キロバイト

情報の大きさを表す単位

キロバイト (kilobyte,記号:kB[1]) は、情報の大きさを表す単位。

バイトの単位一覧
SI接頭語2進接頭辞
単位(記号)SI基準慣用値単位(記号)SIとの(概数)
キロバイト (kB)103210キビバイト (KiB)2102.400000%
メガバイト (MB)106220メビバイト (MiB)2204.857600%
ギガバイト (GB)109230ギビバイト (GiB)2307.374182%
テラバイト (TB)1012240テビバイト (TiB)2409.951163%
ペタバイト (PB)1015250ペビバイト (PiB)25012.589991%
エクサバイト (EB)1018260エクスビバイト (EiB)26015.292150%
ゼタバイト (ZB)1021270ゼビバイト (ZiB)27018.059162%
ヨタバイト (YB)1024280ヨビバイト (YiB)28020.892582%
ロナバイト (RB)1027290ロビバイト (RiB)29023.794004%
クエタバイト (QB)10302100クエビバイト (QiB)210026.765060%
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記憶媒体の容量やファイルサイズを表すのに用いられる。

概要

キロバイトは、国際単位系 (SI) の定めに従いバイト1000 (= 103)を示す場合と、国際規格などで定められていない俗習[2]としてバイトの1024(= 210)を示す場合[3][4][5]がある。

この曖昧さを回避するため、1024(= 210)を表す接頭語として、国際規格(IEC 80000-13)にてSI接頭語と区別できる2進接頭辞キビ」(kibi, 記号: Ki)が定められているが、「キビバイト」(kibibyte, 記号: KiB)はあまり用いられていない[3][4][5]

また、国際単位系(SI)第9版(2019)にて、キロやその他のSI接頭語を決して2のべき乗を表すために用いてはならないと定めている[6]が、大手IT企業であるマイクロソフトなどが、未だ国際単位系 (SI) の定めに完全には従っておらず[3][4][5]2のべき乗を表す用法も混在する状況は解決されていない

そのため、パソコンで記憶媒体の詳細な空き容量を調べてみると、カタログスペックとして記載されている容量より、表示される容量のほうが少なくなることが多い。これは記憶媒体の容量を、メーカーが国際単位系 (SI) に従い10の整数乗で計算することが多いのに対し、主なパソコンのオペレーティングシステム (Microsoft Windows、過去のmacOS)が俗習に従い2のべき乗で計算[3]することに起因する。

なお、macOSでは、Mac OS X Leopard以前は1024倍が用いられていたが、2009年公開のMac OS X Snow Leopard以降は1000倍を用いたストレージ容量やファイルサイズ表示に変更された。[7]

kBとKB

国際単位系 (SI) にてSI接頭語の「キロ」は小文字で "k" と表記することが定められている。これに対し、国際単位系 (SI) にて強く禁止[6]され、かつ、他の国際規格などでも定められていない俗習に従い、キロバイトをバイトの1024(= 210)としているMicrosoft WindowsなどはKB(頭文字が大文字)と表記している。

それ故、キロバイトを国際単位系 (SI) に従いバイトの1000(= 103)を示す場合はkB(頭文字が小文字)、俗習に従いバイトの1024(= 210)を示す場合はKB(頭文字が大文字)と区別する場合がある(口語では、さらに明確に区別するために「ケーバイト」と読む場合もある)[8]が、これも国際規格などで定められていない俗習である。

明確にバイトの1024(= 210)を示したい場合は、国際規格 (IEC 80000-13)にて定められている「キビバイト 」(KiB) と表記した方が無用な混乱を招かずに済む。

符号位置

記号UnicodeJIS X 0213文字参照名称
U+3385-㎅
㎅
キロバイト

脚注

関連項目