1885年のメジャーリーグベースボール

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以下は、メジャーリーグベースボール(MLB)における1885年のできごとを記す。

アメリカン・アソシエーションではセントルイス・ブラウンズが初優勝し、ナショナルリーグではシカゴ・ホワイトストッキングスが3年ぶリ5度目の優勝をした。

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できごと

  • ニューヨーク・ジャイアンツのロジャー・コナーが打率.371・安打169本で首位打者と最多安打となった。本塁打はこの年はわずか1本だったが、2年後に急に増えて17本となり当時としては驚異的な数字であった。1897年に引退するまでに通算138本の本塁打を打ち、これは1921年にベーブ・ルースが破るまで最高記録であった。「19世紀のホームラン・キング」とされ、ポロ・グランウンズで柵越えの本塁打を打った最初の選手でもある。(1976年殿堂入り)
  • シカゴ・ホワイトストッキングスのジョン・クラークソンは投球回数623イニングで53勝を上げて、最多勝であり最多奪三振308であった。後にボストン・ビーンイーターズ(後のブレーブス)に破格の1万ドルでトレードされて話題となった。ボストンに移って2年目の1889年が彼の絶頂期であった。(1963年殿堂入り)

全米選手権

ナショナルリーグ優勝チームシカゴ・ホワイトストッキングス(現在のシカゴ・カブス)とアメリカン・アソシエーション優勝チームセントルイス・ブラウンズ(現在のセントルイス・カージナルス)による対戦が7試合組まれたが、3勝3敗1分で決着がつかなかった。

その他

  • 10年前の1875年にチャーリー・ウエイト選手がグラブを考案し、これが次第に浸透して選手にとっては常識になっていた。だが捕手はグラブとマスクだけであった。そこで、この年に捕手の胸部・腹部を保護するチェストプロテクターがジョージ・マイヤーズ捕手によって考案された。そして各球団の捕手が続々と真似をするようになった。マイヤーズはその後に捕手用グラブを大型化して周囲に分厚いパッドを入れることも考えたが、リーグが認めず、そこで密かに使用するものが絶えなかった。そして1891年にリーグは認めて正式に使用が許可された。
  • ナショナルリーグのプロビデンス・グレイズの投手モンテ・ウォードを中心に野球選手組合が結成された。当初はリーグと協力して野球の向上と球団と選手側との関係改善が主な目的であったが、ナショナルリーグの強引な運営にやがて1890年にプレーヤーズ・リーグ結成となった。

規則の改訂

  • バットの片側を平らにすることが許可された。
  • 前年に「六球」で一塁が与えられると変更したが、わずか1年で「七球」に戻った。

最終成績

アメリカン・アソシエーション

チーム勝利敗戦勝率G差
1セントルイス・ブラウンズ7933.705--
2シンシナティ・レッドストッキングス6349.56216
3ピッツバーグ・アレゲニーズ5655.50422.5
4フィラデルフィア・アスレチックス5557.49124.0
5ブルックリン・グレイズ5359.47326.0
6ルイビル・カーネルズ5359.47326.0
7ニューヨーク・メトロポリタンズ4464.40733.0
8ボルチモア・オリオールズ4168.37636.5

ナショナルリーグ

チーム勝利敗戦勝率G差
1シカゴ・ホワイトストッキングス8725.777--
2ニューヨーク・ジャイアンツ8527.7592.0
3フィラデルフィア・クエイカーズ5654.50930.0
4プロビデンス・グレイズ5357.48233.0
5ボストン・ビーンイーターズ4666.41141.0
6デトロイト・ウルバリンズ4167.38044.0
7バッファロー・バイソンズ3874.33949.0
7セントルイス・マルーンズ3672.33349.0

個人タイトル

アメリカン・アソシエーション

打者成績

項目選手記録
打率ピート・ブラウニング (LOU).362
本塁打ハリー・ストービー (PHA)13
打点フランク・フェンネリー (CIN)89
得点ハリー・ストービー (PHA)130
安打ピート・ブラウニング (LOU)174

投手成績

項目選手記録
勝利ボブ・カラザーズ (STL)40
防御率ボブ・カラザーズ (STL)2.07
奪三振エド・モリス (PIT)298
投球回エド・モリス (PIT)581.0
セーブオイスター・バーンズ (BAL)2

ナショナルリーグ

打者成績

項目選手記録
打率ロジャー・コナー (NYG).371
本塁打アブナー・ダルリンプル (CHC)11
打点キャップ・アンソン (CHC)108
得点キング・ケリー (CHC)124
安打ロジャー・コナー (NYG)169

投手成績

項目選手記録
勝利ジョン・クラークソン (CHC)53
防御率ティム・キーフ (NYG)1.58
奪三振ジョン・クラークソン (CHC)308
投球回ジョン・クラークソン (CHC)623.0
セーブネッド・ウィリアムソン (CHC)2
フレッド・フェファー (CHC)

出典

  • 『アメリカ・プロ野球史』≪第1章ナショナルリーグの確立≫ 50-51P参照  鈴木武樹 著  1971年9月発行  三一書房
  • 『米大リーグ 輝ける1世紀 ~その歴史とスター選手~』≪1885年≫ 34P参照  週刊ベースボール 1978年6月25日増刊号 ベースボールマガジン社
  • 『米大リーグ 輝ける1世紀 ~その歴史とスター選手~』≪ロジャー・コナー≫35P参照
  • 『米大リーグ 輝ける1世紀 ~その歴史とスター選手~』≪ジョン・クラークソン≫36P参照
  • 『メジャーリーグ ワールドシリーズ伝説』≪1884-1904  ポストシーズン・ヒストリー≫ 上田龍 著 84P参照 2001年10月発行 ベースボールマガジン社
  • 『大リーグへの招待』≪野球規則の変遷≫ 88P参照  池井優 著  1977年4月発行  平凡社

参考

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