第98回日本陸上競技選手権大会

第98回日本陸上競技選手権大会第17回アジア競技大会代表選手選考競技会(だい98かいにほんりくじょうきょうぎせんしゅけんたいかい)は、2014年6月6日から6月8日まで3日間の日程で福島県営あづま陸上競技場(とうほう・みんなのスタジアム)を会場に開催された。主催は日本陸上競技連盟。日本選手権の福島県内開催は初めて。トラック・フィールド男女計36種目の競技を実施し、選手704名(男子392名・女子312名)が参加した。男子ハンマー投室伏広治が大会20連覇を達成した。

第98回日本陸上競技選手権大会
主催日本陸上競技連盟
開催地福島県福島市
日程2014年6月6日 - 8日
競技場福島県営あづま陸上競技場
(とうほう・みんなのスタジアム)
実施種目トラック, フィールド
種目数36
サイト第98回日本陸上競技選手権大会

大会日程・実施種目

H予選½準決勝F決勝

女子
6/66/76/8
100mH15:40F17:40
200mH16:00F17:40
400mH14:30F16:30
800mH14:25F15:25
1500mF15:10
5000mF16:50
10000mF17:00
100mHH13:05
F16:40
400mHH12:30F16:00
3000mSCF15:00
走高跳F15:00
棒高跳F14:30
走幅跳F16:00
三段跳F13:00
砲丸投F13:00
円盤投F13:00
ハンマー投F13:00
やり投F15:00

グラウンドコンディション[1]
天候気温
(°C)
湿度風向風速
(m/s)
6/613:00くもり21.069%東北東 0.9
6/615:00くもり21.570%南南西 0.7
6/617:0019.090%北北東 0.9
6/712:0020.291%北 0.2
6/713:0019.595%北東 0.4
6/715:0019.090%東北東 0.6
6/717:0019.090%北北東 0.6
6/812:00くもり20.586%東北東 0.3

本大会以外の第98回日本陸上競技選手権大会について

第98回日本陸上競技選手権大会混成競技は本大会1週前の2013年5月31日・6月1日の日程で長野市営陸上競技場を会場に開催され、男子十種競技・女子七種競技の2種目を実施。リレー競技は第98回日本陸上競技選手権リレー競技大会が2014年10月31日から11月2日までの日程で横浜国際総合競技場を会場に開催される。競歩競技は第98回日本陸上競技選手権大会50km競歩が2014年4月20日に石川県輪島市で開催された。第98回日本陸上競技選手権大会20km競歩は2015年2月15日に神戸市東灘区で開催が予定されている。マラソンは、2014年2月23日の東京マラソンと同年11月16日の横浜国際女子マラソンが第98回日本陸上競技選手権大会を兼ねて行われる。

参加標準記録

参加標準記録
男子女子
ABAB
100m10.4010.5011.8512.00
200m20.8521.0524.3024.60
400m46.8547.2055.0055.80
800m1:50.001:51.302:08.002:10.50
1500m3:48.003:50.004:23.004:23.50
5000m13:48.0013:55.0015:40.0015:50.00
10000m28:28.0028:48.0032:30.0033:00.00
100mH--13.8014.00
110mH14.0014.15--
400mH50.8051.1059.0060.00
3000mSC8:50.008:55.0010:35.0010:50.00
走高跳2m162m131m751m72
棒高跳5m305m203m803m70
走幅跳7m707m606m106m00
三段跳15m9015m7512m7012m50
砲丸投16m0015m8014m1014m00
円盤投50m0049m5047m0046m00
ハンマー投63m0062m0054m5053m50
やり投73m0071m5053m0052m00
有効期間 : 2013年1月1日 - 2014年5月18日
参加者数
 選手
男子女子
100m2927
200m2419
400m2121
800m2015
1500m1712
5000m3723
10000m3019
100mH-25
110mH29-
400mH2014
3000mSC1212
走高跳1919
棒高跳1917
走幅跳2011
三段跳2215
砲丸投1717
円盤投2113
ハンマー投1813
やり投1720
第17回アジア大会派遣設定記録
男子女子
ABAB
100m10.0110.1411.0911.27
200m20.2820.5022.6023.00
400m44.8945.5050.5951.78
800m1:43.981:45.491:58.862:00.43
1500m3:32.953:35.494:02.154:05.96
5000m13:06.6313:22.2615:06.3415:25.34
10000m27:31.4328:07.9631:23.1732:35.86
100mH--12.7513.00
110mH13.3013.51--
400mH48.7449.5354.6656.07
3000mSC8:14.868:25.059:26.429:41.41
走高跳2m312m281m951m92
棒高跳5m735m614m634m39
走幅跳8m268m106m846m65
三段跳17m2116m8614m4814m15
砲丸投20m8720m1719m0717m43
円盤投66m5364m3463m9460m30
ハンマー投79m1176m0773m3969m91
やり投84m3281m7163m3460m05
有効期間 : 2013年4月1日 - 2014年6月8日

大会結果

本大会と他種目の日本選手権、マラソンの第17回アジア大会代表選考会の大会結果を扱う。表中の選手名・所属名は便宜上略称を含む。陸上競技の日本記録一覧も参照。

男子

優勝2位3位
100m
(+0.6 m/s)
詳細
桐生祥秀
東洋大学
10.22山縣亮太
慶應義塾大学
10.27女部田祐
中央大学
10.32
200m
(+0.9 m/s)
原翔太
上武大学
20.62高瀬慧
富士通
20.63飯塚翔太
ミズノ
20.66
400m金丸祐三
大塚製薬
45.69渡邉和也
チームミズノアスレティック
46.30小林直己
東海大学
46.38
800m川元奨
日本大学
1:48.42田中匠瑛
盛岡市役所
1:49.39岡昇平
和歌山陸協
1:49.53
1500m田中佳祐
富士通
3:43.77廣瀬大貴
大阪ガス
3:44.27監物稔浩
NTT西日本
3:45.42
5000m佐藤悠基
日清食品グループ
13:40:99村山紘太
城西大学
13:43:16菊地賢人
コニカミノルタ
13:44:43
10000m佐藤悠基
日清食品グループ
28:32:07大迫傑
日清食品グループ
28:33:57大石港与
トヨタ自動車
28:37:60
110mH
(+0.4 m/s)
増野元太
国際武道大学
13.58矢澤航
デサント
13.59大室秀樹
筑波大学
13.73
400mH岸本鷹幸
富士通
49.49中村明彦
スズキ浜松AC
49.95小西勇太
住友電工
49.97
3000mSC篠藤淳
山陽特殊製鋼
8:35:43松本葵
大塚製薬
8:37.06潰滝大記
中央学院大学
8:39.54
走高跳衛藤昂
筑波大学
2m23高張広海
日立ICT
2m20戸邉直人
千葉陸協
2m20
棒高跳澤野大地
富士通
5m61荻田大樹
ミズノ
5m51笹瀬弘樹
スズキ浜松AC
5m31
走幅跳嶺村鴻汰
筑波大学
7m94
(+0.6 m/s)
菅井洋平
ミズノ
7m83
(+0.4 m/s)
高政知也
順天堂大学
7m73
(+0.7 m/s)
三段跳石川和義
ライフメッセージ
16m32
(+2.7 m/s)
佐脇匠
愛知教育大学
15m88
(+2.3 m/s)
米澤宏明
筑波大学
15m82
(+3.1 m/s)
砲丸投畑瀬聡
群馬綜合ガード
18m50山田壮太郎
西宮市陸協
17m64宮内育大
日本大学
17m63
円盤投堤雄司
群馬綜合ガード
58m44米沢茂友樹
東海大学
53m84宮内優
モンテローザ
53m52
ハンマー投室伏広治
ミズノ
73m93赤穂弘樹
鳥取陸協
67m60保坂雄志郎
筑波大学
65m82
やり投新井涼平
スズキ浜松AC
81m97高力裕也
鳥取陸協
76m18ディーン元気
ミズノ
74m88
十種競技
(5/31-6/1)
右代啓祐
スズキ浜松AC
8308
中村明彦
スズキ浜松AC
8035音部拓仁
富士通
7604
20km競歩
第97回 (2/16)
鈴木雄介
富士通
1h18:17
高橋英輝
岩手大学
1h18:41
藤澤勇
ALSOK
1h20:03
50km競歩
(4/20)
谷井孝行
自衛隊体育学校
3h41:32山崎勇喜
自衛隊体育学校
3h44:23荒井広宙
自衛隊体育学校
3h49:18
福岡
(2013/12/1)
マーティン・マサシ
スズキ浜松AC
2h07:16ジョセフ・ギタウ
JFEスチール
2h09:00川内優輝
埼玉県庁
2h09:05
東京
(2/23)
松村康平
三菱重工長崎
2h08:09小林光二
SUBARU
2h08:51黒﨑拓克
コニカミノルタ
2h09:07
びわ湖
(3/2)
バズ・ウォルク
エチオピア
2h09:10佐々木悟
旭化成
2h09:47ヴィンセント・キプルト
ケニア
2h09:54

女子

優勝2位3位
100m
(-0.3 m/s)
福島千里
北海道ハイテクAC
11.69土井杏南
大東文化大学
11.72藤森安奈
青山学院大学
11.84
200m
(+1.0 m/s)
福島千里
北海道ハイテクAC
23.79市川華菜
ミズノ
24.04伴野里緒
七十七銀行
24.14
400m松本奈菜子
浜松市立高校
54.00青山聖佳
松江商業高校
54.06千葉麻美
東邦銀行
54.83
800m大森郁香
日本大学
2:05.05真下まなみ
セレスポ
2:05.86谷本有紀菜
筑波大学
2:06.87
1500m陣内綾子
九電工
4:17.12飯野摩耶
東京農業大学
4:17.96野田沙織
大阪学院大学
4:20.21
5000m尾西美咲
積水化学
15:32.74清水美穂
ホクレン
15:39.63森川千明
スターツ
15:39.77
10000m西原加純
ヤマダ電機
32:37.23竹地志帆
ヤマダ電機
32:37.69萩原歩美
ユニクロ
32:41.56
100mH
(+1.6 m/s)
木村文子
エディオン
13.34伊藤愛里
住友電工
13.46ヘンプヒル恵
京都文教高校
13.47
400mH久保倉里美
新潟アルビレックスRC
56.39吉良愛美
アットホーム
57.27青木沙弥佳
東邦銀行
58.10
3000mSC三郷実沙希
スズキ浜松AC
9:49.85中村真悠子
筑波大学
9:53.87堀江美里
ノーリツ
10:05.80
走高跳渡邉有希
ミライトテクノ
1m75井上七海
OKUWA
1m70前田愛純
神戸高体連クラブ
1m70
棒高跳浜名愛
しきしま倶楽部
4m09我孫子智美 滋賀レイクスターズ
仲田愛 茨城茗友クラブ
4m00--
走幅跳五十嵐麻央
福島大学
6m19
(+2.9 m/s)
水口怜
白梅学園高校
6m10
(+1.1 m/s)
甲斐好美
VOLVER
6m07
(+2.1 m/s)
三段跳吉田麻佑
歩アスレチックス
13m03
(+0.2 m/s)
前田和香
PEEK
12m96
(+0.5 m/s)
山根愛以
園田女子大AC
12m88
(-0.4 m/s)
砲丸投横溝千明
埼玉陸協
15m22福富栄莉奈
園田学園女子大学
15m21松田昌己
国士舘大学
14m96
円盤投東海茉莉花
Imost
51m28高橋亜弓
S.T.T.
51m03敷本愛
国士舘クラブ
50m48
ハンマー投綾真澄
丸善工業
61m31勝山眸美
筑波大学
59m56浅田鈴佳
武庫川女子大クラブ
58m71
やり投海老原有希
スズキ浜松AC
57m77宮下梨沙
大体大TC
54m70山内愛
大阪成蹊大学
54m23
七種競技
(5/31-6/1)
桐山智衣
モンテローザ
5500竹原史恵
長谷川体育施設
5419松原恵
筑波大学
5342
20km競歩
第97回 (2/16)
井上麗
天満屋
1h31:48渕瀬真寿美
大塚製薬
1h32:31道口愛
コモディイイダAC
1h32:41
横浜
(2013/11/17)
アルビナ・マヨロワ
ロシア
2h25:55野尻あずさ
ヒラツカリース
2h28:47ジェシカ・アウグスト
ポルトガル
2h29:11
大阪
(1/26)
タチアナ・ガメラ=シュミルコ
ウクライナ
2h24:37赤羽有紀子
ホクレン
2h26:00カロリナ・ヤジンスカ
ポーランド
2h26:31
名古屋
(3/9)
マリア・コノワロワ
ロシア
2h23:43アレナ・プロコプツカ
ラトビア
2h24:07木崎良子
ダイハツ
2h25:26

第17回アジア競技大会代表選手選考

第17回アジア競技大会における代表選手選考過程
 仁川
派遣設定記録有効期間
  • トラック・フィールド 2013/4/1 - 2014/6/8
  • 混成 2013/4/1 - 2014/6/1
種目別人員枠
選考競技会
[2][3]
トラック・フィールド・混成
リレー
選考基準
[2][3]
トラック・フィールド・混成
  1. 有効期間内に派遣設定記録Aを突破し、第98回日本選手権8位以内かつ日本人最上位 →内定
  2. 第98回日本選手権6位以内、または日本グランプリシリーズおよびゴールデングランプリで日本人2位以内 →以下の優先順位によって選考を行い理事会により選出
    1. 派遣設定記録Bを突破
    2. 強化育成部から推薦を受けた競技者
    3. アジア大会でメダル獲得が期待される競技者
リレー
  1. 日本代表として第1回世界リレー選手権に出場し、第98回日本選手権8位以内
    リレーメンバーは個人種目の成績に準じて選考、リレーの特性を考慮する →選考を行い理事会により選出
マラソン・競歩
  1. 各選考競技会で日本人3位以内、各種目ごとに最大2名 →選考を行い理事会により選出
発表
  • 2013年12月2日、ナショナルリレーチーム38名(男子24・女子14)を発表[4]
  • 2014年3月12日、マラソンの代表4名(松村・川内・木崎・早川)を発表[5]
  • 3月31日 ナショナルマラソンチーム21名(男子12・女子9)を発表[6]
  • 6月9日、マラソンを含む代表54名(男子31・女子23)を発表[7]。23歳以下の選手を8名含んだ選手団となった[8]。男子ハンマー投の室伏は出場辞退した[9]

主催・スポンサー・メディア

主催
主催日本陸上競技連盟
共催福島県
福島県教育委員会
福島市
福島市教育委員会
後援読売新聞社
福島民友新聞社
福島民報社
第98回日本陸上競技選手権大会福島県実行委員会
主管福島陸上競技協会

2011年3月の東日本大震災後、福島陸上競技協会は種々の困難を伴いながらも県内で大会開催を果たしていた[10][11]。福島陸協は2012年2月までに震災復興のための日本選手権招致計画をまとめた。福島陸協は福島県、福島市や福島商工会議所などの協力を得て、招致計画を進めた[10][11]。第98回日本選手権招致には4県が立候補したが、2012年12月13日に開かれた日本陸連理事会で福島市の県営あづま陸上競技場が開催会場に選出された[12][13]。福島県と共催関係者は第98回日本陸上競技選手権大会福島県実行委員会設立にあたり、大会開催に際して震災以降の福島県支援への感謝を表する場と福島県復興への転機と考えていた[14]。大会テーマは「走れ、未来」となった。

日本選手権招致に際して、競技場への大型映像装置や夜間照明の設置が日本陸連から求められていた[11]。開催地決定後、福島県は3億9500万円をかけて大型LEDスクリーン新設を行なった[15]。県は他にもトラックの表面ラバーを張り替え、原発事故の放射能対策としてフィールドと観客席の芝生総張り替えなど競技場整備に11億2000万円を投じている[16][17]。2013年5月、福島県は県営あづま陸上競技場について東邦銀行とのネーミングライツ契約を発表し、同競技場は2013年5月27日から2018年3月31日までの5年間にわたり、「とうほう・みんなのスタジアム」と呼ばれることが決定した[18][19]。同スタジアムで本大会1ヶ月前の2014年5月に開かれた第56回東日本実業団対抗陸上競技選手権大会と第60回福島県高等学校体育大会陸上競技大会は、日本選手権のリハーサル大会を兼ねて実施された。

大会開催中はスタジアムで各種イベントが行われた。福島県内の小中高生によるリレー大会、伊達市の霊山太鼓など県内各所の太鼓演奏や福島市在住のパイロット室屋義秀によるエアロバティック飛行など、福島県にゆかりある催しが披露され、にぎわい広場と名づけた特設ブースでは福島県内特産品やスポンサー各社関連商品の販売活動・PR活動が実施された[20][21]。表彰式では福島県商工会議所連合会会長賞、福島市長賞や福島県知事賞などとして、大会最優秀選手(福島牛)、各種目優勝者(特産品・さくらんぼ・桃)、大会20連覇を達成した室伏広治(20連覇記念20kg饅頭)に対して副賞が贈られた[22][23]。大会は男子円盤投が競技中に一時中断するなど雨天に苛まれたが、開催3日間で36,500人の来場者を集めた[24][25][26]。内訳は初日8,000人、2日目13,500人、最終日15,000人だった[22]

競技の模様はNHK総合テレビジョンBS1の番組『第98回日本陸上選手権』で生中継と録画放送を行った[27]

参考文献

外部リンク

🔥 Top keywords: メインページ飯豊まりえ高橋一生石丸伸二特別:検索キダ・タロー廣瀬智紀弥助三淵嘉子川栄李奈羽賀研二葛西美空岸辺露伴は動かない秋元優里鈴村健一ユージ虎に翼山崎育三郎STARTO ENTERTAINMENT乙黒えり出口夏希窪塚愛流木田美千代緒方賢一Never young beach田村正和ニューカレドニア猿の惑星シリーズマイケル・ゴードンプロポーズ大作戦 (テレビドラマ)スロバキア麿赤兒浅野温子笠松将竜とそばかすの姫堀田賢慎ラナルド・マクドナルド伊倉愛美仲野太賀