ウォーレン・ウィア

ウォーレン・アントニオ・ウィアWarren Antonio Weir[1]1989年10月21日 ‐ )は、ジャマイカトレローニー教区出身の陸上競技選手。専門は短距離走200mの自己ベストはジャマイカ歴代3位の19秒79。2012年ロンドンオリンピック男子200mの銅メダリスト。男子4×200mリレー世界記録保持者。

ウォーレン・ウィアPortal:陸上競技
選手情報
フルネームウォーレン・アントニオ・ウィア
ラテン文字Warren Weir
国籍ジャマイカの旗 ジャマイカ
競技陸上競技短距離走
種目100m, 200m
所属ジャマイカの旗 レーサーズトラッククラブ (en
生年月日 (1989-10-21) 1989年10月21日(34歳)
出身地ジャマイカの旗 トレローニー教区
身長180cm
体重71kg
コーチ担当者グレン・ミルズ (en
成績
オリンピック200m:3位(2012年
世界選手権200m:2位(2013年
4x100mR:予選1組2着(2013年)
地域大会決勝英連邦競技大会
200m:2位(2014年
4x100mR:3位(2018年
最高世界ランク200m:2位(2013年, 2014年
自己ベスト
100m10秒02(2013年)
200m19秒79(2013年)
400m46秒23(2013年)
110mハードル13秒45(2008年)
獲得メダル
陸上競技
ジャマイカの旗 ジャマイカ
オリンピック
2012 ロンドン200m
世界選手権
2013 モスクワ4x100mR
2013 モスクワ200m
世界リレー
2014 ナッソー4x200mR
2015 ナッソー4x200mR
2017 ナッソー4x200mR
英連邦競技大会
2014 グラスゴー200m
2018 ゴールドコースト4x100mR
カリフタゲームズ (U20)
2008 バセテール4x100mR
2008 バセテール110mH
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200mを専門とし、2012年ロンドンオリンピックで銅メダル、2013年モスクワ世界選手権で銀メダルを獲得。2013年ダイヤモンドリーグではツアーチャンピオンに輝いている。リレー種目では、2014年世界リレーの4×200mで世界記録を樹立。2013年モスクワ世界選手権の4×100mリレーでは金メダルを獲得しているが、この時は予選だけの出場に終わっている。

経歴

2010年まで

陸上競技は小学生の時に始め、小学生の全国大会も経験[1]。100mと200mと110mハードルに取り組み、カラバー高校 (en時代にはチャンプス (en(ジャマイカの高校選手権)のスプリントハードルとリレー種目で優勝や準優勝するなど活躍した[2][3]。また、ユース(17歳未満)やジュニア(20歳未満)時代には年代別のジャマイカ代表に選出され、2008年には (enの男子4×100mリレーで金メダル、男子110mハードル(高さ99.0cm)で銀メダルを獲得。世界ジュニア選手権の男子110mハードル(高さ99.0cm)ではセミファイナリストになるなど、国際大会でも活躍した。高校卒業後の2009年にはプロ選手となり、レーサーズトラッククラブ (enに加入した[4]

2011年

110mハードルを専門としていたが、膝に問題を抱えていたことと、コーチのグレン・ミルズ (enがハードルよりもスプリントの才能があると感じていたこともあり、短距離(200m)に転向した[2]。すると、6月のジャマイカ選手権男子200mで6位、ダイヤモンドリーグ初出場となった8月6日のダイヤモンドリーグロンドングランプリ男子200mは20秒43(-2.0)で2位に入り、高校時代は20秒88だった200mの自己ベストを20秒43まで縮めた[4]

2012年

6月30日のジャマイカ選手権男子200m準決勝で自身初の19秒台となる19秒99(+1.7)をマークすると、翌日の決勝では準決勝に迫るタイムの20秒03(-0.5)をマークし、同じレーサーズトラッククラブに所属するヨハン・ブレーク(19秒80)とウサイン・ボルト(19秒83)に次ぐ3位に入った[5][6]。8月のロンドンオリンピックはシニアの世界大会初出場ながらファイナリストになると、9日の男子200m決勝でジャマイカ歴代3位(当時)の記録となる19秒84(+0.4)をマークし、ジャマイカ選手権でマークした自己ベストを0秒15更新。ウサイン・ボルト(19秒32)、ヨハン・ブレーク(19秒44)に次ぐ3位に入り銅メダルを獲得し、表彰台をジャマイカおよびレーサーズトラッククラブ所属のメンバーで独占した[7]

2013年

2013年モスクワ世界選手権

6月23日のジャマイカ選手権男子200m決勝でジャマイカ歴代3位の記録となる19秒79(+0.9)をマークし、2位のニッケル・アシュミードに0秒27差をつけて初優勝を果たした[8]。初出場となった8月のモスクワ世界選手権では男子200mと男子4×100mリレーに出場すると、男子200mは17日の決勝で自己ベストタイの19秒79(0.0)をマークし、ウサイン・ボルト(19秒66)に次ぐ2位に入り銀メダルを獲得[9]。翌日の男子4×100mリレー予選ではジャマイカチーム(ネスタ・カーターケマー・ベイリー=コール、ウィア、オシェイン・ベイリー)の3走を務め、38秒17(全体4位)で決勝進出に貢献したが、決勝での出番はなかった[10]。決勝のジャマイカは37秒36で優勝し、予選を走ったウィアも金メダルを手にした。年間を通して行われたダイヤモンドリーグでは男子200mのポイント対象レースで3回の優勝を果たし、男子200mのツアーチャンピオンに輝いた[11]

2014年

5月24日の世界リレー男子4×200m決勝でジャマイカチーム(ニッケル・アシュミード、ウィア、ジャーメイン・ブラウン、ヨハン・ブレーク)の2走を務めると、1分18秒63の世界記録樹立に貢献。1994年にサンタモニカトラッククラブ (enマイク・マーシュリロイ・バレルフロイド・ハードカール・ルイス)が樹立した世界記録を0秒05更新して優勝した[12]。6月は14日のダイヤモンドリーグ・アディダスグランプリ男子200mで自己ベストに0秒03差と迫る今季世界最高記録(当時)の19秒82(-0.2)をマークして優勝したが[13]、29日のジャマイカ選手権男子200m決勝では20秒17(+0.5)の2位に終わり、ラシード・ドワイヤーに0秒13差で敗れ2連覇を逃した[14]。7月31日の英連邦競技大会(コモンウェルスゲームズ)男子200m決勝でも最後の直線でラシード・ドワイヤーとの一騎討ちとなったが、ゴール直前に負傷して減速。少し前を走るラシード・ドワイヤー(20秒14)をとらえることはできず、20秒26(+0.5)の2位で銀メダルに終わった[15]

2015年

5月3日の世界リレー男子4×200m決勝でジャマイカチーム(ニッケル・アシュミード、ラシード・ドワイヤー、ジェイソン・リバーモア、ウィア)のアンカーを務め、1分20秒97で2連覇に貢献した[16]。8月の北京世界選手権男子200mだけに出場すると、25日の予選をシーズンベストとなる20秒24(-0.1)で突破したが、翌日の準決勝は20秒43(+0.4)とタイムを落として敗退した[17]。今シーズンは怪我に悩まされ[18]、2012年から毎年19秒台をマークしていたシーズンベストも20秒24にとどまった。

2016年

7月3日のジャマイカ選手権男子200m決勝で20秒50(-1.5)の4位に終わり、リオデジャネイロオリンピックジャマイカ代表の座を逃した[19]

2017年

3大会連続の出場となった4月23日の世界リレー男子4×200m予選でジャマイカチームのアンカーを務めると、1分22秒01の組2着で決勝進出に貢献した(予選のみ出場)[20]。6月25日のジャマイカ選手権男子200m決勝では20秒39(+1.0)で3位に入り、ロンドン世界選手権ジャマイカ代表の座を掴んだ[21]。しかし、3大会連続の出場となった8月7日のロンドン世界選手権男子200m予選では20秒60(-0.6)の組4着に終わり、着順で準決勝に進出できる組3着にわずか0秒01、全体のタイムで拾われるには0秒06届かなかった[22]。レース後に自身のInstagramで引退することを発表したが[23]、最終的に現役を続けている[24]

人物

自己ベスト

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。

種目記録年月日場所備考
屋外
100m10秒02 (+1.5)2013年6月8日 キングストン
200m19秒79 (0.0)2013年8月17日 モスクワジャマイカ歴代3位
19秒79 (+0.9)2013年6月23日 キングストン
400m46秒232013年2月9日 キングストン
110mH13秒45 (0.0)2008年6月8日 ニューヨーク

主要大会成績

備考欄の記録は当時のもの

大会場所種目結果記録備考
2005カリフタゲームズ (en (U17) バコレット100mH4位13秒67 (+1.0)
2007パンアメリカンジュニア選手権
 (en
サンパウロ110mH決勝DNF
4x100mR決勝DNF (3走)
2008カリフタゲームズ (en (U20) バセテール110mH2位14秒13 (-0.5)
4x100mR優勝39秒80 (1走)
世界ジュニア選手権 ブィドゴシュチュ110mH準決勝15秒54 (-0.9)
2012オリンピック ロンドン200m3位19秒84 (+0.4)自己ベスト
2013世界選手権 モスクワ200m2位19秒79 (0.0)自己ベスト
4x100mR予選38秒17 (3走)決勝進出[注 1]
2014世界リレー (en ナッソー4x200mR優勝1分18秒63 (2走)世界記録
英連邦競技大会 (en グラスゴー200m2位20秒26 (+0.5)
2015世界リレー (en ナッソー4x200mR優勝1分20秒97 (4走)
世界選手権 北京200m準決勝20秒43 (+0.4)
2017世界リレー (en ナッソー4x200mR予選1分22秒01 (4走)決勝進出[注 2]
世界選手権 ロンドン200m予選20秒60 (-0.6)
2018英連邦競技大会 (en ゴールドコースト200m7位20秒71 (+0.9)
4x100mR3位38秒35 (3走)

ダイヤモンドリーグ

ダイヤモンドリーグの総合成績を記載。獲得ポイント欄の( )内は出場したポイント対象レースの数を意味する。

種目総合順位獲得ポイント
2012200m6位1 (1レース)
2013200m優勝18 (4レース)

優勝したダイヤモンドリーグの大会を記載(個人種目のみ)。金色の背景はポイント対象レースを意味する。

大会場所種目記録備考
2013上海ゴールデングランプリ 上海200m20秒18 (0.0)
アディダスグランプリ ニューヨーク200m20秒11 (+0.9)
ロンドンアニバーサリーゲームズ ロンドン200m19秒89 (+0.2)
メモリアルヴァンダム ブリュッセル200m19秒87 (-0.2)
2014アディダスグランプリ ニューヨーク200m19秒82 (-0.2)

脚注

注釈

出典

外部リンク

記録
先代
(1分18秒68)
サンタモニカトラッククラブ
マイク・マーシュ
リロイ・バレル
フロイド・ハード
カール・ルイス
1994年4月17日
男子4×200mリレー
世界記録保持者
(1分18秒63)
ジャマイカ代表

ニッケル・アシュミード
ウォーレン・ウィア
ジャーメイン・ブラウン
ヨハン・ブレーク

2014年5月24日 -
次代
未定
タイトル
前年
ニッケル・アシュミード
ダイヤモンドリーグ
男子200mツアーチャンピオン

2013年
次年
アロンソ・エドワード
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