フサイチホウオー

フサイチホウオー(欧字名:Fusaichi Ho O2004年2月16日 - )は、日本競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に2006年東京スポーツ杯2歳ステークスラジオNIKKEI杯2歳ステークス2007年共同通信杯

フサイチホウオー
第74回東京優駿パドック(2007年5月27日)
欧字表記Fusaichi Ho O[1]
品種サラブレッド[1]
性別[1]
毛色鹿毛[1]
生誕2004年2月16日(20歳)[1]
抹消日2008年4月30日
ジャングルポケット[1]
アドマイヤサンデー[1]
母の父サンデーサイレンス[1]
生国日本の旗 日本北海道早来町[1]
生産者ノーザンファーム[1]
馬主関口房朗[1]
調教師松田国英栗東[1]
競走成績
生涯成績11戦4勝[1]
獲得賞金1億4331万5000円[1]
勝ち鞍
GIII東京スポーツ杯2歳S2006年
GIIIラジオNIKKEI杯2歳S2006年
JpnIII共同通信杯2007年
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デビューまで

2004年の当歳セレクトセールにおいて1億円で落札された[1][2]。馬名の「ホウオー(報王)」はスポーツ報知と馬主の関口房朗が運営していたフサイチネットとの共同馬名公募により決定された[3]

戦歴

2006年10月8日東京競馬場新馬戦でデビューし、5番手から直線抜け出す競馬で1番人気に応えて快勝する[2]。2走目、翌月の東京スポーツ杯2歳ステークスでは、ドリームジャーニーフライングアップルといったオープン馬を押しのけて1番人気に推され、レースでもフライングアップルを最後に競り勝ってジャングルポケット産駒として初の重賞制覇を2連勝で飾る[4]。続くラジオNIKKEI杯2歳ステークスでも中団からレースを進め、最後の直線でヴィクトリー札幌2歳ステークス優勝馬のナムラマースらを差しきり優勝した[5]

JRA賞の最優秀2歳牡馬は朝日杯フューチュリティステークスを制したドリームジャーニーが211票を得て受賞したが、重賞2勝を含む3戦3勝のフサイチホウオーにも有効得票数(289票)の4分の1に近い76票が投票された[6]

2007年共同通信杯から始動し、直線で抜け出すと最後はダイレクトキャッチの追い込みをクビ差振り切って優勝し、無敗で重賞を3連勝するとともに、共同通信杯の親子制覇を達成した[7]。前哨戦を使わず出走した皐月賞では父と同じ1番枠に入り[8]、前々日発売で1番人気[9]、最終的にはアドマイヤオーラに続く2番人気に支持され、レースではスタートの出が今一つで後方待機の競馬を強いられて最後の直線で追い込んできたものの、マイペースで逃げたヴィクトリーと捕まえにかかったサンツェッペリンにハナ差+ハナ差遅れる3着に終わった[10]。2冠目の第74回東京優駿では単勝式のオッズが1.6倍の断然の1番人気に推されたが、中団からの競馬も見せ場なくウオッカの7着に敗れた[11]

秋は神戸新聞杯から始動して1番人気に推されて出走したが、レースでは後方から進むものの、直線で全く伸びずにドリームジャーニーの12着[12]菊花賞でも鞍上の安藤勝己曰く「ダラーッと」した走りに終始してアサクサキングスの8着に終わる[13]ダート戦に矛先を向けて出走のジャパンカップダートでも優勝のヴァーミリアンから大きく離れされた11着に敗れ、その11着も10着フリオーソから大差離されるものであった[14]

4歳を迎え、年始の中山金杯から始動するもアドマイヤフジの15着[15]。2月の京都記念でもアドマイヤオーラの15着に終わった[16]。その後、4月24日に屈腱炎を発症したことによる引退がフサイチネットから発表され[17]、4月30日に競走馬登録を抹消された[18]

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[19]およびnetkeiba.com[20]に基づく。

年月日競馬場競走名


オッズ
(人気)
着順騎手斤量
(kg)
距離(馬場)タイム
上り3F
着差勝ち馬/(2着馬)
200610.8東京2歳新馬14692.3(1人)1着安藤勝己55芝1800m(良)1:50.1 (35.6)-0.6(ピサノシェンロン)
11.18東京東京スポーツ杯2歳SGIII12442.1(1人)1着安藤勝己55芝1800m(良)1:48.7 (34.0)-0.1フライングアップル
12.23阪神ラジオNIKKEI杯2歳SGIII11331.8(1人)1着安藤勝己55芝2000m(良)2:02.1 (34.3)0.0ヴィクトリー
20072.4東京共同通信杯JpnIII9331.4(1人)1着安藤勝己57芝1800m(良)1:47.7 (34.2)0.0(ダイレクトキャッチ)
4.15中山皐月賞JpnI18113.7(2人)3着安藤勝己57芝2000m(良)1:59.9 (33.9)0.0ヴィクトリー
5.27東京東京優駿JpnI187151.6(1人)7着安藤勝己57芝2400m(良)2:25.5 (34.1)1.0ウオッカ
9.23阪神神戸新聞杯JpnII157122.4(1人)12着安藤勝己56芝2400m(良)2:26.3 (36.5)1.6ドリームジャーニー
10.21京都菊花賞JpnI1861111.2(5人)8着安藤勝己57芝3000m(良)3:05.8 (35.9)0.7アサクサキングス
11.24東京ジャパンCダートGI1671416.4(5人)11着O.ペリエ55ダ2100m(良)2:11.6 (39.8)4.9ヴァーミリアン
20081.5中山中山金杯GIII16119.0(4人)15着鮫島良太56芝2000m(良)2:01.6 (35.3)0.9アドマイヤフジ
2.23京都京都記念GII165928.1(8人)15着C.ルメール56芝2200m(良)2:15.3 (34.9)1.7アドマイヤオーラ

引退後

引退直後は北海道苫小牧市にあるノーザンホースパーク乗馬となる報道があったが[21]、2008年8月に入って全妹トールポピー優駿牝馬優勝したことが後押しとなってアロースタッドで種牡馬入りすることが決定した[22][23]。しかし、種牡馬としては供用4シーズンで計33頭の産駒を送り出すにとどまり、2013年の種付けシーズン途中に種牡馬を引退した[24][22]

種牡馬引退後は去勢ののちノーザンホースパークに移動して若手スタッフ向けの乗馬となり[22]、のち札幌市のモモセライディングファームへ譲渡されたが[25]、のちにノーザンファームに戻り、その後は離乳した仔馬たちの面倒を見るリードホースとして過ごしている[3]

血統表

フサイチホウオー血統(血統表の出典)[§ 1]
父系ゼダーン系
[§ 2]

ジャングルポケット
1998 鹿毛
父の父
*トニービン
Tony Bin
1983 鹿毛
*カンパラ
Kampala
Kalamoun
State Pension
Severn BridgeHornbeam
Priddy Fair
父の母
*ダンスチャーマー
Dance Charmer
1990 黒鹿毛
NureyevNorthern Dancer
Special
Skillful JoyNodouble
Skillful Miss

アドマイヤサンデー
1995 鹿毛
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
HaloHail to Reason
Cosmah
Wishing WellUnderstanding
Mountain Flower
母の母
*ムーンインディゴ
Moon Indigo
1986 鹿毛
El Gran SenorNorthern Dancer
Sex Appeal
MadeliaCaro
Moonmadness F-No.1-p
母系(F-No.)ムーンインディゴ(USA)系(FN:1-p)[§ 3]
5代内の近親交配Northern Dancer 4×4=12.50%[§ 4]
出典

脚注

注釈

出典

外部リンク