2001年の日本競馬

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2001年の日本競馬(2001ねんのにほんけいば)では、2001年平成13年)の日本競馬界についてまとめる。

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概要

馬齢表記の変更

2000年まで数え年で表記された馬齢表記を、国際的な表記である満年齢に変更[1]。これに伴い、朝日杯3歳ステークス→朝日杯フューチュリティステークス阪神3歳牝馬ステークス→阪神ジュベナイルフィリーズ等、馬齢を表記した競走名が変更された。

クラシックに外国産馬出走

この年よりクラシックレースのうち東京優駿(日本ダービー)、菊花賞に2頭ずつ外国産馬が出走可能となった。

東京優駿にはNHKマイルカップを勝ったクロフネ青葉賞を勝ったルゼルが出走。クロフネは5着、ルゼルは14着に終わる。菊花賞には神戸新聞杯を勝ったエアエミネムが出走し、3着。2004年までに5大クラシック全競走に外国産馬の出走枠が設けられ、2008年には最大7頭にまで拡大されているが、2012年時点終了で外国産のクラシックホースはローブデコルテ2007年優駿牝馬)のみである。

地方競馬の廃止相次ぐ

大分県中津競馬場は経営不振に陥っており、このためこの年2月に中津市が廃止を決定した。本来は6月末での廃止の予定であったが、4月に入って着順判定写真の業者との契約問題が解決せず、開催が不能となったため、4月6日に2か月前倒しの廃止が決まった[2]

また、11月5日には、新潟県競馬組合の管理者である平山征夫知事が新潟県競馬(新潟競馬場三条競馬場)を2001年度限りで廃止、同組合を解散すると発表。栃木県宇都宮市も同年限りで宇都宮競馬場での開催を中止している[2]

日本調教馬の海外での活躍

国内外の国際競走で日本調教馬の活躍が目立った。3月にはトゥザヴィクトリーが世界最高賞金額レースであるドバイワールドカップにて牝馬として初めて賞金圏内に入線、同日のドバイシーマクラシックではステイゴールドワールドレーシング・チャンピオンシップの前年度チャンピオン・ファンタスティックライトを破る快挙を達成。11月にはジャパンカップ開催21年目にして初めて日本調教馬が掲示板を独占。12月の香港国際競走では同日に開催された3つの国際G1全てを日本調教馬が勝利した。

できごと

1月 - 3月

4月 - 6月

7月 - 9月

  • 7月2日 - 国際セリ名簿基準委員会により、宝塚記念が国際GIに、京王杯スプリングカップ毎日王冠が国際GIIに認定される[7]
  • 7月4日 - 川崎競馬の佐々木竹見の引退を前に、全国の騎手を招待して「佐々木竹見引退記念全国騎手交流競走」が行われる。競走は2回行われ、ともに佐々木が優勝した。佐々木は7月8日に7,151勝の記録とともに引退[7]
  • 7月14日 - 新潟競馬場が左回りへの改装、日本初の直線芝1000mのコースを新設して大規模な改装を施し新装オープン。NiLS21ステークスではツジノワンダーが芝2000mの日本レコードタイム[注 2]となる1分56秒4を記録[7]
  • 7月16日 - 日本中央競馬会の事務所が東京都港区六本木に移転する[7]
  • 7月18日
    • 田原成貴が、管理馬フジヤマハクザンの耳に小型発信機を装着していた事が発覚[8]
    • 姫路競馬第2競走(11頭立て)で、最低11番人気が1着となり同馬に対する単勝式馬券の配当が日本競馬史上最高となる20万5760円を記録。
  • 7月29日 - 河内洋が史上3人目の通算2000勝を達成。史上最年少・最速で達成。
  • 8月19日 - セイウンスカイの引退式が札幌競馬場で行われる[7]
  • 9月2日 - 中央競馬の騎手安田富男の引退式が新潟競馬場で行われる[7]
  • 9月14日 - JRAは、7月18日に発覚した発信機の事件に関して田原成貴に過怠金50万円の処分を行ったことを発表[8]
  • 9月30日 - アグネスタキオンの引退式が阪神競馬場で行われる[7]

10月 - 12月

競走成績

中央競馬・平地GI

競走名優勝馬性齢騎手調教師所属
月日競馬場馬主勝時計
第18回フェブラリーステークスノボトゥルー牡5O.ペリエ森秀行JRA栗東
2月18日東京競馬場(有)池ばた1:35.6
第31回高松宮記念トロットスター牡5蛯名正義中野栄治JRA美浦
3月25日中京競馬場高野稔1:08.4
第61回桜花賞テイエムオーシャン牝3本田優西浦勝一JRA栗東
4月8日阪神競馬場竹園正繼1:34.4
第61回皐月賞アグネスタキオン牡3河内洋長浜博之JRA栗東
4月15日中山競馬場渡辺孝男2:00.3
第123回天皇賞(春)テイエムオペラオー牡5和田竜二岩元市三JRA栗東
4月29日京都競馬場竹園正繼3:16.2
第6回NHKマイルカップクロフネ牡3武豊松田国英JRA栗東
5月6日東京競馬場金子真人1:33.0
第62回優駿牝馬(オークス)レディパステル牝3K.デザーモ田中清隆JRA栗東
5月20日東京競馬場ロードホースクラブ(株)2:26.3
第68回東京優駿(日本ダービー)ジャングルポケット牡3角田晃一渡辺栄JRA栗東
5月27日東京競馬場齊藤四方司2:27.0
第51回安田記念ブラックホーク牡7横山典弘国枝栄JRA美浦
6月3日東京競馬場金子真人1:33.0
第42回宝塚記念メイショウドトウ牡5安田康彦安田伊佐夫JRA栗東
6月24日阪神競馬場松本好雄2:11.7
第35回スプリンターズステークストロットスター牡5蛯名正義中野栄治JRA美浦
9月30日中山競馬場高野稔1:07.0
第6回秋華賞テイエムオーシャン牝3本田優西浦勝一JRA栗東
10月14日京都競馬場竹園正繼1:58.5
第62回菊花賞マンハッタンカフェ牡3蛯名正義小島太JRA美浦
10月21日京都競馬場西川清3:07.2
第124回天皇賞(秋)アグネスデジタル牡4四位洋文白井寿昭JRA栗東
10月28日東京競馬場渡辺孝男2:02.0
第26回エリザベス女王杯トゥザヴィクトリー牝5武豊池江泰郎JRA栗東
11月11日京都競馬場金子真人2:12.8
第18回マイルチャンピオンシップゼンノエルシド牡4O.ペリエ藤沢和雄JRA美浦
11月18日京都競馬場大迫忍1:33.2
第2回ジャパンカップダートクロフネ牡3武豊松田国英JRA栗東
11月24日東京競馬場金子真人2:05.9
第21回ジャパンカップジャングルポケット牡3O.ペリエ渡辺栄JRA栗東
11月25日東京競馬場齊藤四方司2:23.8
第53回阪神ジュベナイルフィリーズタムロチェリー牝2O.ペリエ西園正都JRA栗東
12月2日阪神競馬場谷口屯1:35.1
第53回朝日杯フューチュリティステークスアドマイヤドン牡2藤田伸二松田博資JRA栗東
12月9日中山競馬場近藤利一1:33.8
第46回有馬記念マンハッタンカフェ牡3蛯名正義小島太JRA美浦
12月23日中山競馬場西川清2:33.1

中央競馬・障害

競走名優勝馬性齢騎手調教師所属
月日競馬場馬主勝時計
第3回中山グランドジャンプゴーカイ牡8横山義行郷原洋行JRA美浦
4月14日中山競馬場吉橋計4:52.3
第124回中山大障害ユウフヨウホウ牡4今村康成松元茂樹JRA栗東
12月22日中山競馬場(株)アイテツ4:44.1

地方競馬主要競走

競走名優勝馬性齢騎手調教師所属
月日競馬場馬主勝時計
第50回川崎記念レギュラーメンバー牡4松永幹夫山本正司JRA栗東
1月26日川崎競馬場(有)ノースヒルズマネジメント2:12.9
第24回帝王賞マキバスナイパー牡6K.デザーモ岡林光浩船橋
6月26日大井競馬場新田知也2:04.4
第3回ジャパンダートダービートーシンブリザード牡3石崎隆之佐藤賢二JRA美浦
7月12日大井競馬場稲垣博信2:05.8
第16回ダービーグランプリムガムチュウ牡3藤田伸二清水出美JRA栗東
9月24日盛岡競馬場寺田寿男2:07.0
第14回マイルチャンピオンシップ南部杯アグネスデジタル牡4四位洋文白井寿昭JRA栗東
10月8日盛岡競馬場渡辺孝男1:37.7
第1回JBCスプリントノボジャック牡4蛯名正義森秀行JRA栗東
10月31日大井競馬場(有)池ばた1:11.1
第1回JBCクラシックレギュラーメンバー牡4松永幹夫山本正司JRA栗東
10月31日大井競馬場(有)ノースヒルズマネジメント2:05.2
第47回東京大賞典トーホウエンペラー牡5菅原勲千葉四美岩手
12月29日大井競馬場(株)東豊物産2:05.2

表彰

JRA賞

  • 年度代表馬・最優秀3歳牡馬 ジャングルポケット
  • 最優秀2歳牡馬 アドマイヤドン
  • 最優秀2歳牝馬 タムロチェリー
  • 最優秀3歳牝馬 テイエムオーシャン
  • 最優秀4歳以上牡馬 アグネスデジタル
  • 最優秀4歳以上牝馬 トゥザヴィクトリー
  • 最優秀父内国産馬 該当馬なし
  • 最優秀短距離馬 トロットスター
  • 最優秀ダートホース クロフネ
  • 最優秀障害馬 ゴーカイ
  • 特別賞 ステイゴールド

ダートグレード競走最優秀馬

NARグランプリ

  • 年度代表馬・サラブレッド系5歳上最優秀馬 トーホウエンペラー
  • サラブレッド系2歳最優秀馬 プリンシパルリバー
  • サラブレッド系3歳最優秀馬 トーシンブリザード
  • 最優秀牝馬 該当馬なし
  • 最優秀短距離馬 該当馬なし
  • アラブ系2歳最優秀馬 レビンマサ
  • アラブ系3歳最優秀馬 フジナミスペシャル
  • アラブ系4歳上最優秀馬 ワシュウジョージ
  • ばんえい最優秀馬サカノタイソン
  • 特別表彰馬 ノボジャック

リーディング

リーディングジョッキー

分類騎手の氏名勝利数
中央競馬
地方競馬
ばんえい競走

リーディングトレーナー

分類調教師の氏名勝利数
中央競馬
地方競馬
ばんえい競走

リーディングオーナー

リーディングブリーダー

リーディングサイアー

リーディングブルードメアサイアー

誕生

この年に生まれた競走馬は2004年のクラシック世代となる。

競走馬

人物

死去

競走馬、繁殖馬

人物

引退

競走馬

人物

脚注

参考文献

  • 競馬歴史新聞編集委員会『新版競馬歴史新聞』日本文芸社、2004年。ISBN 4-537-25205-7 
  • 一般社団法人 中央競馬振興会『日本近代競馬総合年表』中央競馬ピーアール・センター、2018年。 

注釈

出典