金英權

韓国のサッカー選手

金 英權(キム・ヨングォン、ハングル김영권1990年2月27日 - )は、大韓民国全羅北道全州市出身のプロサッカー選手Kリーグ1蔚山HD FC所属。韓国代表。ポジションはDF

金 英權
韓国代表での金英権(2018年)
名前
愛称ヨングォン、ファイバー (화이바[注 1])
カタカナキム ヨングォン
ラテン文字KIM Young Gwon
ハングル김영권
基本情報
国籍大韓民国の旗 大韓民国
生年月日 (1990-02-27) 1990年2月27日(34歳)
出身地全羅北道全州市
身長186cm
体重75kg
選手情報
在籍チーム大韓民国の旗 蔚山HD FC
ポジションDF (CB, LSB)
背番号19
利き足左足[3]
ユース
全州助村初等学校朝鮮語版
2002-2004全州海星中学校朝鮮語版
2005-2007全州工業高校朝鮮語版
2008-2009全州大学校
クラブ1
クラブ出場(得点)
2010日本の旗 FC東京 23 (0)
2011-2012日本の旗 大宮アルディージャ 40 (0)
2012-2018中華人民共和国の旗 広州恒大/広州恒大淘宝 91 (3)
2019-2021日本の旗 ガンバ大阪 76 (1)
2022-大韓民国の旗 蔚山現代FC/蔚山HD FC 51 (1)
代表歴2
2008-2009 韓国 U-2020 (2)
2009-2012 韓国 U-2323 (0)
2010-大韓民国の旗 韓国102 (7)
獲得メダル
サッカー
 韓国 U-23
オリンピック
2012 ロンドン男子
1. 国内リーグ戦に限る。2023年6月7日現在。
2. 2023年6月7日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

来歴

プロ入り前

13歳でサッカーを始め、通学先の全州海星中学校のサッカー部でプレーした[3]。全州工業高等学校では生活苦からサッカーを断念しかけたが[4]2008年に入学した全州大学校では大学1年次にサッカー部での活動と並行する形でフットサルを始めると、狭いスペースでの素早い判断と正確なボールタッチを必要とされることで技術を高め[5]、韓国にて全国大会への出場を経験した他、フットサルリーグで2009年度の得点王となった[6][7]。リーグ戦終了の2ヶ月後にフットサル韓国代表に選出され、同年10-11月にベトナム国内で開催されたアジアインドアゲームズに出場した。後にインタビューにて、「フットサルで習得した技がサッカーで生かすことができるんじゃないかと思って」続けてきたと語っている[7]

2年次在学中の2009年セルビアベオグラードにて開催された第25回ユニバーシアード競技大会の韓国代表に招集され出場。また、U-20韓国代表にも選ばれ2009 FIFA U-20ワールドカップに出場、チームの主力としてベスト8進出に貢献した。このU-20W杯でのプレーがFC東京の目に留まり[8][9]、同年11月から訪日し練習に参加、翌2010年シーズンからの正式入団が決定した[10]

FC東京

FC東京での登録名はキム ヨングンとなった。

Jリーグ第3節C大阪戦でJリーグ初出場。左SBCBで起用され、2010年6月6日ナビスコカップ第6節京都戦では直接フリーキックによるゴールを挙げた[11][12]。同年7月には自身にとって初のフル代表入りを果たし[13]、対ナイジェリア戦で3バックの左CBとして先発出場。若くしての活躍に「李正秀趙容亨郭泰輝の長所を併せ持つ選手が育っている」とも評された[5]。11月、U-21韓国代表として広州アジア大会に出場。趙広来韓国A代表監督は、2014 FIFAワールドカップを見据えて金や洪正好を育てると公言しており[14]、12月にはAFCアジアカップ2011予備登録メンバーに選出されるも、天皇杯準々決勝参加のために直前合宿を途中離脱したことや[15] 守備陣に経験を求めたことから[14]本登録はされなかった[注 2]

大宮アルディージャ

2011年にJ1の大宮アルディージャへ完全移籍[16]。J1でもトップクラスと評されたフィード[17] を武器に活躍。大宮ではプレースキッカーも務めた。韓国代表では、AFCアジアカップ2011を最後に李榮杓が引退して以降、李の後継として[18][19] 左SBでも起用された[注 3]。6月3日のセルビアとの親善試合では、代表初得点を挙げMOMに選出された[22]

2012年6月、ロンドンオリンピックに臨むU-23韓国代表に選出された[23]

広州恒大/広州恒大淘宝

Jリーグでのプレーぶりをマルチェロ・リッピから評価され[24]、2012年7月、リッピが監督を務める中国超級リーグ広州恒大足球倶楽部へ完全移籍[25]。チーム合流前に臨んだオリンピックでは、CBで金とパートナーを組む候補として挙げられていた洪正好張賢秀の2人が負傷によりメンバーから外れたことで、ディフェンスリーダーとして重責を担うことになったが[26][27]、打点の高いヘディングと正確なロングパスで守備陣をリード[28]。銅メダル獲得に貢献した。

広州では趙源熙(韓国籍)に代わってAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメントのメンバーに登録され[注 4]アル・イテハド戦でACL初出場を記録するも大敗を喫した。主力の一人として国内リーグでの3冠を達成。

2013年4月、長春亜泰戦において黄博文のフリーキックにヘディングで合わせ、中国リーグでの初得点を記録[29]。リーグ戦と平行開催のACLでは全試合に出場し[30]馮瀟霆と共に[31] 冷静な守備で[32] 優勝に貢献した。A代表では、世代別代表でも金を指導した洪明甫(同年6月監督就任)の下で、再び洪正好と共にCBの主力として[33]プレーを続け、2014 FIFAワールドカップでもグループリーグ(GL)3試合に出場。しかし右膝負傷の影響から低調で[34][35]GL最下位に終わった。

さらに翌2015年のAFCアジアカップを終えた頃には背中を痛めたため、同年5月には一時帰国し治療に専念[35]。回復後はレギュラーに復帰し、同年8月に2019年6月末までの長期契約を締結[36]。同年末にはA代表で主将を務めた実績[37] と堅守、AFCチャンピオンズリーグの優勝により、趙昭賢と共に大韓サッカー協会から年間最優秀選手に選出された[38]

2016年は左SBでも高評価を得ていたが[39]、9月の上海上港戦で相手FWフッキと接触し、左腓骨を骨折[40]。長期離脱を強いられた[41]

ガンバ大阪

2019年1月、ガンバ大阪に完全移籍で加入した[42]。4月28日、J1第9節ベガルタ仙台戦で移籍後初得点およびJリーグ初得点を決めるも、チームは1-2で敗れた。ちなみに、この得点はガンバ大阪における平成最後の公式戦得点となった。

2021年12月3日、契約満了による退団が発表された。

蔚山現代FC/蔚山HD FC

2021年12月19日、蔚山現代FCに完全移籍することが発表された。

エピソード

所属クラブ

個人成績

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点出場得点出場得点 出場得点
日本リーグ戦 リーグ杯天皇杯期間通算
2010FC東京17J12306120311
2011大宮202702100291
201213031-161
中国リーグ戦 リーグ杯FA杯期間通算
2012広州恒大/
広州恒大淘宝
28超級70-40110
2013262-40302
2014161-00161
2015180-00180
2016150-00150
201740-5090
201850-0050
日本リーグ戦 リーグ杯天皇杯期間通算
2019G大阪19J13213010361
20202801020310
20211600000160
通算日本J11391153501594
中国超級913001301043
総通算23041531802637
出場歴
その他の公式戦
国際大会個人成績 FIFA
年度クラブ背番号出場得点出場得点
AFCACLクラブW杯
2012広州2820-
201314030
201490-
201511030
201640-
201720-
201880-
2021G大阪1940-
2022蔚山1950-
2023/24
通算AFC59060
その他の国際公式戦

代表歴

出場大会

試合数

国際Aマッチ 85試合 4得点 (2010年- )


韓国代表国際Aマッチ
出場得点
201020
201151
201210
2013100
2014110
2015141
201620
201740
2018141
2019150
202000
202171
202283
通算937

ゴール

開催年月日開催地スタジアム対戦国勝敗試合概要
1.2011年6月3日 ソウル特別市ソウルワールドカップ競技場 セルビア○2-1国際親善試合
2.2015年1月26日 シドニースタジアム・オーストラリア イラク○2-0AFCアジアカップ2015
3.2018年6月27日 カザンカザン・アリーナ ドイツ○2-02018 FIFAワールドカップ
4.2021年6月5日 高陽市高陽総合運動場 トルクメニスタン○5-02022 FIFAワールドカップ・アジア2次予選
5.2022年3月24日 ソウル特別市ソウルワールドカップ競技場 イラン○2-02022 FIFAワールドカップ・アジア3次予選
6.2022年6月14日 エジプト○4-1国際親善試合
7.2022年12月2日 ライヤーンエデュケーション・シティ・スタジアム ポルトガル○2-12022 FIFAワールドカップ

タイトル

クラブ

FC東京
広州足球倶楽部
蔚山HD FC

代表

U-20韓国代表
  • 水原国際ユース大会:1回(2009年)
U-23韓国代表
韓国代表

個人

脚注

注釈
出典

関連項目

外部リンク


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