1月9日からは識別信号が付加されなくなり、16:9以外の番組は全て額縁放送となっていた。ただし、同日より同時ネット番組に限り字幕放送に対応し(実際はマスター移行前からも非公開ながら対応)。同年2月11日付以降の新聞の番組表で該当する番組にマークが付けられている。

2009年1月12日からは、アナログ放送では「アナログ」マークを画面右上に表示[注釈 14]。原則として平日は16時51分から24時45分までの番組、土曜は18時 - 25時、日曜は18時 - 24時に放送される番組で、CM中と通販番組を除き常時表示された。

データ放送では、岐阜県から送られてきた情報を元に、各河川などの現在の状況を水位や静止画で確認できるシステムを2006年4月より運用している。自治体と放送局が連動し、データ放送を通じて防災情報を提供する試みは当局が初めてである。また、データ放送内に広告を表示させる方式を採用したのも同局が初である。なお、かつてはテレビ東京発の同時ネット番組のうち、モノラル音声の番組において、アナログでも地デジと同様にモノステレオ音声で放送される場合があった。

2008年10月21日以降は、画面右上にウォーターマーク(「ぎふチャン」ロゴ)を表示している。2010年1月からは、それまでのロゴの右に「はちゃ丸」を添えたものに更新された。2010年5月中旬から6月13日までは、第30回全国豊かな海づくり大会が岐阜県で開催されるのに伴い、はちゃ丸の代わりに大会のキャラクター「ヤマリン」を配したものが使用された。地デジ完全移行の2011年7月24日以降は、前述の通り新たに登場したキャラクター「UPるんチャン」が「ぎふチャン」ロゴと共に表示されている。同年12月24日から2012年12月23日までの一年間は、「開局50周年」を記念してその文字が加えられた[注釈 15]。翌12月24日以降は「ぎふチャン」ロゴのみの表示となっている。

なおGBSテレビでは、提供スポンサー紹介時にもウォーターマークを表示したままにしている。

サービスエリア(視聴範囲)
  • 岐阜県のほぼ全域
  • 愛知県南東部(一宮市付近)
  • 長野県西部・南部
  • 富山県西部のごく一部
  • 石川県西部のごく一部
  • 福井県嶺北東部の一部
  • 滋賀県北東部のごく一部
  • 三重県北部のごく一部

アニメ番組放映事情

同局では、テレビ東京から長年ゴールデンタイムのアニメ番組(およびドラマ番組)の同時ネットを積極的に行なってきた。バラエティ番組などとは違って、物語が連続する上にスポンサーの影響力が大きいアニメやドラマの場合、野球中継などの独自の特別番組を組むと必ず振替措置が必要となるため、系列局以外で同時ネットを受けることは珍しいのである。特番を組んだ場合は別の曜日や時間帯に振り替えられるが、該当する回が1話完結のエピソードであったり、どうしても番組枠の都合が付かなかったりする場合は、放送されることなく「返上」となり、次の回に進むことがある。改編によりテレビ東京側で放送日時の変更があった場合、以降の放送を継続するのか打ち切りになるかは番組によって対応が異なる。また、同時ネット枠に移動してきた事によって、途中からネットを開始した事例もあった。ちなみに「キャプテン翼 (アニメ)」の場合、野球中継で同時ネットできない場合は翌週水曜18:30-19:00に放送していた。

一方で、2000年代後半以降は深夜帯にもアニメ番組(Wikipediaにおける「UHFアニメ」)を放送していた。岐阜県を含む在名広域圏では、UHFアニメはテレビ愛知でネットされる作品が圧倒的に多く、当局で放送されるのは毎クール当たり数本程度に限られる。2016年までは主にKADOKAWA角川書店)が関与している作品を、名古屋市やその周辺で受信できる地域が多い三重テレビとセットでネットする事例がほとんどであった。2017年以降、KADOKAWA関与のアニメはテレビ愛知で放送されるケースが増え、三重テレビと共に深夜アニメは散発的な放送に留まっている[注釈 16]。2022年7月以降はツインエンジンが関与している作品を同局のみで放送するケースが増えている。

この他テレビ東京系の深夜アニメが当局では夕方枠で流れるケースもある。特に2018年~2019年及び2021年は積極的に放送しており、平日夕方のアニメ枠のうち1~2本がテレビ東京系深夜アニメの放送枠となっていた。

シリーズ物の作品に関しては、全てのシリーズを放送する作品もあれば、最初のシリーズのみ放送したり続編から放送する作品もあるなど、作品により対応が異なる。UHFアニメの場合、最初のシリーズがテレビ愛知で流れて続編が当局に移動したり、逆に続編がテレビ愛知に移動する作品も少なくない。

2022年4月期には木曜19・20時台に昭和〜平成初期に流れた往年の名作アニメを4本連続で流す枠を設定した。当枠はぎふチャン開局60周年記念番組の位置付けだが、2023年4月以降継続する3番組のうち20時台の2本は同じ放送時間を継続、1本は金曜夕方枠に移動した(いずれも記念番組の肩書きは外れた)。

東海3県の民放テレビ局では唯一、テレビアニメの製作委員会に参加した実績がない[注釈 17]

主なテレビ番組

現在の番組の詳細は、公式サイトのテレビ番組表を参照。太字文字多重放送実施番組。

自社制作番組

単発・季節番組

他局からのネット番組

同時ネット (すべてテレビ東京系)

同時ネットの番組では、報道番組を除き原則として文字多重放送が実施される。

帯番組
月曜
火曜
水曜
木曜
金曜
土曜

時差ネット

帯番組
  • 韓国ドラマ・風が吹く(月曜 - 金曜 9:00 - 9:30)
  • 台湾ドラマ・暴走外科医がやってきた(火曜 - 金曜 11:00 - 11:30)
  • 韓国ドラマ・甘くない女たち〜付岩洞<プアムドン>の復讐者〜(火曜 - 金曜 13:30 - 14:30)
  • 美の精華 傑作選(月曜 - 金曜 14:30 - 14:40)
  • マイグラフ 傑作選(月曜 - 金曜 14:45 - 15:00・日曜 6:00 - 6:30)
  • 西国三十三所 観音巡礼 祈りの旅(月曜 - 金曜 16:00 - 16:30、木曜 21:24 - 21:54)(KBS京都制作)
月曜
  • 新歌謡の匠(8:00 - 8:30)
  • 歌謡アップデート(13:30 - 13:45)
  • 安藤みゆきと小桜舞子の歌の彩は(13:45 - 14:00)
水曜
木曜
金曜
土曜
日曜

不定期・その他

終了した番組

自社制作番組

地域情報

いずれもテレビ愛知制作。

など多数

テレビ東京系列

バラエティ

山本圭一の不祥事により番組が休止となった2006年7月20日は、系列局と同様に『ガレッジ ワザーランド』を単発放送(当局では初回放送扱い)。また、最終回とその前週の回は独自の特番を組んだ関係で放送されなかった。

クイズ

報道・ワイド

アニメ・特撮

ドラマ

音楽

スポーツ

教養

紀行

テレビ東京系列以外

バラエティ

アニメ

以下はUHFアニメ

ドラマ

音楽

スポーツ

紀行

  • おんナビ - KBS京都のほか、テレ玉・チバテレビ・三重テレビ・BS11との共同制作。放送途中で打ち切り。
  • 京のいっぴん物語 ※HD
  • 京都甘党・ゼッピン
  • 中島貞夫とめぐる 京都シネマ紀行
  • 古瀬絵理の美酒と温泉 ※HD
  • 四国遍路寺〜同行二人 ※HD
  • お伊勢さん
  • とちぎ発!旅好き!
  • アジア隠れ家紀行
  • 超特急と行く!食べ鉄の旅 タイ編(再放送)『鉄道チャンネル』制作。
  • 超特急と行く!食べ鉄の旅~マレーシア編~
  • 近江風土紀 ※びわ湖放送製作
  • 田中律子の大人の夏休み!※2023年8月20日(日)20:00 - 20:30放送。三重テレビで、同年8月19日(土)18:30 - 19:00放送。
  • おとなの嗜呑~極上ボルドーワイン・絶品のアテと共に※ BSジャパネット制作(2024/1/20)
  • 灯台を讀む ~小説家たちが照らす 灯台の未来~※BS朝日制作(2024/1/21)
  • 川中美幸&松原のぶえが行く 贅沢クルーズ旅(2024/2/10)
  • カミナリの旅チャリ!※とちぎテレビ制作

趣味

教養

情報

ハイビジョンで放送された特別番組 (テレビ東京系以外)

KBS京都
  • Kyoto Prestige(2005年9月3日)
  • ドイツ・未来への旅(2005年12月30日)
  • ジローラモのチョイ不良おやじ京都を行く〜イタリア男・買い倒れ京都旅〜(2006年9月3日)
三重テレビ放送
  • 飛翔〜多度カントリーの挑戦〜(2005年10月10日)
  • 時を紡いで〜遷宮・木曳の記録〜(2006年7月18日)
札幌テレビ
  • 光の大地フィンランド オーロラは時を越えて(2006年7月2日)
北信越フジネットワーク系列4局制作

など多数

岐阜新聞と中日新聞

岐阜放送の親会社である岐阜新聞中部日本放送(CBC)・東海テレビ(THK)・東海ラジオ(SF)の関係会社である中日新聞岐阜県下では競合関係にあり、激しい部数拡張競争を繰り広げていることから一般に不仲といわれる(それでも、東海ラジオ放送の前身であるラジオ東海〈旧・岐阜放送=当項のとは全く別〉は中日新聞の前身である中部日本新聞と岐阜新聞の前身である岐阜タイムスの合弁企業であった。また、テレビ愛知とFM岐阜には中日新聞と岐阜新聞が共に出資している)。この関係は、過去に中日ドラゴンズの監督交代劇の際、岐阜県内での中日新聞の拡販政策絡みで岐阜県出身者を登用する動きがあると他社マスコミに報じられたこともあった程の特異性を持つ。その影響は以下の例にも現れている。

番組表の扱い

岐阜県内において約6割のシェアがある中日新聞岐阜版のテレビ欄では、テレビ愛知(TVA・中日新聞系)が標準サイズ(NHKテレビなどと同じ大きさ)で載っているのに対し、岐阜放送テレビは欄下の1/3サイズになっている(表記は「ぎふチャン」となっている。中日新聞長野県版にも小サイズで載せていたが、2021年現在は在名5局及びテレビ東京と同様ハーフサイズで掲載されている。ちなみに中日新聞三重版の三重テレビ(MTV・中日新聞系)は、標準サイズでテレビ欄の中央に載っている。

なお、1980年代ごろまで(地上波のみだった時代)は、愛知・三重県向けの朝刊ではテレビの番組表は三重テレビと同列でハーフサイズ、ラジオに至っては極小サイズで、夜間(17時から深夜の放送終了時=当時24:30まで)のみの収録にとどまっていた。その後テレビの多チャンネル化や、テレビ放送の全日体制復帰により、番組表の配置も解説コーナー付近のハーフサイズに変更。ラジオも日中の番組(一部除く)を収録するようになり、愛知国際放送・Radio-iが廃止となった2010年10月1日から愛知のみクォーターサイズに昇格した(岐阜・愛知・長野県版にて掲載。三重・滋賀県版は夕刊のみ掲載)。

これに対して岐阜放送の親会社である岐阜新聞は、岐阜放送は中央に標準サイズで、テレビ愛知は右端にハーフサイズで載せている。なお、三重テレビは中面のBSデジタルやラジオの欄に載っている。2005年12月頃になってデジタル7チャンネルの分も掲載された。

野球中継(主に中日ドラゴンズ戦)について

1970年代には地方開催に限りゲーム中日主催ゲームを独立局間ネット放送した例があり、1976年4月8日には草薙球場での対阪神タイガース戦の放送事例がある(テレビ神奈川の制作で[注釈 48]、サンテレビ・近畿放送・テレビ和歌山・三重テレビでも放送)。

1987年から数年間、1980年代にはナゴヤ球場(後にナゴヤドームで開催、現在の地方主催も浜松球場など)の中日主催ゲームをCBCが放送できない場合、実制作をCBCが行い、岐阜放送が代わりに放送する形で「ドラゴンズスペシャルナイター」と題して同局で地元の企業・団体の協賛を得て放送していたが、後にCBCやドラゴンズの親会社である中日新聞による岐阜放送への放映権譲渡拒否か、岐阜放送の親会社である岐阜新聞側による返上かは不明だが、CBC制作による岐阜放送での放送は1990年代に行われた岐阜長良川球場での広島東洋カープ主催の対中日戦[注釈 49]に限られることになった[注釈 50]。現在はCBCが編成の都合上放送できない場合は東海テレビ、三重テレビ(中継担当は原則として東海テレビだが、極稀にCBCの場合あり)、NHK名古屋放送局(地域情報番組枠が組まれる金曜日のみ放送可能)に放映権を譲渡している。

以後はtvk神奈川新聞系でメ〜テレと業務提携関係あり)制作の対DeNA[注釈 51]サンテレビ神戸新聞系)制作の対阪神戦の中継、TOKYO MXTOKYO FM系)制作の対ヤクルト戦(神宮)を放映するのみとなっていた[注釈 52](詳しくはぎふチャン ダイナミックナイターの項を参照)。また、岐阜ラジオにおいてはスポーツニュースで結果を放送する際に「中日」とは言わず「ドラゴンズ」として放送している。監督の記者会見などを流す際も「中日」という言葉の部分をわざわざ編集でカットしているほどである。但し、岐阜放送・岐阜新聞ともweb上の文章では「中日」を使用している。なお、三重テレビ(MTV・中日新聞系)では2017年現在でも東海テレビ制作分の一部(年度によりCBC制作分もの一部も)を譲り受けて放送している(→三重テレビナイターの項を参照)。

なお、2005年よりテレビ東京(TX)が、巨人戦の中継を本格的に取り組んだことから、岐阜放送でも巨人戦を放送する機会が増えている。2006年は中日戦、巨人戦共に6試合(巨人戦は主催2試合含む)、その他1試合を放送した。中日戦中継の減少が著しい中、巨人戦中継の割合が増えている。ただし、巨人戦中継の今後は、TXの動向次第である。なお、2007年9月6日はテレビ東京をキーにナゴヤドームの中日vs巨人戦の中継が全国ネットで行われたが、かつてのCBCの時とは異なり中日の資本ではないテレビ東京からの購入となるため、岐阜放送での放送が実現するか注目されていたが、結局ネットされなかった。2007年の日本シリーズ・日本ハム対中日戦をテレビ東京系列で2試合(第2試合=札幌ドーム、第5試合=ナゴヤドーム)放映するが、岐阜放送でも2試合とも放映し(ナゴヤドームからの中継は岐阜放送では史上初)、中日の53年振りの日本一胴上げの瞬間を生中継した[注釈 53]

高校野球の甲子園での岐阜県代表試合を朝日放送テレビからネットしていた時期があった。甲子園球場の朝日放送テレビの放送席で伊藤伸久アナが実況したこともあった。

放送局への出資

テレビ愛知(TVA、本社・愛知県名古屋市中区大須)は日本経済新聞中日新聞が主要株主であるが、岐阜放送の親会社、岐阜新聞も株主の一員となっている。FMわっちFM PiPiにおいても中日新聞・岐阜新聞両社提供の定時ニュースが配信されている。また、2014年3月まで岐阜エフエム放送(Radio80)(当時の社名。現在はエフエム岐阜)にも両社ニュース配信が行われていたが、2014年4月以降は中日新聞に一本化された。

2010年代に入り、中日新聞が岐阜放送に資本参加したため、小規模経営のコミュニティFMを除く東海3県のラジオ局で中日新聞資本がないのは岐阜県をエリアとするエフエム岐阜と、木下工務店グループで当初InterFM名古屋支社が運営し、2016年8月に分社・独立(放送免許承継は12月から)したRadio NEOのみとなった(エフエム岐阜の前身である岐阜エフエム放送では中日資本があったが、再建後はエフエム愛知を通じた間接的関係となった)。

高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン

高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」は、中日新聞の主催ながら、2012年の第2回目より岐阜新聞と岐阜放送も後援している(なお、第2回まで中部日本放送が後援、2013年の第3回以降はテレビ愛知の後援となっている)。

  • 岐阜放送での放送は2012年の2回目からでCBCの協力の元岐阜放送にて生放送、CBCテレビでは岐阜放送協力の元同日深夜に録画放送された(制作は各局独自)。
  • 2013年の第3回大会の模様はテレビ愛知(共同制作)・BSジャパンで15:00-16:00に同時録画放送された。実況、レポートはテレビ愛知アナウンサーが担当した。
  • 2014年の第4回大会の模様は共同制作局のテレビ愛知と同局は15:00-15:55にて録画放送を行い、BSジャパンでは26:05-27:00に録画放送された。この回はテレビ愛知アナウンサーに加え、同局から尾藤すみれがレポーターとして参加した。
  • 2017年の第7回大会もテレビ愛知との共同制作体制となるが、前年7月にテレビ愛知アナウンサーが減員し、1名(岡田愛マリー)しか派遣されなかったことにより、実況を同局で番組を持つフリーアナウンサーの吉村功(元東海テレビアナウンサー)が担当した。

人材交流

岐阜放送は岐阜新聞社の関連会社で、また報道協定を結んでいることから、岐阜放送のアナウンサー、記者などが岐阜新聞に出向する例も珍しくない。

出典 [26]


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過去に在籍したアナウンサー

男性

女性

主な番組契約アナウンサー

脚注

注釈

出典

外部リンク