張維為

中国の政治学者

張 維為(ちょう いい、1958年12月23日 -)は、中華人民共和国の政治学者で、復旦大学国際関係学の教授、同大学の中国研究院の院長を務めています[1][2]。張氏は、中国の経済・政治改革、中国の発展模式、比較政治学について、英語と中国語で幅広く執筆しています。

張維為
出身地:中華人民共和国の旗 中華人民共和国上海市
職業:政治学者、作家
各種表記
簡体字张维为
拼音Zhāng Wéiwéi
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経歴

張氏は6人兄弟の末っ子である。文化大革命(1966年~1976年)の時、兄妹は皆、新疆生産建設兵団に行き、彼は政策的に上海に残った。1975年、17歳のときに上海第二彫塑工場(上海雕刻二厂)に工員として採用された[3]。その後、文革の終了とともに高考が再開され、1977年に復旦大学の外国語学部に入学した張は、学部長を説得して国際政治学の講義を聴講したという。1981年から1983年までは、北京外国語大学の大学院で翻訳を専攻していた。

1983年から1988年まで中華人民共和国外交部の英語通訳を務め、1980年代半ばには、鄧小平李鵬などの中国の指導者たちの仕事を担当したこともある[4][5][6]

1988年にジュネーブ大学で国際関係学の修士号を取得した後(1990年)、博士号取得を目指し、1994年に博士号を取得しました。博士論文のタイトルは「Ideological Trends and Economic Reform in China, (1978-1993)」である[7]。1998年から2010年まで、国際・開発研究大学院東洋学研究センター上級研究員、2004年から2010年まで、ジュネーブ外交・国際関係大学院客員教授を務める[8]

2011年6月、張維為が、アラブの春の中国への波及を予想するフランシス・フクヤマとのディベートの中で、初めて「アラブの冬」を予言する言説を行った[9]。「私が中東について理解する限りでは、西洋諸国はあまり喜びすぎない方がよいという結論に至っている。それはアメリカの利害に対して甚大な問題を投げかけるだろう。今『アラブの春』と呼ばれているそれは、間もなく中東の冬へと変わるだろうと考えている」[10][11]

著書

単著

  • Ideology and Economic Reform under Deng Xiaoping, (London: Kegan Paul, 1996).
  • 英汉同声传译,(中国对外翻译出版公司, 1999).
  • Transforming China: Economic Reform and its Political Implications, (London: Palgrave Macmillan, 2000).
  • Reshaping Cross-Strait Relations: Ideas and Reflections, (Geneva: CAS, 2006).
  • The China Wave: Rise of a Civilizational State, (World Century Publishing Corporation, 2012).
  • The China Horizon: Glory and Dream of a Civilizational State, (World Century Publishing Corporation, 2015).
  • 文明型国家,(上海人民出版社, 2017).

編著

  • 国际视野下的中国道路和中国梦, (学习出版社, 2015).
  • 中国特色社会主义, (上海人民出版社, 2020).

外部リンク

脚注