酵素とは、生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。酵素によって触媒される反応を“酵素的”反応という。
酵素は生物が物質を消化する段階から吸収・輸送・代謝・排泄に至るまでのあらゆる過程に関与しており、生体が物質を変化させて利用するのに欠かせない。したがって、酵素は生化学研究における一大分野であり、早い段階から研究対象になっている。
多くの酵素は生体内で作り出される
タンパク質を基にして構成されている。したがって、生体内での生成や分布の特性、
熱や
pH によって
変性して活性を失う(失活)といった特性などは、他のタンパク質と同様である。……
・金属とは、展性、塑性(延性)に富み機械工作が可能な、電気および熱の良導体であり、金属光沢という特有の光沢を持つ物質の総称である。水銀を例外として常温・常圧状態では透明ではない固体となり、液化状態でも良導体性と光沢性は維持される。周期表において、ホウ素、ケイ素、ヒ素、テルル、アスタチン(これらは半金属と呼ばれる)を結ぶ斜めの線より左に位置する元素が金属元素に当たる。……
・イットリウムは原子番号39の元素である。元素記号はY。単体は軟らかく銀光沢をもつ金属であり、遷移金属に属するがランタノイドと化学的性質が似ているので希土類元素に分類される。1787年にカール・アクセル・アレニウス(英語版)がスウェーデンのイッテルビーの近くで未知の鉱物を発見し、町名にちなんで「イッテルバイト」と名づけた。イットリウムは蛍光体に使われ、赤色蛍光体はテレビのブラウン管ディスプレイやLEDに使われている。……
・カロリック説(カロリックせつ)とは、物体の温度変化をカロリック(熱素、ねつそ)という物質の移動により説明する学説。18世紀初頭、カロリック(熱素)という目に見えず重さのない熱の流体があり、これが流れ込んだ物体は温度が上がり、流れ出して減れば冷える、とするカロリック説が唱えられた。この考えは当時の多くの科学者によって支持され、19世紀初めまで信じられていた。現在では熱は運動であるとされており、カロリック説は否定されている。……