ポール・ウォーカー

アメリカ合衆国の俳優 (1973-2013)

ポール・ウィリアム・ウォーカー4世(Paul William Walker IV, 1973年9月12日 - 2013年11月30日)ことポール・ウォーカーは、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の俳優。身長188cm。ブラジリアン柔術茶帯(死後、黒帯が寄贈された)。

ポール・ウォーカー
Paul Walker
Paul Walker
2009年
本名Paul William Walker IV
生年月日 (1973-09-12) 1973年9月12日
没年月日 (2013-11-30) 2013年11月30日(40歳没)
出生地カリフォルニア州グレンデール
死没地カリフォルニア州サンタクラリタ
国籍アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長188cm
職業俳優
活動期間1975年 - 2013年
公式サイト公式ウェブサイト
主な作品
カラー・オブ・ハート
バーシティ・ブルース
シーズ・オール・ザット
ザ・スカルズ/髑髏の誓い
ワイルド・スピード』シリーズ
ロードキラー
タイムライン
イントゥ・ザ・ブルー
父親たちの星条旗
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経歴

イングランド、アイルランドおよびドイツ系[1]、母はモデル、父のポール・ウィリアム・ウォーカー3世[2]はアマチュアボクサーで2度ゴールデン・グローブを獲得するほどであったが、家族を養うために下水道工事の下請け業を営んでいた。父方の祖父"アイリッシュ"ビリー・ウォーカーも、プロボクサーとして活躍していた[3][4]。弟2人(ケイレブ・ウォーカーとコディ・ウォーカー)がいる[5]

母の影響で2歳の頃に赤ちゃんモデルとして活動を始め、いくつかのCMに出演した[6]後、1980年代前半には子役として活躍し、B級映画テレビドラマに出演した。高校進学後、いったんショービズの世界から離れて数年はごく普通の高校生活を送る。在学中、子役時代からのエージェントから声がかかり、アルバイト感覚で俳優活動を再スタートさせる。高校卒業後にいくつかのコミュニティ・カレッジ生物海洋学を学ぶも[7]コンスタントに仕事が入り、その後は復学・休学を繰り返す。

1990年代後半から、映画にキャスティングされるようになり、ルックスからティーン映画への出演が多くなる。1999年の『バーシティ・ブルース』『シーズ・オール・ザット』あたりからティーンの間で注目された。

2001年、ヴィン・ディーゼルと共に出演したカーアクション映画ワイルド・スピード』が大ヒットし、世界的にも知られる。続編にも出演(第3作目を除く)。第7作『ワイルド・スピード SKY MISSION』の撮影期間中、下記の事故によって死去した。

事故死

ポール・ウォーカーの墓

2013年11月30日、フィリピンの台風罹災者のための資金提供を募るチャリティーイベントに出席した後、ロジャー・ロダス(Roger Rodas、38歳。ポールの友人でレーシングドライバー。資金面での相談相手にもなっていた人物)が運転する赤いポルシェ・カレラGTの助手席に乗り、帰路についた。

しかし15時30分 (PST)、カリフォルニア州サンタクラリタでコンクリート製の街灯街路樹に衝突する事故を起こし爆発炎上。2人は現場で死亡が確認された[8][9][10][11][12]。40歳没。

事故の様子は防犯カメラなどに記録されており、それらの分析から、現場は制限速度45 mph (72 km/h) であったが、運転していたロダスは80 mph (128 km/h) ~ 95mph (150 km/h) 程の速度を出していたことが判明した。

TMZによると裁判所は、事故の責任が運転していたロジャーに一部あるとして、ポール・ウォーカーの娘メドウ・ウォーカーは1000万ドルの損害賠償の支払いを受け取ることが決定したことが、明らかになった[13]

遺作

遺作である第7作『ワイルド・スピード SKY MISSION』は、クランクアップ前にポールが交通事故死したことにより、一部の登場シーンではCGによる合成およびケイレブとコディによる代役が用いられている。今作のエンドクレジットではポールに捧ぐという一文がある。

私生活

元ガールフレンドとの間には1998年に生まれた一人娘(メドウ・レイン・ウォーカー)がいる[14]が、結婚はしていなかった。なお、娘はモデルをしており[15]、2021年10月には結婚を発表している。なお、父の死後ではあるが父がシリーズ出演していた事で有名な『ワイルド・スピードシリーズ』の一つである『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(原題:Fast X)』にカメオ出演したことがある[16]

大の自動車好きでもあり、『ワイルド・スピードシリーズ』に登場したトヨタ・スープラや日産・スカイラインGT-Rを、実生活でも所有していた。

2011年、日産・GT-R(R35)を運転しに横須賀市を訪れたこともある。

主な出演作品

公開年邦題
原題
役名備考吹き替え
1986モンスター・イン・ザ・クローゼット/暗闇の悪魔
Monster in the Closet
プロフェッサー坂本千夏
1987殺人サイボーグ リタリエーター
Programmed to Kill
ジェイソン・マシューズ増田裕生
1998ディードル・ブラザーズ/悪ノリ双子の大作戦
Meet the Deedles
フィル・ディードル
カラー・オブ・ハート
Pleasantville
スキップ・マーティン私市淳
1999バーシティ・ブルース
Varsity Blues
ランス・ハーバー成田剣
シーズ・オール・ザット
She's All That
ディーン・サンプソン相沢正輝
ブロークダウン・パレス
Brokedown Palace
ジェイソンクレジットなし吉田孝
2000ザ・スカルズ/髑髏の誓い
The Skulls
ケレブ・マンドレーク渋谷茂
2001ワイルド・スピード
The Fast and the Furious
ブライアン・オコナー森川智之(ソフト版)
堀内賢雄テレビ朝日版)
高橋広樹ザ・シネマ版)
ロードキラー
Joy Ride
ルイス・トーマス坪井智浩(ソフト版)
森川智之(テレビ東京版)
2003ワイルド・スピードX2
2 Fast 2 Furious
ブライアン・オコナー森川智之(ソフト版)
堀内賢雄(テレビ朝日版)
タイムライン
Timeline
クリス・ジョンストン玉木宏
2004NOEL ノエル
Noel
マイク・ライリー咲野俊介
2005イントゥ・ザ・ブルー
Into the Blue
ジャレッド森川智之
2006ワイルド・バレット
Running Scard
ジョーイ・ガゼル小杉十郎太
南極物語
Eight Below
ジェリー・シェパード平田広明
父親たちの星条旗
Flags of Our Fathers
ハンク・ハンセン森川智之[17]
2007ボビーZ
The Death and Life of Bobby Z
ティム・カーニー
2008L プロジェクト
The Lazarus Project
ベン
2009ワイルド・スピード MAX
Fast & Furious
ブライアン・オコナー高橋広樹(劇場公開版)
藤原啓治(テレビ朝日版)
2010テイカーズ
Takers
ジョン・ラーウェイ土屋直人
2011ワイルド・スピード MEGA MAX
Fast Five
ブライアン・オコナー高橋広樹(劇場公開版)
尾崎英二郎(機内上映版)
2013逃走車
Vehicle 19
マイケル・ウッズ兼製作総指揮高橋広樹[18]
ハリケーンアワー
Hours
ノーラン・ヘイズ兼製作総指揮阪口周平
ワイルド・スピード EURO MISSION
Fast & Furious 6
ブライアン・オコナー高橋広樹[19]
スティーラーズ
Pawn Shop Chronicles
ロウドッグ兼製作日野聡
2014フルスロットル
Brick Mansions
ダミアン・コリアー遺作森川智之
2015ワイルド・スピード SKY MISSION
Fast & Furious 7
ブライアン・オコナー遺作高橋広樹[20]

日本語吹き替え

主に担当したのは、以下の二人である。

森川智之
ワイルド・スピード』(ソフト版)で初担当。以降、『父親たちの星条旗』『ボビーZ』など主に初期の出演作を担当。
ポールの訃報を知った際には「私は彼の出演作品を何作か吹き替えさせていただきましたが、あまりにも突然の訃報に言葉が出ません。これからの彼の活躍が観られないと思うと、とても残念でなりません」とブログで追悼の言葉を綴っている[21]
高橋広樹
ワイルド・スピード MAX』(劇場公開版)で初担当。以降、同シリーズなど後期の作品を担当[22]
ワイルド・スピード SKY MISSION』公開時には「ありがとうポール。そして彼の弟たち、そして全てのファミリーのみんな」と撮影半ばで急逝したポールと代役を務めた弟二人に感謝の言葉を寄せた[23]

このほかにも、堀内賢雄成田剣平田広明咲野俊介小杉十郎太坪井智浩阪口周平日野聡なども声を当てている。

出典

外部リンク