ジョルジ・ルイス・フレーロ・フィーリョ

イタリアのサッカー選手

ジョルジーニョ(Jorginho)ことジョルジ・ルイス・フレーロ・フィーリョ(Jorge Luiz Frello Filho、1991年12月20日 - )は、ブラジルサンタカタリーナ州インビトゥーバ出身のサッカー選手イタリア代表プレミアリーグアーセナルFC所属。ポジションはMF

ジョルジーニョ
チェルシーでのジョルジーニョ(2021年)
名前
本名ジョルジ・ルイス・フレーロ・フィーリョ
Jorge Luiz Frello Filho
ラテン文字JORGINHO
基本情報
国籍イタリアの旗 イタリア
ブラジルの旗 ブラジル
生年月日 (1991-12-20) 1991年12月20日(32歳)
出身地インビトゥーバ
身長178cm[1]
選手情報
在籍チームイングランドの旗 アーセナルFC
ポジションMF (DMF、CMF)
背番号20
利き足右足
ユース
2007-2010イタリアの旗 エラス・ヴェローナ
クラブ1
クラブ出場(得点)
2010-2014イタリアの旗 エラス・ヴェローナ 89 (11)
2010-2011イタリアの旗 ACサンボニファチェーゼ英語版(loan) 31 (1)
2014-2018イタリアの旗 ナポリ 133 (2)
2018-2023イングランドの旗 チェルシー 143 (21)
2023-イングランドの旗 アーセナル 28 (0)
代表歴2
2016-イタリアの旗 イタリア46 (5)
獲得メダル
男子サッカー
イタリアの旗 イタリア
UEFA EURO
2020 欧州11カ国
1. 国内リーグ戦に限る。2024年2月9日現在。
2. 2022年9月26日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

経歴

ブラジルで生まれ、15歳の時(2007年)に祖父母の出身地であるイタリアへ移住した[2]。6歳の時に両親が離婚しており、サッカーはアマチュア選手であった母親から習った[2]

エラス・ヴェローナFCのユースチームでキャリアをスタートさせ、2010年にトップチームへ昇格。その後ACサンボニファチェーゼ英語版へレンタル移籍した[3]。翌年ヴェローナへ復帰し、2011年9月4日、USサッスオーロ・カルチョ戦でデビューした[4]

昇格したヴェローナの主力として2013-14シーズンに活躍して一躍注目を浴び[5]、2014年1月SSCナポリ移籍が決定[6]。サッリ監督の下で主力として4シーズン半で公式戦160試合に出場し[7]、2017-2018年シーズンには欧州最多となる2860本のパスを成功させるなど[7]、ナポリの優勝争いの原動力ともなった[8]

2018年7月14日、マンチェスター・シティも獲得に乗り出していたが[9]ナポリ時代の恩師マウリツィオ・サッリが監督に就任したプレミアリーグチェルシーFCへ移籍した[10]。契約期間は5年間で、背番号は5番、移籍金は推定5740万ポンド[7]。プレミアリーグ開幕戦となったハダースフィールド戦にアンカーのポジションで先発出場、ペナルティーキックを成功させ移籍後初ゴールを決めた[11]

2019-20シーズンは恩師のサッリが退団し、かわりにフランク・ランパードが監督に就任したため出場機会を失うと予想されていたが、変わらずアンカーのポジションにとどまった。2020-21シーズン、UEFAチャンピオンズリーグ決勝のマンチェスター・シティFC戦では効果的なプレーで優勝に貢献した[12]。同シーズンのリーグ戦ではチーム最多となる7ゴールを奪ったが、全てPKでの得点であった[13]

ユーロとチャンピオンズリーグを制し、本人も受賞の可能性に言及する中[14]、2021年のバロンドール投票結果では3位となった[15]

プレミアリーグ2022-23シーズン開幕戦、エヴァートン戦でPKを決め、開幕戦の勝利に貢献した。その後のCLグループステージ第4節ミラン戦でもPKを決め[16]、その後のグループステージ首位突破に貢献した。

2023年1月31日、アーセナルFCへの移籍が公式発表された。背番号は20番を着用する[17]。2月4日、22節のエヴァートンFC戦で途中出場しアーセナルデビューを果たした[18]。24節アストン・ヴィラFC戦では同点の後半アディショナルタイムにミドルシュートを放つと、ポストに直撃したボールがGKエミリアーノ・マルティネスに当たって跳ね返り、決勝点となるオウンゴールを演出した[19]

代表歴

ブラジルとイタリアの二重国籍のため、ブラジル代表イタリア代表の両方を選択することが出来た[2]

2012年からイタリア代表としてU-21代表に招集されている。A代表デビュー戦は2016年3月24日にウーディネで行われたスペイン代表との親善試合で89分にマルコ・パローロと交代で初キャップを記録した。2018 FIFAワールドカップ出場をかけた、スウェーデンとのプレーオフで代表に選出され、第2戦で先発出場しプレーしたが、ワールドカップへの出場を逃した[20]

2018年9月7日のUEFAネーションズリーグポーランド戦でペナルティーキックを決め、代表初得点を挙げた[21]

2019年10月12日、UEFA EURO 2020予選ギリシャ戦でPKを成功させ、イタリアを本大会出場へと導いた[22]UEFA EURO 2020本大会では準決勝スペイン戦のPK戦で5人目のキッカーを務め、このPKを成功させてチームは決勝進出を決めた[23][24]。決勝のイングランド戦ではPK戦で5人目のキッカーとして登場、決めれば優勝が決まるものであったが失敗してしまう。しかしその後ジャンルイジ・ドンナルンマが相手2人のキックをセーブ、チームは優勝を果たした[25]

2022 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選ではスイスとの対戦で2試合連続でPKを外したことが影響し[26]予選2位となり、ヨーロッパ予選プレーオフに回ることとなった。そのプレーオフの1回戦でサッカー北マケドニア代表に0-1と破れ、イタリアはワールドカップへの出場権を逃した[26]

プレースタイル

中盤の底でプレーし、長短のパスを散らしゲームメイクをするミッドフィールダー[2][5][27][28]。スピードは無いものの味方や相手との距離感を調整し、次のパスコースを予測した上でパスを受けたり、味方にボールを預け相手のマークを剥がしたりといったポジショニング能力、戦術理解力に優れる[5]

2016-17シーズンのカリアリ戦で1試合での欧州最多記録となる180本のパスを成功[29][30]、2017-18シーズンには欧州最多となる2860本のパスを成功[7]、2018年8月26日のニューカッスル戦では173本中158本のパスを成功させ、パス成功数のチェルシーのクラブ記録を更新するとともにジョルジーニョ一人でニューカッスルのチーム全体のパス成功数(131本)を上回る[28][31]、同年9月23日のウェストハム戦でイルカイ・ギュンドアンのプレミアリーグ記録(174本)を更新する180本のパスを成功させる[32]など、パスに関する多数の記録を持つ。

ペナルティーキックを得意とし、キックの際には「スキップ」に喩えられる変則的なステップを踏むことでゴールキーパーのタイミングをずらす[21][33]

評価

恩師であるマウリツィオ・サッリは自身のサッカーの中心にジョルジーニョを据えており[2][5]、判断力の速さをジョルジーニョの最も重要な能力として評価している[2]

リオ・ファーディナンドは2019年1月19日のアーセナルとのビッグロンドン・ダービーで解説を務めた際に、アーロン・ラムジーのマンマークにより仕事ができなかったジョルジーニョについて「試合のテンポを作ることができる選手。中央でボールを持ったときは良いプレーをする。」と評価しながらも、この時点でアシスト数が0であることを強調し「ビッグクラブとの試合になると走り回るだけ。守備は上手くないし運動量もなく、守備面でチームに何も貢献できない。ゴール前でも決定的な仕事ができない。」と酷評した[34][35]

トゥヘル監督の後を引き継いだポッター監督はチームにとって重要な選手と評価しており、キャプテンに任命しようとするなど評価は高い[要出典]

人物

すでに息子が3人おり、得点後のセレブレーションで3人の頭文字のアルファベットを指すなど息子想いの父である。[要出典]

所属クラブ

ACサンボニファチェーゼ英語版 2010-2011 (loan)

個人成績

クラブ

クラブシーズンリーグリーグ戦カップ戦リーグ杯国際大会その他合計
出場得点出場得点出場得点出場得点出場得点出場得点
エラス・ヴェローナ2011-12セリエB30210--20332
2012-1341230--00442
2013-14セリエA18710--00197
通算891150--209611
ナポリ2013-14セリエA15041--00191
2014-1523011-8110331
2015-1635010-2100380
2016-1727000-4100310
2017-1833210-5100394
通算133272-192101606
チェルシー2018-19プレミアリーグ372203011010542
2019-2031440107211447
2020-21287201012100438
通算12200503012114117
総通算23416122504935139734

代表

  • 国際Aマッチ 46試合 5得点(2016年 - )


イタリア代表国際Aマッチ
出場得点
201620
201710
2018101
201993
202051
2021150
202240
通算465

タイトル

クラブ

SSCナポリ
チェルシーFC
アーセナルFC

代表

イタリア代表

個人

脚注

外部リンク

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