ゼーヴィント

ゼーヴィント:Seewind)、奥通王者归来中国語)は、日本中華人民共和国競走馬[1][3]。主な勝ち鞍は2016年ラジオNIKKEI賞(GIII)、2017年七夕賞(GIII)。日本時代の馬名、「ゼーヴィント」の意味は「ドイツ語で『潮風』」[4]

ゼーヴィント→奥通王者归来
2018年目黒記念
欧字表記Seewind[1]
香港表記奥通王者归来
品種サラブレッド[1]
性別[1]
毛色鹿毛[1]
生誕2013年5月12日(11歳)[1]
抹消日2018年10月10日[2](JRA)
ディープインパクト[1]
シルキーラグーン[1]
母の父ブライアンズタイム[1]
生国日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者ノーザンファーム[1]
馬主(有)シルクレーシング[1]
→包双全[3]
調教師木村哲也美浦[1]
→董斯琴朝格图[3]
競走成績
生涯成績日本:13戦4勝[1]
中国:1戦0勝
獲得賞金1億6384万円[1]
勝ち鞍
GIIIラジオNIKKEI賞2016年
GIII七夕賞2017年
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経歴

2013年5月12日、北海道安平町ノーザンファームで誕生。一口馬主法人「シルクホースクラブ」より総額5000万円(一口10万円×500口)で募集された[4]。育成は同期の東京優駿勝ち馬マカヒキと同じくノーザンファーム空港牧場のB2厩舎で行われた[5]。調教スタッフは「マカヒキは気性も良く、何をやらせても優等生といった印象がありました。その一方でゼーヴィントはやんちゃな性格もあって、育成馬の中では一番手のかかる馬でしたね」と振り返っている[6]

美浦木村哲也厩舎に入厩。2015年11月にデビューするが、新馬戦は7着に敗れる。年が明けて2戦目の未勝利戦も6着だったが、上がり3Fは出走馬中最速だった。3戦目で初勝利を挙げると、続く山藤賞も制して連勝を飾る[7]プリンシパルステークスは3着止まりで東京優駿出走は逃したが[5]ラジオNIKKEI賞では1番人気に推され、直線で伸びて重賞初制覇を果たした[8]

3歳秋はセントライト記念皐月賞ディーマジェスティにクビ差の2着に入るが、優先出走権を得た菊花賞には向かわず福島記念へ出走[9]。初の古馬相手でも1番人気に支持されたが、マルターズアポジーの逃げ切りを許して2着に終わる。騎乗したアンドレアシュ・シュタルケは「いい競馬は出来ましたが、勝った馬にまんまとやられてしまいました」とコメントした[10]

2017年アメリカジョッキークラブカップで2着となった後、休養明けの七夕賞で1番人気に応えて優勝し、重賞2勝目を挙げた。しかし、レース後に左前脚に腫れが見られ、検査の結果、左前第1指骨近位端骨折が判明。約半年の休養を要すると診断された[6]

2018年は復帰戦の日経賞で6着となり、目黒記念でも直線で前が壁になる不利が響いて6着に終わる[11]。その後、初のG1挑戦となった宝塚記念で14着と大敗し、レース後に屈腱炎を発症していることが判明。一旦は療養に入ったが、回復状況が思わしくないことから、10月9日付でJRAの競走馬登録を抹消し、引退[12][13]。引退後は福島県岩瀬郡天栄村ノーザンファーム天栄にて乗馬になる予定であった[14]

しかし、種牡馬として2019年4月9日中華人民共和国に輸出[15]。当初は種牡馬となる予定であったが、2020年8月22日の内蒙古競馬場で行われた「全国速度马公开赛暨第五届内蒙古草原休闲体育大会」の第4競走「四岁及以上純血马公开赛」(4歳以上サラブレッドオープン、ダート2400メートル)にて競走馬に復帰した[16][17]

なお性別欄では「公」になっているが牡馬の中国語表記であり変更は無い。

競走成績

日本での競走についてはnetkeiba.comの情報に基づく[7]

競走日競馬場競走名距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順タイム
(上り3F)
着差騎手斤量
[kg]
1着馬(2着馬)馬体重
[kg]
出典
2015.11.08東京2歳新馬芝1800m(稍)1624007.90(4人)07着R1:53.5(34.3)-1.40柴山雄一55キラージョー484
2016.01.16中京3歳未勝利芝1600m(良)1611008.50(3人)06着R1:35.6(34.5)-0.30石川裕紀人55マテラアリオン482
0000.03.13中山3歳未勝利芝1800m(良)1647002.70(1人)01着R1:52.1(34.4)-0.30石川裕紀人55(ネオヴェルザンディ)484
0000.04.16中山山藤賞500万下芝2000m(良)1022002.10(1人)01着R2:01.1(34.4)-0.10戸崎圭太56(ミヤビエンブレム)486
0000.05.07東京プリンシパルSOP芝2000m(良)17612005.80(3人)03着R1:59.5(34.2)-0.30石川裕紀人56アジュールローズ484
0000.07.03福島ラジオNIKKEI賞GIII芝1800m(良)1611004.00(1人)01着R1:47.0(34.5)-0.20戸崎圭太54(ダイワドレッサー)482
0000.09.18中山セントライト記念GII芝2200m(良)12710006.80(2人)02着R2:13.1(35.0)-0.00戸崎圭太56ディーマジェスティ480
0000.11.13福島福島記念GIII芝2000m(良)16713002.10(1人)02着R2:01.0(35.6)-0.20A.シュタルケ55マルターズアポジー486
2017.01.22中山AJCCGII芝2200m(良)17510002.80(1人)02着R2:12.0(35.7)-0.10戸崎圭太55タンタアレグリア492
0000.07.09福島七夕賞GIII芝2000m(良)1268003.40(1人)01着R1:58.2(36.1)-0.10戸崎圭太57マイネルフロスト488
2018.03.24中山日経賞GII芝2500m(良)1559009.10(5人)06着R2:34.3(35.6)-0.40戸崎圭太56ガンコ498
0000.05.27東京目黒記念GIII芝2500m(良)1612007.70(3人)06着R2:30.0(34.0)-0.30戸崎圭太57.5ウインテンダネス496
0000.06.24阪神宝塚記念GI芝2200m(稍)16815014.60(9人)14着R2:14.6(38.6)-3.00池添謙一58ミッキーロケット494
2020.08.22内蒙古四岁及以上純血马公开赛OPダ2400m124-04着--董斯琴朝格图50--[3]

血統表

ゼーヴィント血統(血統表の出典)[§ 1]
父系サンデーサイレンス系
[§ 2]

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
HaloHail to Reason
Cosmah
Wishing WellUnderstanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
Wind in Her Hair
1991 鹿毛
AlzaoLyphard
Lady Rebecca
BurghclereBusted
Highclere

シルキーラグーン
2000 黒鹿毛
*ブライアンズタイム
Brian's Time
1985 黒鹿毛
RobertoHail to Reason
Bramalea
Kelley's DayGraustark
Golden Trail
母の母
シーヴィーナス
1995 鹿毛
DayjurDanzig
Gold Beauty
*アサーティブプリンセスAssert
Pacific Princess
母系(F-No.)(FN:13-a)[§ 3]
5代内の近親交配Hail to Reason 4×4=12.50%、Northern Dancer 5×5=6.25%[§ 4]
出典

脚注

注釈

出典

外部リンク