フレデリック・サンガー
イギリスの生化学者(1918-2013)
フレデリック・サンガー(Frederick Sanger, OM CH CBE FRS FAA, 1918年8月13日 - 2013年11月19日)は、イギリス・グロスターシャー州レンコム出身の生化学者。ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ卒業。後、同大学キングス・カレッジ教授。ノーベル化学賞を2度受賞した人物として知られる[1]。1954年王立協会フェロー選出。
Frederick Sanger フレデリック・サンガー | |
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生誕 | 1918年8月13日 イギリス グロスタシャー |
死没 | 2013年11月19日 (95歳) イギリス ケンブリッジ |
国籍 | イギリス |
研究分野 | 生化学 |
研究機関 | ケンブリッジ大学 MRC分子生物学研究所 |
論文 | The metabolism of the amino acid lysine in the animal body (1943) |
博士課程 指導学生 | エリザベス・H・ブラックバーン ロドニー・ロバート・ポーター |
主な受賞歴 | ノーベル化学賞(1958, 1980) ガードナー国際賞(1971, 1979) アルバート・ラスカー基礎医学研究賞(1979) |
プロジェクト:人物伝 |
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研究
タンパク質のアミノ酸配列決定法
ペプチドの末端アミノ基にジニトロフェニル基を結合させると黄色く着色することを利用し、タンパク質のアミノ酸配列を決定する方法を確立した。この手法を用いてインスリンの一次構造の特定に初めて成功し、タンパク質がアミノ酸の連結したものであることを最終的に確定させた。この功績により、1958年のノーベル化学賞を受賞。
DNAの塩基配列決定法
「DNAシークエンシング」も参照
1979年に、コロンビア大学よりルイザ・グロス・ホロウィッツ賞をウォルター・ギルバート(1980年ノーベル化学賞共同受賞者)と共に受賞。翌年の1980年には、ジデオキシヌクレオチドを用いたDNAの塩基配列の決定法(ジデオキシ法、こちらもサンガー法と呼ばれることが多い)の発明により、再びノーベル化学賞を受賞した。現在までにノーベル賞を2度受賞した人物は5名おり、うち化学賞を2度受賞したのはサンガーとバリー・シャープレス(2001年と2022年)だけである[3]。
RNAの塩基配列決定法
サンガーはRNAの配列決定法も開発しており、これもノーベル賞級の業績とされているため、史上初の個人のノーベル賞3度受賞に最も近い人物と言われたこともあった[4]。
受賞歴
- 1951年 コーディー・モーガン賞
- 1958年 ノーベル化学賞
- 1969年 ロイヤル・メダル
- 1971年 ガードナー国際賞
- 1975年 クルーニアン・メダル
- 1977年 コプリ・メダル
- 1979年 ガードナー国際賞(2回目)
- 1979年 ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞
- 1979年 アルバート・ラスカー基礎医学研究賞
- 1980年 ノーベル化学賞(2回目)