V.LEAGUEライセンス制度

V.LEAGUEライセンス制度(ブイリーグ・ライセンスせいど)は、V.LEAGUEが2018年から実施しているVリーグ所属チームの資格制度である。

概要

V.LEAGUEに参戦するには、V.LEAGUEライセンスが必要である[1]

ライセンスの有効期間は1シーズンで、所属チームも含めてシーズンごとに審査の申請が必要である[2]

V.LEAGUEライセンスは2022-23シーズンまではS1、S2、S3の3段階、2023-24シーズン以後はリーグ機構改革のためSVとVの2段階である[1]

S1ライセンス

V.LEAGUE DIVISION1(V1リーグ、V1)在籍のために必要なライセンス。

V.LEAGUE DIVISION2(V2リーグ、V2)所属チームがV1昇格するにはS1ライセンスが最低限必要である。S1ライセンスを保持してない場合は、V・チャレンジマッチ(V1チームとの入替戦)出場も不可である。

S2ライセンス

V2リーグ在籍のために必要なライセンス。

V.LEAGUE DIVISION3(V3リーグ、V3)所属チームは、S2ライセンスを入手すれば、Vリーグ機構の承認を得ることでV2リーグに昇格できる。

S3ライセンス

V3リーグ在籍のために必要なライセンス。

新たにV.LEAGUE参戦を希望するチームは、まずはS3ライセンス取得が必要である。

女子はV3リーグを開催してないため、S3ライセンスを取得することで特例でV2リーグ参戦となる(2023-24シーズンのみ、S3ライセンス保有クラブによるV3リーグが新設されたため、この特例処置は廃止された)。

審査基準

ライセンス制度の要綱が一部抜粋されている。その内容を以下に記述する[3]

S3ライセンス
  • コーチライセンス保持の監督の在任。
  • チーム名称・ロゴの商法登録。
  • 行政のバッグアップ。
  • ファンクラブ設立。
  • 保有選手12名以上。
  • 専任フロントスタッフの在任。
S2ライセンス
  • S3ライセンスの全条件
  • ジュニアチームの保有あるいはジュニア育成教室開催。
  • 練習用体育館の確保。
  • チームマスコット。
  • 保有選手14名以上。
  • 専任現場スタッフの在任。
S1ライセンス
  • S2ライセンスの全条件
  • 上級コーチライセンス保持の監督の在任。

審査スケジュール

ライセンス有効期間は1シーズンであるため、V.LEAGUE所属チームは、継続してリーグに出場するには、毎年6月末日までに次年度のライセンス交付の申請をする必要がある(例:2020-21シーズン出場希望の場合は2019年6月末日までに申請が必要)[2]。Vリーグ機構理事会より10月末日までに審査が行われ、結果が通知される[1]

新たにV.LEAGUE参戦を希望するチームは、V3参戦説明会に出席し、それから6月末日までにS3ライセンス申請を行う。S3ライセンス取得となればVリーグ機構入社内定となる[1][2]

各年度の審査結果

V.LEAGUEライセンス取得結果の凡例
  • :ライセンスが格上げになったチーム
  • :ライセンスが格下げになったチーム
  • チーム略称はV.LEAGUEのチーム紹介で定められているもの

2017-18シーズン

  • 新リーグ開幕に向けて、Vリーグ所属チームをはじめ新リーグ入りを目指す各チームがライセンス取得に向けて動く。
  • 2017年5月31日、Vリーグ機構が新リーグ構想記者会見を行い、2018年に新リーグに移行すると発表した[4]
2017/18Vリーグ リーグ編成
男子(26チーム)女子(21チーム)
V・プレミアリーグV・チャレンジリーグIV・チャレンジリーグIIV・プレミアリーグV・チャレンジリーグIV・チャレンジリーグII
東レアローズ
豊田合成トレフェルサ*1
ジェイテクトSTINGS
サントリーサンバーズ
パナソニックパンサーズ
堺ブレイザーズ
JTサンダーズ*2
FC東京
大分三好ヴァイセアドラー
富士通カワサキレッドスピリッツ
VC長野トライデンツ
大同特殊鋼レッドスター
トヨタ自動車サンホークス
つくばユナイテッドSun GAIA
警視庁フォートファイターズ
埼玉アザレア
東京ヴェルディ
きんでんトリニティーブリッツ
近畿クラブスフィーダ
長野GaRons
千葉ゼルバ*3
兵庫デルフィーノ
奈良NBKドリーマーズ*4
東京トヨペットグリーンスパークル*5
ヴォレアス北海道
ヴィアティン三重
NECレッドロケッツ
久光製薬スプリングス*6
日立リヴァーレ*7
トヨタ車体クインシーズ
JTマーヴェラス
東レアローズ
デンソーエアリービーズ
上尾メディックス*8
岡山シーガルズ
PFUブルーキャッツ
フォレストリーヴズ熊本
KUROBEアクアフェアリーズ
大野石油オイラーズ*9
JAぎふリオレーナ
トヨタ自動車ヴァルキューレ
柏エンゼルクロス*10
ブレス浜松
群馬銀行グリーンウイングス
プレステージ・インターナショナルアランマーレ
GSS東京サンビームズ
大阪スーペリアーズ

*1:現・ウルフドッグス名古屋、*2:現・JTサンダーズ広島、*3:現:千葉ZELVA、*4:現・奈良ドリーマーズ、*5:現・トヨタモビリティ東京スパークル、*6:現・久光スプリングス、*7:現・日立Astemoリヴァーレ、*8:現・埼玉上尾メディックス、*9:現・大野石油広島オイラーズ、*10:現・千葉エンゼルクロス。△:準加盟チーム。

  • 12月25日、新リーグ名称(V.LEAGUE)などが発表された[5]のと同時に、新リーグのライセンス取得状況も発表された[6]
    • Vリーグ所属チームは、男子は26チーム中23チームがライセンス取得(条件付き認可を含む)。Vリーグ新参戦のヴォレアスと三重をS3審査中とした。女子は所属全チームがライセンスを取得した(条件付き認可を含む)。
  • 2018年3月22日、条件付きでS1ライセンスを取得していた熊本が運営会社の業績不振もあり条件を満たすことが出来ず退社したため、同チームのS1ライセンスを取消とした[7]
  • 3月24日、新生V.LEAGUEとなる2018-19 V.LEAGUEの編成と同時にライセンス結果も発表された[8]
    • S3審査中とされていたヴォレアスと三重もS3ライセンスが交付された。
    • 女子のヴィクトリーナ姫路もS3ライセンス取得となり、初のV.LEAGUE参戦となる。
    • 2015年よりV・チャレンジリーグIIに在籍していた千葉が、資金力・スタッフ不足などを指摘され、Vリーグ所属チームで唯一ライセンス交付が見送られた[9]
    • 新たにV.LEAGUE参戦を目指していたSafilva北海道(以下サフィルヴァ)も、申請したもののライセンス取得には至らなかった[10]
2018-19 V.LEAGUEライセンス取得結果
カテゴリライセンスチーム数2017-18
所属リーグ
チーム
男子S111V・プレミアリーグパナソニック、豊田合成、JT、東レ、ジェイテクト、サントリー、堺、FC東京
V・チャレンジリーグI大分三好、VC長野、つくば
S28V・チャレンジリーグI富士通、警視庁、大同特殊鋼、トヨタ自動車、埼玉
V・チャレンジリーグIIきんでん、東京ヴェルディ、長野GR
S36V・チャレンジリーグIIヴォレアス、近畿、三重、奈良NBK、デルフィーノ、東京トヨペット
女子S113V・プレミアリーグ久光製薬、JTマーヴェラス、トヨタ車体、デンソー、NEC、東レ、上尾、日立
V・チャレンジリーグI岡山、PFU、KUROBE、JAぎふ
V・チャレンジリーグII浜松
S27V・チャレンジリーグIトヨタ自動車、大野石油
V・チャレンジリーグII群馬銀行、柏、GSS東京、アランマーレ、大阪
S31-姫路

2018-19シーズン

  • 2018年10月24日、サフィルヴァとルートインホテルズ Brilliant Ariesの次シーズンからのV.LEAGUE参加がVリーグ機構理事会によって承認された[11]
  • 10月26日、V.LEAGUEが開幕した。
  • 2019年2月14日、2019-20シーズンライセンス判定結果が発表された[12]
    • V2男子で唯一S1ライセンスを保持していたつくばがS2に格下げとなり、V1昇格が不可となる。
    • 男子は、S1ライセンス保持チームがV1チームのみとなり、この時点で当年度のV・チャレンジマッチ(入替戦)は開催なしとなった。
    • V2女子はS1ライセンス取得チームが3チーム増え、2位以内に入ればV・チャレンジマッチに出場できるチームが増えた。
2019-20 V.LEAGUEライセンス取得結果
カテゴリライセンスチーム数2018-19
所属リーグ
チーム
男子S110V1パナソニック、豊田合成、JT、東レ、ジェイテクト、サントリー、堺、FC東京、大分三好、VC長野
S212V2富士通、警視庁、大同特殊鋼、トヨタ自動車、つくば 、埼玉、きんでん、東京ヴェルディ、長野GR
V3ヴォレアス 、三重 、デルフィーノ
S34V3近畿、奈良、東京トヨペット
-サフィルヴァ
女子S116V1久光製薬、JT、トヨタ車体、デンソー、NEC、東レ、上尾、日立、岡山、PFU、KUROBE
V2JAぎふ、群馬銀行 、浜松、アランマーレ 、姫路
S25V2トヨタ自動車、大野石油、柏、GSS東京、大阪(審査中)
S31-ルートイン
  • 翌シーズンのS2ライセンスを保持している女子のトヨタ自動車と大阪が当シーズンをもって退社した[13][14]。S2ライセンス保持チームは3チームとなった。

2019-20シーズン

2020-21 V.LEAGUEライセンス取得結果
カテゴリライセンスチーム数2019-20
所属リーグ
チーム
男子S111V1パナソニック、JT広島、東レ、サントリー、WD名古屋、堺、ジェイテクト、FC東京、大分三好、VC長野
V2ヴォレアス
S212V2富士通、トヨタ自動車、警視庁、大同特殊鋼、埼玉、つくば、きんでん、長野GR、東京ヴェルディ、三重、デルフィーノ
V3サフィルヴァ
S36V3近畿、奈良、トヨタモビリティ
-クボタ 、千葉 、アイシン
女子S118V1久光製薬、東レ、JT、トヨタ車体、デンソー、NEC、埼玉上尾、日立、岡山、KUROBE、PFU、姫路
V2JAぎふ、群馬銀行、アランマーレ、柏 、浜松、ルートイン
S22V2GSS東京、大野石油
S31-熊本

2020-21シーズン

  • 2020年10月16日、2021-22シーズンライセンス判定結果が発表された[18]
    • V2男子の長野GRのライセンスがS2からS3に格下げとなったため、翌2021-22シーズンはV3で戦うことが確定した。
    • 女子のリガーレ仙台がS3ライセンスを取得し、入社内定となった。男子は入社内定チームなし。
2021-22 V.LEAGUEライセンス取得結果
カテゴリライセンスチーム数2020-21
所属リーグ
チーム
男子S111V1ジェイテクト、パナソニック、サントリー、JT広島、堺、東レ、WD名古屋、FC東京、大分三好、VC長野
V2ヴォレアス
S214V2富士通、埼玉、トヨタ自動車、大同特殊鋼、三重、つくば、警視庁、きんでん、東京ヴェルディ、デルフィーノ、サフィルヴァ
V3奈良 、千葉 、クボタ
S34V2長野GR
V3近畿、トヨタモビリティ、アイシン
女子S119V1JT、岡山、埼玉上尾、デンソー、トヨタ車体、東レ、久光、NEC、日立、KUROBE、PFU、姫路
V2群馬銀行、JAぎふ、ルートイン、アランマーレ、大野石油 、千葉、浜松
S22V2GSS東京、熊本
S31-仙台

2021-22シーズン

2022-23 V.LEAGUEライセンス取得結果
カテゴリライセンスチーム数2021-22
所属リーグ
チーム
男子S113V1サントリー、パナソニック、WD名古屋、ジェイテクト、東レ、JT広島、堺、FC東京、VC長野、大分三好
V2富士通 、ヴォレアス、サフィルヴァ
S214V2埼玉、大同特殊鋼、つくば、ヴィアティン、東京V、デルフィーノ、きんでん、トヨタ自動車、警視庁、千葉、クボタ、奈良
V3長野GR 、アイシン
S33V3近畿、トヨタモビリティ
-福岡
女子S119V1JT、東レ、NEC、デンソー、埼玉上尾、岡山、日立、久光、PFU、姫路、トヨタ車体、KUROBE
V2群馬銀行、ルートイン、アランマーレ、浜松、JAぎふ、大野石油、千葉
S23V2GSS東京、熊本、仙台
S31-ヴィアティン

2022-23シーズン

  • 2022年10月12日、2023-24シーズンライセンス判定結果が発表された[20]
    • 男子は新たにヴィアティンがS1ライセンスを取得しS1ライセンス保有チームが1チーム増加し14チームとなった。ヴォレアスは2022年10月発表時点ではS1ライセンスが保留となっていたが、V2・2位以内が確定した後、V.LEAGUEよりS1ライセンス承認が発表された[21]
    • 女子は新たに仙台がS1ライセンスを取得しS1ライセンス保有チームが1チーム増加し20チームとなった。
    • 男子のフラーゴラッド鹿児島と女子のアルテミス北海道倉敷アブレイズカノアラウレアーズ福岡がS3ライセンスを取得し、入社内定となった。
2023-24 V.LEAGUEライセンス取得結果
カテゴリライセンスチーム数2022-23
所属リーグ
チーム
男子S114V1サントリー、WD名古屋、パナソニック、堺、東レ、JT広島、ジェイテクト、東京GB、大分三好、VC長野
V2ヴォレアス、富士通、ヴィアティン 、サフィルヴァ
S213V2埼玉、大同特殊鋼、デルフィーノ、きんでん、つくば、アイシン
V3トヨタ自動車、奈良、警視庁、東京V、クボタ、千葉、長野GR
S34V3近畿、トヨタモビリティ、福岡WS
-鹿児島
女子S120V1久光、JT、東レ、NEC、埼玉上尾、デンソー、日立Astemo、PFU、岡山、トヨタ車体、姫路、KUROBE
V2ルートイン、群馬銀行、アランマーレ、千葉、仙台 、浜松、大野石油、JAぎふ
S22V2GSS東京、熊本
S34V2ヴィアティン
-アルテミス 、倉敷 、KL福岡

2023-24シーズン

  • Vリーグの機構改革(詳細:プロリーグ構想 (バレーボール)#新プロリーグの検討(2024年)参照)に伴い、ライセンス制度が見直され、2024-25シーズンから従来のS1、S2、S3ライセンスに代えて、SVライセンスとVライセンスに変更された。
  • その2024-25シーズンのライセンス判定の審査の第1回判定結果が2024年3月21日[22]、第2回は同年4月17日[23]に発表され、2024-25シーズンは、SVリーグは男子10[24]・女子14、Vリーグは男子19(条件付き1含む)[24]・女子11クラブが出場することが確定した[25]
    • 男子の警視庁、トヨタ自動車、トヨタモビリティ東京、女子の千葉がライセンス申請を見送った。
    • 男子のレーヴィス栃木がVライセンスを新規取得した。
    • 男子のアスペルジュ香川、女子の福岡ギラソールがVライセンスを申請したが、交付が見送られた。
2024-25 SV・Vライセンス取得結果
カテゴリライセンスチーム数2023-24
所属リーグ
チーム[26]
男子SV11[24]V1東京GB[27]、長野、東レ、ジェイテクト、WD名古屋、パナソニック[27]、サントリー、日鐵堺[27]、JT広島、V北海道[28][29]
V2クボタ[28][30][31]
V18[24]V2北海道YS[32]、つくば、埼玉[27]、アイシン、V三重、きんでん、富士通カワサキ[28][33]、大分三好[28][34][35]
V3近畿ク、兵庫、奈良、千葉、東京V[36]、大同特殊鋼[27]、鹿児島[37]、長野[28][38]、福岡WS[39]
-栃木[40][27]
V不交付1-香川[40][41]
ライセンス辞退3V2トヨタ自動車[42]
V3トヨタモビリティ東京[42]、警視庁
女子SV12V1アランマーレ、日立Astemo、埼玉上尾[43]、NEC、PFU、デンソー、トヨタ車体、東レ、JT、姫路[27]、岡山[27]、久光
V2KUROBE[28][29]、群馬[28][44]
V11V2GSS東京、ルートイン[32]、JAぎふ、大野石油広島[36]、熊本、仙台[28][45]、浜松[28][29][32]
V3A北海道[32]、V三重[27]、倉敷[27]、K福岡
V不交付1-福岡G[40][41]
ライセンス辞退1V3千葉

脚注

外部リンク