金城武

台湾生まれの日本の俳優

金城 武(かねしろ たけし、1973年10月11日 - )は、台湾台北生まれの俳優。かつては歌手としても活動していた。日本人父親台湾人母親との間に生まれ[1][7][8]沖縄県出身の祖父を持つ[9]日本国籍[1][2][3][4]身長180cm、体重72㎏[5][6]。姪(同母異父兄の娘)はモデルのU(曾宇璦中国語版[10]

かねしろ たけし
金城 武
金城 武
本名金城 武
生年月日 (1973-10-11) 1973年10月11日(50歳)
出生地中華民国の旗 台湾台北市
国籍日本の旗 日本[1][2][3][4]
身長180 cm[5][6]
血液型O型
職業俳優歌手
ジャンル映画
活動期間1989年 -
活動内容1992年:歌手デビュー
1992年:俳優デビュー
著名な家族姪:U(曾宇璦中国語版
公式サイトhttp://www.fulong.jp/c1_0000.html
http://www.fulongstars.com/takeshi/index.htm
主な作品
テレビドラマ
神様、もう少しだけ
二千年の恋
映画
恋する惑星
天使の涙
LOVERS
ウィンター・ソング
ウォーロード/男たちの誓い
レッドクリフ
日本映画
リターナー
Sweet Rain 死神の精度
K-20 怪人二十面相・伝
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金城武
各種表記
繁体字金城武
簡体字金城武
拼音Jīnchéng Wŭ
和名表記:かねしろ たけし
発音転記:ジンチェン ウー
英語名Takeshi Kaneshiro
閩南語白話字Kim-siâⁿ Bú
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概要

誕生日が11日であることから、十と一を合わせて「士」(士=武士通称。また、別称であるを指す場合もあり、この場合には士(さむらい)と呼ばせる)で、父親が勇敢武士になるよう望み、両方を合わせると武士となるため、「武」と名付けた[11][12]台北市内の、日本人などの外国人の多く住む高級住宅街天母で育った。中学までは台北日本人学校に通い、高校からは台北アメリカンスクール中国語版に通う[7]。高校時代にスカウトされCMに出演し芸能界デビュー[7][8]。卒業後は歌手としてスタートした。台湾でのアイドル時代は、ジミー・リンアレック・スーニッキー・ウーと並んで台湾四小天王と呼ばれていた。日本語北京語広東語台湾語英語が堪能で[8]、主に日本・中国・香港・台湾の東アジア地域で、映画・ドラマ・CM出演など幅広く活躍している。

来歴

高校時代にスカウトされ、清涼飲料水のCMに出演し芸能界デビュー。映画への初出演は、チン・シウトン監督の『ワンダー・ガールズ 東方三侠2』で、新興宗教の教祖役で出番から15分足らずで生首になるという役だった。

香港に仕事で訪れた際、ホテルのロビーで偶然に居合わせた映画監督ウォン・カーウァイに見初められ、香港映画『恋する惑星』(1994年)に出演。その後も同監督作品をはじめ香港映画への出演で頭角を表し、国際的に活躍する俳優となる。1990年代後半からは、日本のドラマやCMにも出演し、顔を知られるようになる。日本の芸能界デビューは『聖夜の奇跡』(1995年)で、台湾からの留学生役として出演した[7]。『神様、もう少しだけ』(1998年)が大ヒットしたことにより、日本で爆発的な知名度を得ることになった[8]。日本では、アミューズに所属していた[13]。現在は、香港・中国・台湾・日本など各地で放映される映画やテレビ番組、CMで、それぞれの国の言語を操って出演する姿を見ることが出来る。

活躍の場はアジア地域に留まらず、1998年にアジア人として初めてプラダのワールドキャラクターになった。これはミウッチャ・プラダMiuccia Prada)が、『天使の涙』での金城を見て気に入ったためとのことである。2004年に出演したチャン・イーモウ監督作品『LOVERS』は、アメリカゴールデングローブ賞・外国語映画賞にノミネートされた。

2008年6月20日、サッカー選手のカカデビッド・ベッカムに続いて、アジア人としては初のエンポリオ・アルマーニの広告塔に起用された。同ブランドは起用理由について、「彼はアジアの著名スターとしてアジアだけでなく欧米でも名が通っており人気がある。軽やかな印象は非常に近代的で洗練されていると同時に、天性の魅力を持っている。彼の人柄と美貌は完璧にエンポリオ・アルマーニに調和するため、彼はエンポリオ・アルマーニコレクションには最高の男であり、また理想的な広告塔だ」とコメントし、金城を絶賛している。契約料は約1億1000万円と言われており、中華圏市場に注力している同ブランドでは、中国だけで2008年中に13店舗の出店を計画している[14][15][16]

2008年10月30日、台湾のアカデミー賞といわれる第45回金馬奨で優れた台湾映画人におくられる「年度台湾傑出電影工作者」部門にノミネートされたが、エントリーの手続き中に失格となり7時間後に受賞資格を剥奪された。日本人の父と台湾人の母の間に生まれたが、日本国籍を持っていることが理由になった[17][18]。これにより、『海角七号 君想う、国境の南』の監督魏徳聖と、照明デザイナーの李龍禹が同賞の候補として残り、魏徳聖が受賞した。

2018年6月25日、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは金城ら928人を新たな会員候補として選定、本人が受諾すれば、アカデミー賞に投票権を持つことになる[19]

人物

出演作品

映画

太字は主演を示す。

製作年邦題
原題・華題
制作地役名備考
1993ワンダー・ガールズ 東方三侠2
現代豪侠傳
イギリス領香港ホン日本では劇場未公開
1994恋する惑星
重慶森林
イギリス領香港警官223
金城武 ソルジャー・ボーイズ
報告班長3
台湾鉄頭日本では劇場未公開
人魚伝説
第六感奇縁
イギリス領香港ケンジ日本では劇場未公開
1995金城武の香港犯罪ファイル
沈黙的姑娘
イギリス領香港クー日本では劇場未公開
金城武 スクール・デイズ
學校覇王
イギリス領香港主題歌担当、日本では劇場未公開
チャイナ・ドラゴン
中國龍
イギリス領香港日本では劇場未公開
危険な天使たち[56]
新紮師兄追女仔
イギリス領香港ガーリック
天使の涙
堕落天使
イギリス領香港モウ
死角都市・香港
冇面俾
イギリス領香港
台湾
タン
トラブルメーカー
蝋筆小小生
イギリス領香港日本では劇場未公開
1996フォーエバー・フレンズ 戦場への挑戦
四個不平凡的少年
台湾日本では劇場未公開
金城武のピックアップアーティスト
重慶愛情感覺
イギリス領香港ダーリ日本では劇場未公開
冒険王
冒険王
イギリス領香港パオ
世界の涯てに
天涯海角
イギリス領香港チュン
1997パラダイス!
両個只能活一個
イギリス領香港モー
初戀
初纒戀后的2人世界
イギリス領香港ラム
ダウンタウン・シャドー
神偸諜影
イギリス領香港ジャッカル
暗黒街/若き英雄伝説
馬永貞
イギリス領香港ウィンジン
炎の大捜査線2
火燒島之横行覇道
香港
台湾
ヤン
MISTY
MISTY 迷霧
日本武弘
1998不夜城 SLEEPLESS TOWN 日本劉健一
アンナ・マデリーナ
安娜瑪徳蓮娜
日本
香港
ガーフ
ニューヨーク デイドリーム
To Tired To Die
我的愛人、你的死神
アメリカ合衆国ケンジ
君のいた永遠(とき)
心動
香港ホウクァン
1999ターザン
Tarzan
アメリカ合衆国ターザン声の出演(日本版、香港版、台湾版)
2000ラベンダー
薫衣草
香港エンジェル
スペーストラベラーズ
極盜狂熱份子
日本西山保
2002リターナー
武者回歸
日本ミヤモト
ターンレフト・ターンライト
向左走、向右走
香港
シンガポール
ジョン・リュウ
2004LOVERS
十面埋伏
中国
香港
ジン
2005ウィンター・ソング
如果・愛
香港リン・ジェントン
2006傷だらけの男たち
傷城
香港ヤウ・キンボン
2007Sweet Rain 死神の精度 日本死神・千葉
2008ウォーロード/男たちの誓い
投名状
中国
香港
チャン・ウーヤン
レッドクリフ Part I
赤壁
中国
香港
日本
諸葛孔明
K-20 怪人二十面相・伝 日本遠藤平吉
2009レッドクリフ Part II -未来への最終決戦-
赤壁:決戰天下
中国
香港
日本
諸葛孔明
2011捜査官X
武侠
香港
中国
シュウ・バイジュウ
2014The Crossing ザ・クロッシング Part I
太平輪
香港
中国
厳沢坤(イェン・ザークン)
2015The Crossing ザ・クロッシング Part II
太平輪 彼岸
香港
中国
厳沢坤(イェン・ザークン)
2016擺渡人 中国管春日本未公開
2017恋するシェフの最強レシピ
喜歓・你
香港
中国
ルー・ジン映画祭での上映タイトルは
「こんなはずじゃなかった!」

テレビドラマ

CM

テレビゲーム

音楽作品

アルバム

  • 「分手的夜裡」 (1992年)
  • 「只要你和我」 (1993年)
  • 「温柔超人」 (1993年)
  • 「可依靠的好朋友」 (1994年)
  • 「失約」 (1994年)
  • 「標準情人」 (1994年)
  • 「給我心愛的人」 (1995年)
  • 「偸偸的醉」 (1995年)
  • 「多苦都願意」 (1996年)
  • 「精選集 MEMORIES」 (1996年)
  • 「金城武の精選歌集」 (1998年)

写真集

受賞歴

脚注

関連項目

  • 金城武の樹(台湾台東県にある金城が出演したエバー航空CMのロケ地となった木)
  • 宮本充(出演映画で日本語版の吹き替えを担当)
  • 東地宏樹(同上)

外部リンク