道営記念

道営記念(どうえいきねん)は、ホッカイドウ競馬で施行される地方競馬重賞競走である。農林水産大臣より寄贈賞の提供を受けており、名称は「農林水産大臣賞典 道営記念」と表記される。

道営記念
開催国日本の旗 日本
主催者北海道
競馬場門別競馬場
創設1958年6月
2023年の情報
距離ダート2000m
格付けH1
賞金1着賞金2000万円
出走条件サラブレッド系3歳以上オープン、北海道所属(出走資格を参照)
負担重量別定(負担重量を参照)
出典[1]
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副賞は農林水産大臣賞、一般社団法人JBC協会会長賞(1着生産牧場)、全国公営競馬主催者協議会会長賞、北海道知事賞[2]

概要

1958年に創設された4歳(現3歳)以上の馬による重賞競走。ホッカイドウ競馬のグレードではH1に格付けされ、古馬による最強馬決定戦として位置付けられているほか、近年は最終開催日の最終競走として施行することが多くなり、シーズンの最後を締め括る総決算レースの意味合いも持つ。

2021年現在、ホッカイドウ競馬で行われている古馬の重賞競走で交流競走に指定されていないのは、当競走とグランシャリオ門別スプリント道営スプリントのみとなっている[3]

創設から1987年までは主に札幌競馬場で施行していた。その後開催地は帯広競馬場を中心に函館競馬場岩見沢競馬場など変更を繰り返した後、1997年以降は札幌で施行した2006年と2007年を除き、門別競馬場での施行が定着している。

1965年にはアラブ系のシユナイダーが優勝している。2002年からは出走馬の一部をファン投票で選出するようになった。

2012年は、「近代競馬150周年記念」の副称を付けて施行した[4]

条件・賞金等(2023年)

サラブレッド系3歳以上、ホッカイドウ競馬所属。
  • 番組賞金300万円以上(ファン投票締切時)で出走を希望する馬のうちのファン投票上位8頭[1]と「新冠町長杯レコードな町新冠特別」の優勝馬に優先出走権がある。
別定。3歳55kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減[1]
賞金等[5]
賞金額は1着2000万円、2着560万円、3着420万円、4着280万円、5着140万円。
スタリオンシリーズに指定されており、ルーラーシップの翌年度の配合権利が優勝馬生産牧場への副賞となっている。

過去の副賞

スタリオンシリーズ競走に指定されており、以下の種牡馬の翌年度種付権が副賞として贈られた。

歴代優勝馬

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

回数施行日開催地距離頭数優勝馬性齢所属タイム優勝騎手管理調教師
第1回1958年6月札幌1850m[注 1]6頭ヒフミダケ牡4北海道2:10.4泰嘉治
第2回1959年9月9日[21]札幌1900m7頭フジネオン牡5北海道2:05.2上田市次
第3回1960年11月13日[22]札幌2200m8頭トサンテンプウ牡3北海道2:27.0神崎重春
第4回1961年9月10日[23]札幌2000m6頭ホクセイ牡7北海道2:08.4江川秀三
第5回1962年10月7日[24]札幌2000m8頭ミヨウトクマル牡4北海道2:09.2戸野塚郁郎
第6回1963年10月6日[25]札幌2000m9頭ミヨウトクマル牡5北海道2:08.5高城幹雄
第7回1964年10月4日[26]札幌2000m7頭ホワイトパール牡5北海道2:08.8林正夫
第8回1965年9月26日[27]札幌2000m11頭シユナイダー牡5北海道2:07.2林正夫
第9回1966年9月25日[28]札幌2000m7頭ミナミボーイ牡6北海道2:08.0戸野塚郁郎
第10回1967年10月1日札幌2000m9頭セントスタン牝5北海道2:06.6安田寛堂山大企知
第11回1968年11月4日札幌2000m[注 2]9頭ヘンリーフレンド牡5北海道2:09.1林正夫浜口忠雄
第12回1969年10月26日札幌2400m8頭ハツヒノデ牡5北海道2:34.2小島正二浜口忠雄
第13回1970年9月23日岩見沢2000m8頭ハツヒノデ牡6北海道2:12.8原平浜口忠雄
第14回1971年10月31日札幌2400m8頭ダイゴシユウホマレ牡5北海道2:34.7黒川武鈴木権四郎
第15回1972年10月10日札幌2500m8頭ダイゴシユウホマレ牡6北海道2:41.5黒川武鈴木権四郎
第16回1973年10月21日札幌2500m8頭シエスタイム牡6北海道2:41.7後條雄作村田勝次
第17回1974年10月6日札幌2000m9頭ブリツトフアイア牡5北海道2:04.3伊藤隆志鈴木権四郎
第18回1975年11月3日札幌2000m[注 3]12頭マルサンフアイヤ牡5北海道2:05.9千島武司戸野塚郁郎
第19回1976年10月24日札幌2000m12頭ブレーブセミノール牡6北海道2:04.9原平鈴木亮平
第20回1977年11月3日札幌2000m11頭スギノアトラス牡5北海道2:04.4山下信雄中村光春
第21回1978年11月3日札幌2000m13頭ピンクエイト牝4北海道2:06.4須藤三千夫清水吉雄
第22回1979年11月4日札幌2000m15頭ホクメイセ6北海道2:05.5佐々木一夫佐藤二郎
第23回1980年10月5日札幌2000m11頭コトノアサブキ牡5北海道2:05.6山下信雄黒川武
第24回1981年11月1日札幌2000m15頭サクラアケボノ牡5北海道2:07.4岡島玉一安田寛
第25回1982年11月3日札幌2000m8頭コトノアサブキ牡7北海道2:05.7佐々木一夫黒川武
第26回1983年11月3日札幌2000m15頭ハツピシルバー牡4北海道2:07.1伊藤隆志林正夫
第27回1984年11月3日札幌2000m16頭カイソクミクロ牝7北海道2:05.9田部和則鈴木亮平
第28回1985年11月4日岩見沢2000m12頭ミナガワビクトリー牡5北海道2:11.1米川昇手島健児
第29回1986年11月3日札幌2000m15頭ハツピシルバー牡7北海道2:06.2岡島玉一林正夫
第30回1987年11月3日札幌2000m14頭ベストボーイセ4北海道2:07.7井上俊彦三上茂
第31回1988年11月3日岩見沢2000m10頭ヤマノフレアリング牝3北海道2:10.7松田路博鈴木英二
第32回1989年11月9日帯広2400m14頭ドクタースパーク牡4北海道2:35.6村上正和成田春男
第33回1990年11月15日函館2320m10頭ユーワエース牡4北海道2:31.3村上正和桑原義光
第34回1991年11月14日函館2320m12頭ブラックホラー牡5北海道2:29.0岡島玉一桑原義光
第35回1992年11月3日岩見沢2000m11頭スガノスキー牡3北海道2:14.5柳澤好美成田春男
第36回1993年11月17日帯広2400m10頭エクセルワイザー牡6北海道2:39.7小野望後條雄作
第37回1994年11月23日帯広2400m11頭ササノコバン牡4北海道2:35.9國信満堂山芳則
第38回1995年11月23日帯広2400m12頭ササノコバン牡5北海道2:35.4國信満堂山芳則
第39回1996年11月20日帯広2400m12頭ヤマノセイコー牡6北海道2:39.4松本隆宏鈴木英二
第40回1997年12月11日門別2000m11頭マサノチャーミング牝5北海道2:07.1岡島玉一桧森邦夫
第41回1998年12月23日門別2000m15頭ハセミイホー牡4北海道2:06.0坂下秀樹須藤三千夫
第42回1999年12月23日門別2000m16頭スズオールマイティ牡3北海道2:07.0齋藤正弘林和弘
第43回2000年11月21日門別2000m16頭ヒットパーク牡6北海道2:08.2宮崎光行須藤三千夫
第44回2001年11月22日門別2000m13頭チェイスチェイス牡7北海道2:08.2松本隆宏鈴木英二
第45回2002年11月21日門別2000m13頭クラキングオー牡7北海道2:06.3五十嵐冬樹堂山芳則
第46回2003年10月30日門別2000m16頭ビックネイチャー牡3北海道2:05.5櫻井拓章恵多谷豊
第47回2004年11月11日門別2000m15頭テイエムアラシ牡5北海道2:11.8岡島玉一大崎順司
第48回2005年11月10日門別2000m15頭バンブーボカ牡5北海道2:08.6宮崎光行林和弘
第49回2006年11月9日札幌2485m13頭サンマルアンサー牝5北海道2:43.1佐々木国明柳澤好美
第50回2007年11月13日札幌2485m13頭ジンクライシス牡6北海道2:38.8宮崎光行堂山芳則
第51回2008年11月20日門別2000m14頭コンテ牡5北海道2:10.8五十嵐冬樹角川秀樹
第52回2009年11月19日門別2000m15頭コパノカチドキ牡6北海道2:05.7桑村真明角川秀樹
第53回2010年11月18日門別2000m16頭オネストジョン牡6北海道2:07.0小国博行堂山芳則
第54回2011年11月17日門別2000m16頭ショウリダバンザイ牝4北海道2:06.8吉田稔林和弘
第55回2012年11月15日門別2000m16頭モエレビクトリー牡6北海道2:06.3服部茂史田中淳司
第56回2013年11月14日門別2000m15頭レオニダス牡3北海道2:08.1服部茂史田中淳司
第57回2014年11月13日門別2000m16頭ウルトラカイザー牡6北海道2:04.9井上俊彦林和弘
第58回2015年11月12日門別2000m12頭グランプリブラッド牡6北海道2:05.1服部茂史田中淳司
第59回2016年11月10日門別2000m15頭タイムビヨンド牝4北海道2:08.2五十嵐冬樹堂山芳則
第60回2017年11月9日門別2000m15頭ステージインパクト牡5北海道2:07.2五十嵐冬樹佐久間雅貴
第61回2018年11月15日門別2000m11頭スーパーステション牡4北海道2:05.3阿部龍角川秀樹
第62回2019年11月7日門別2000m12頭リンノレジェンド牡3北海道2:07.2岡部誠林和弘
第63回2020年11月5日門別2000m12頭クインズサターン牡7北海道2:07.2落合玄太安田武広
第64回2021年11月4日門別2000m15頭クインズサターン牡8北海道2:05.3落合玄太安田武広
第65回2022年11月10日門別2000m16頭サンビュートセ5北海道2:06.3五十嵐冬樹堂山芳則
第66回2023年11月9日門別2000m11頭シルトプレ牡4北海道2:08.2石川倭米川昇

主な記録

同一馬による連覇は1962年・1963年(ミヨウトクマル)、1969年・1970年(ハツヒノデ)、1971年・1972年(ダイゴシユウホマレ)、1994年・1995年(ササノコバン)、2020年・2021年(クインズサターン)の5例がある。

2011年の優勝馬ショウリダバンザイ馬主林正夫は、騎手時代と調教師時代にも本競走を勝利しており、騎手・調教師・馬主全てで優勝を果たしている[29]。2019年にも同氏が馬主であるリンノレジェンドが勝利を挙げた[30]。それぞれの管理調教師である林和弘は実子である。

2023年は出走11頭中6頭が落馬する多重事故が発生し、完走は5頭に留まった[31]

脚注

注釈

出典

各回競走結果の出典

参考文献

  • 道新スポーツ編『北の蹄音 ホッカイドウ競馬四十年史』北海道新聞社、1989年
  • 『2013ホッカイドウ競馬ガイド』北海道軽種馬振興公社(門別競馬場・各場外発売所で無料配布)
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