第81回菊花賞

第81回菊花賞(だい81かいきっかしょう、:81st Kikuka-shō (Japanese St. Leger)[2][3])は2020年10月25日京都府京都市伏見区京都競馬場で行われた競馬GI競走である。

第81回菊花賞
81st Kikuka-shō
(Japanese St. Leger)
開催国日本
主催者日本中央競馬会(JRA)
競馬場京都競馬場(京都府)
施行年2020年
施行日10月25日
2020年年の情報
距離芝3000メートル
格付けGI
賞金1着賞金110,000,000円
出走条件サラ系3歳牡馬・牝馬[1](指定)(国際)
負担重量馬齢 (牡57kg・牝55kg)
出典[1]
天候
馬場状態
優勝馬コントレイル
優勝騎手福永祐一(栗東)
優勝調教師矢作芳人(栗東)
優勝馬主前田晋二
優勝生産者ノースヒルズ(新冠町)
テンプレートを表示
映像外部リンク
2020 菊花賞
レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画(日本語実況版)
映像外部リンク
2020 Kikuka Sho (Japanese St. Leger) (G1)
レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画(英語実況版)

コントレイルが2005年のディープインパクト第66回菊花賞)以来、無敗でのクラシック三冠を達成した。

新型コロナウイルスによる影響

新型コロナウイルス (COVID19) の感染拡大の影響及び改正・新型インフルエンザ等対策特別措置法32条に基づいて日本国政府から発令された緊急事態宣言により、2月29日より取られていた無観客開催措置が、10月10日の東京・京都・新潟競馬より解除された為、本競走でも1日あたりの席数を778席 (対前年比 1.4%[4]) に制限して一般客の入場が可能となった[5]

入場できるのは事前に専用サイトで指定席券を購入(抽選販売のみ。当日発売なし)した者に限られ、入場にあたってはマスク着用と指定席券が必要になる他、大きな声を出しての応援も禁止され、入場者同士の距離 を開けるなどの感染防止対策が取られた。

競走前の状況

当年の牡馬クラシック競走

皐月賞

着順馬番競走馬名性齢騎手斤量タイム着差単勝オッズ人気
1着1コントレイル牡3福永祐一572:20.7002.71
2着7サリオス牡3D.レーン572:20.81/2馬身003.83
3着16ガロアクリーク牡3L.ヒューイットソン572:01.43馬身1/2041.28
天候:晴、馬場状態:稍重[6]

東京優駿(日本ダービー)

着順馬番競走馬名性齢騎手斤量タイム着差単勝オッズ人気
1着5コントレイル牡3福永祐一572:24.1001.41
2着12サリオス牡3D.レーン572:24.63馬身004.42
3着6ヴェルトライゼンデ牡3池添謙一572:24.91馬身3/4066.410
天候:曇、馬場状態:良[7]

トライアル競走

セントライト記念

着順馬番競走馬名性齢騎手斤量タイム着差単勝オッズ人気
1着6バビット牡3内田博幸562:15.0005.94
2着9サトノフラッグ牡3戸崎圭太562:15.31馬身1/2003.71
3着7ガロアクリーク牡3川田将雅562:15.41/2馬身004.42
5着10ヴァルコス牡3三浦皇成562:15.6007.85
天候:晴、馬場状態:良[8]

第74回セントライト記念GII)は9月21日中山競馬場芝2200メートルにて、12頭が出走し行われた競走である[8]。単勝オッズ10倍以下に推されたのは5頭であった。弥生賞ディープインパクト記念GII)勝利のサトノフラッグが3.7倍の1番人気、スプリングステークスGII)勝利のガロアクリークが4.4倍の2番人気に推され、皐月賞トライアル競走を勝利した2頭が上位を占めた。それに続いて、青葉賞GII)及び共同通信杯GIII)で3着となったフィリオアレグロが5.6倍の3番人気、ラジオNIKKEI賞GIII)で重賞初勝利となったバビットが5.9倍の4番人気、加えて青葉賞でオーソリティにクビ差及ばず2着となったヴァルコスが7.8倍の5番人気が支持された。

スタートからバビットがハナに立って逃げ、1000メートルを62秒6で通過し[9]、バビットが先頭のまま最後の直線に進入。最終コーナーでまくりにかかったサトノフラッグや[10]、好位に位置するガロアクリークが先頭に詰め寄られるものの、バビットがもう一伸びして後方に1馬身2分の1差を広げ、2004年のコスモバルク以来の逃げ切りによるセントライト記念勝利となった[11]。ラジオNIKKEI賞に続いて重賞2連勝、2009年勝利の父ナカヤマフェスタとともにセントライト記念史上4組目の父子制覇を達成した[9][12]。騎乗した内田は、「(ラジオNIKKEI賞)がフロック気味にみられていたので、ここでどういうパフォーマンスをしてくれるか楽しみだった。(中略)(菊花賞は)折り合いがつくので、この馬のレースができれば十分にチャンスはある」と話している[13][14]日刊スポーツ新聞社の松田直樹は「打倒コントレイルにも名乗りを上げた。逃げて4連勝の勢いはもう本物[11]」、サンケイスポーツの漆山貴禎は「どこまで行っても止まらない驚異の粘り腰(中略)今夏最大の上がり馬が、ラスト1冠でも大仕事をやってのけるかもしれない[9]」と表現した。

上位3頭(バビット・サトノフラッグ・ガロアクリーク)に菊花賞の優先出走権が与えられた[15][16]

神戸新聞杯

着順馬番競走馬名性齢騎手斤量タイム着差単勝オッズ人気
1着2コントレイル牡3福永祐一562:12.5001.11
2着18ヴェルトライゼンデ牡3池添謙一562:12.82馬身020.33
3着5ロバートソンキー牡3伊藤工真562:12.8クビ112.714
4着11ディープボンド牡3和田竜二562:13.01馬身023.54
5着13ターキッシュパレス牡3富田暁562:13.13/4馬身191.017
7着4レクセランス牡3松山弘平562:13.4102.813
9着6マンオブスピリット牡3M.デムーロ562:13.5055.19
11着3ビターエンダー牡3吉田隼人562:13.7039.46
天候:晴、馬場状態:良[17]

第68回神戸新聞杯GII)は9月27日中京競馬場芝2200メートルにて[注釈 1]、18頭が出走し行われた競走である[17]。無敗の二冠馬コントレイルが単勝オッズ1.1倍の1番人気であった。単勝支持率は、レース史上最高の2005年(第53回神戸新聞杯)ディープインパクトの支持率、78.5パーセントに次いで2番目となる72.6パーセントを記録した[18]。続く2番人気には、1勝クラスの葉牡丹賞で2歳芝2000メートルのJRAレコードで勝利したのち[19]、骨折で休養し10ヶ月ぶりの復帰戦となった無敗のグランデマーレが[20]、19.9倍の支持となった。それ以下は20倍台のヴェルトライゼンデ、ディープボンド、マイラプソディが5番人気までに収まった。

スタートからパンサラッサが抜け出し、強い向かい風の中逃げの手を打つ[18]。グランデマーレが2番手、コントレイルは中団につけ、ヴェルトライゼンデは後方に位置した[18]。1000メートルを59.9秒で通過し、パンサラッサが先頭のまま最後の直線に進入[18]。まず好位にいたディープボンドが抜け出しを図る[18]。しかし、抜け出したことで空いたスペースを中団にいたコントレイルが用い、加速し先頭に進出[18]。後続と差を広げ、「"持ったまま"の手応え[18]」(優駿)「ノーステッキでの大楽勝」(週刊Gallop[21])で先頭のまま入線。後方から追い上げたヴェルトライゼンデは外から末脚を見せたが、コントレイルには敵わず、内で2番手に抜け出していたロバートソンキーをクビ差ばかり捕らえたのみで2番手での入線となった。2番人気のグランデマーレは直線で失速しブービー賞17着、5番人気のマイラプソディは競走中に鼻出血を発症し最下位に沈んだ[21]

神戸新聞杯におけるレース全体の売上は83億9513万7500円。これはサートゥルナーリアが優勝した前年に比べて 190.5パーセントの大幅な売上増であり、コントレイルの父でるディープインパクトが制した2005年の売り上げを約79億6000万円を上回る、神戸新聞杯売上のレコードをマークした[22]。また、当日のWIN5(5重勝単勝式)の売り上げは10億908万300円となり、2012年12月23日以来となるWIN5売り上げ10億円超えを記録した[23]。圧倒的人気のコントレイルがいたため、指定レースの1つを1頭に絞れたことが影響したと考察されている[23]

柴田政人は「『強い』以外の言葉が見当たらない、圧倒的なパフォーマンスだった。[24]」と表現。菊花賞について、好位や中団でも競馬ができることや折り合いがスムーズであることから「心配無用」「視界は良好」と評した[24]

上位3頭(コントレイル、ヴェルトライゼンデ、ロバートソンキー)に菊花賞への優先出走権が与えられた[17]

出走馬

菊花賞への特別登録の段階では、出走可能頭数18頭を超える29頭が出馬投票を行った[25][26]。その中からトライアル競走で得た優先出走権を行使し出走したのは、セントライト記念 (GII) からバビットサトノフラッグガロアクリーク神戸新聞杯からはコントレイルヴェルトライゼンデ、ロバートソンキー。なおロバートソンキーは、3歳馬5大特別競走(クラシック競走)の出馬登録を第1回は行っていたものの[27]、デビュー後11か月の長期休養し、第2回の登録を見送った[28][29]。そのため、追加登録料200万円を支払った上での出走となる[29][30]。その他の馬は通算収得賞金順により出走が決定した。重賞勝利経験馬では、京都新聞杯GII)勝利のディープボンド[31]毎日杯 (GIII) 勝利のサトノインプレッサ[32]札幌2歳ステークス (GIII) 勝利のブラックホール[33]北海道2歳優駿 (JpnIII) 勝利のキメラヴェリテが名を連ねた[34]リステッド競走勝利経験馬は、プリンシパルステークス勝利のビターエンダー[35]すみれステークス勝利のレクセランスが出走[36]。以下、京都新聞杯2着のマンオブスピリット[37]、青葉賞2着のヴァルコスが出走[38]。収得賞金1500万円は6頭で、そのうち出走可能な4頭を決める抽選が行われた。結果、1勝クラス2勝クラスと連勝中であったアリストテレス[39]、ダノングロワール[40]、ディアマンミノル[41]の3頭に加え、ターキッシュパレス[42]の出走が実現した。

除外

先述の収得賞金1500万円の抽選で落選したのはココロノトウダイとアンティシペイト[43]。収得賞金1000万円以下は、サトノゴールドをはじめ9頭で、すべて競走除外となった[44]

主な回避馬

天候

京都市の天気、降水量、平均気温
2020年10月太秦S
17日
(土)
[49]
第25回秋華賞
18日
(日)
[50]
19日

(月)[51]

20日

(火)[52]

21日

(水)[53]

22日

(木)[54]

23日

(金)[55]

室町S
24日
(土)
[56]
出走当日
25日
(日)
[57]
9時
12時
15時
合計降水量

(mm) [58]

26.0-0.0--4.035.5--
京都競馬場の降水量[59][60](mm)21.0-0.5--1.528.0--
平均気温

(℃)[58]

13.314.214.416.317.719.117.515.214.0

馬場状態

京都競馬場の開催は2020年4回目の開催で、全8日の消化後に行われる改修工事のために2023年3月まで開催を休止することとなっている[61][62]デアリングタクトが無敗での牝馬三冠を達成した、開催4日目の第25回秋華賞は「稍重」で行われた[63]。開催は6日目、菊花賞が行われる芝コースは内柵を最も内に設置する「Aコース」を使用した。

デイリースポーツによると「雨が続いたこともあり、馬場の内ラチ沿いは傷みが目立っている」[64]スポーツニッポンによると「降雨での競馬の影響により、芝は向正面から3角(第3コーナー)にかけて傷みが進んだ。」と表現し、「時計がかかる」と分析している[65]。競走前々日の金曜日時点で、含水率は、ゴール前14.3パーセント、第4コーナーで13.7パーセント[65]。芝のクッション値は7.0で「軟らかめ」と判定された[65]。秋華賞が行われた日曜日から水曜日にかけて、生育管理のための散水が実施され[59]、火曜日から水曜日まで芝刈りが行われた[59]。芝の草丈は、野芝10 - 12センチ、洋芝は14 - 18センチに設定された[59]

出馬表と枠順

2020年10月25日 第4回京都競馬第6日目第11競走[66]

芝3000メートル(外回り、Aコース)、天気:晴、馬場状態:良、発走時刻:15時40分[66]

枠番馬番競走馬名性齢騎手斤量

[kg]

調教師単勝人気馬体重

[kg]

所属氏名オッズ人気
11ディアマンミノル牡3幸英明57栗東本田優109.912458
2ガロアクリーク牡3川田将雅57美浦上原博之082.510498
23コントレイル牡3福永祐一57栗東矢作芳人001.11458
4マンオブスピリット牡3M.デムーロ57栗東斉藤崇史116.613488
35サトノインプレッサ牡3坂井瑠星57栗東矢作芳人096.911484
6ヴェルトライゼンデ牡3池添謙一57栗東池江泰寿010.32488
47ダノングロワール牡3北村友一57美浦国枝栄064.28488
8ディープボンド牡3和田竜二57栗東大久保龍志051.67484
59アリストテレス牡3C.ルメール57栗東音無秀孝023.04474
10サトノフラッグ牡3戸崎圭太57美浦国枝栄034.95490
611バビット牡3内田博幸57栗東浜田多実雄012.53450
12レクセランス牡3松山弘平57栗東池添学140.615480
713ロバートソンキー牡3伊藤工真57美浦林徹076.79470
14ヴァルコス牡3岩田康誠57栗東友道康夫042.26502
15ブラックホール牡3藤岡佑介57美浦相沢郁116.814436
816()ターキッシュパレス牡3富田暁57栗東昆貢254.416472
17キメラヴェリテ牡3松若風馬57栗東中竹和也324.018540
18ビターエンダー牡3津村明秀57美浦相沢郁302.117476

無敗で二冠を達成したコントレイルは、2枠3番[67]。優勝最多タイの8勝を挙げている枠に収まり、矢作は「物理的に(最初の)コーナーが近いので、内枠が有利なのは間違いない」とした[67]。競走前日には単勝支持率82.5パーセントに達するなど人気を集め[68]、最終的に、単勝オッズ1.1倍の1番人気に推された。ヴェルトライゼンデは3枠6番、担当の調教助手は「いい枠」とし、池添も『真ん中より少し内の枠が理想』と話していたと語った[69]。単勝オッズ10.3倍の2番人気に推された。1987年以降勝ち馬がいない6枠11番にはバビット、浜田は「できれば内の方がよかったな...ぐらいで、どこでも問題ない」とした[69]。12.5倍の3番人気に推された。抽選を突破した5枠9番のアリストテレスが、23.0倍の4番人気で、以降サトノフラッグ、ヴァルコス、ディープボンド、ダノングロワール、ロバートソンキー、ガロアクリークと続き、11番人気のサトノインプレッサ(96.9倍)までが、単勝オッズ100倍以内であった[66]

7枠14番のヴァルコスは、三浦皇成が騎乗する予定であった。しかし、病気(急性虫垂炎[70])のために24日(土曜日)、25日(日曜日)の騎乗を取りやめ[71]、岩田康誠に乗り替わり[72]。7枠13番のロバートソンキーに騎乗する伊藤工真は、7年ぶり3回目の平地GI競走騎乗で、クラシック競走初騎乗[73][74]。また、8枠16番のターキッシュパレスに騎乗する富田暁は、デビュー4年目にしてGI初騎乗[75][76]となった。

競走結果

着順

以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[77]

着順枠番馬番競走馬名騎手斤量タイム着差上がり3F単勝オッズ人気レーティング[78]
123コントレイル福永祐一573:05.535.2001.11118
259アリストテレスC.ルメール573:05.5クビ35.1023.04117
3510サトノフラッグ戸崎圭太573:06.13馬身1/235.2034.95113
448ディープボンド和田竜二573:06.2クビ36.1051.67113
5715ブラックホール藤岡佑介573:06.2クビ35.4116.814113
6713ロバートソンキー伊藤工真573:06.62馬身35.6076.79111
736ヴェルトライゼンデ池添謙一573:06.92馬身36.3010.32109
8714ヴァルコス岩田康誠573:07.11馬身1/436.5042.26108
912ガロアクリーク川田将雅573:07.52馬身1/237.4082.510105
10611バビット内田博幸573:07.6クビ37.7012.53105
1124マンオブスピリットM.デムーロ573:07.6クビ36.9116.613105
1235サトノインプレッサ坂井瑠星573:07.81馬身37.2096.911104
1311ディアマンミノル幸英明573:07.91/2馬身37.1109.912103
14816ターキッシュパレス富田暁573:07.9クビ36.6254.416103
1547ダノングロワール北村友一573:08.53馬身1/238.1064.28099
16612レクセランス松山弘平573:09.24馬身38.4140.615095
17818ビターエンダー津村明秀573:09.41馬身1/438.3302.117094
18817キメラヴェリテ松若風馬573:11.7大差41.8324.018080

競走に関するデータ

ハロンタイム[66]12.8 - 11.9 - 12.1 - 13.3 - 12.1 - 11.9 - 13.1 - 12.4 - 12.5 - 12.7 - 12.9 - 12.2 - 11.8 - 11.6 - 12.2
1000m通過タイム[66]62.2秒(キメラヴェリテ)
上がり4ハロン[66]47.8秒
上がり3ハロン[66]35.6秒
優勝馬上がり3ハロン35.2秒
上がり3ハロン最速35.1秒(アリストテレス)

配当

払戻

馬番[66]配当[66]人気[66]的中票数[79]投票数[79]売得金[79]
単勝30110円01番人気0625万8900票0905万5887票09億0558万8700円
複勝30110円01番人気1825万3573票2301万5012票23億0150万1200円
90350円04番人気0039万4555票
100360円06番人気0036万9123票
枠連2-50510円02番人気0068万5189票0451万9313票04億5193万1300円
馬連3-90910円03番人気0146万2614票1729万2941票17億2929万4100円
ワイド3-90530円03番人気0086万0982票1704万1790票17億0417万9000円
3-100550円04番人気0082万5364票
9-102780円24番人気0014万5199票
馬単3-91010円03番人気0104万4859票1409万1045票14億0910万4500円
3連複3-9-13810円10番人気0070万4939票3587万9177票35億8791万7700円
3連単3-9-108740円21番人気0075万8380票9150万5122票91億5051万2200円

菊花賞の売上は212億4002万8700円[66]ワールドプレミアが勝利した前回、2019年(第80回菊花賞)に比べて30.4パーセント増加となった[80]。またレース当日の京都競馬場総入場者数は前年の1.8パーセントとなる1018人(うち有料入場人員698人)であった[80][81]

当日のWIN5(5重勝単勝式)

対象順12[66]345[66]
競走順東京第10競走京都第10競走新潟第11競走東京第11競走京都第11競走
競走名甲斐路S桂川SルミエールAD (LブラジルC (L菊花賞 (GI
条件芝2000m
3勝クラス (1600万下)
芝1200m
3勝クラス (1600万下)
芝1000m直線
オープン
ダート2100m
オープン
芝外3000m
オープン
単勝人気1番人気6番人気2番人気2番人気1番人気
勝利馬
(鞍上)
レッドアステル
北村宏司
コンパウンダー
武豊
ヒロイックアゲン
荻野極
ハヤヤッコ
田辺裕信
コントレイル
(福永祐一)
馬番7181812
残票数4,699,494票435,312票79,131票10,505票8,777票

的中票数は8,777票。払戻金は84,020円であった[82]。京都第10競走の桂川ステークスにて、1頭競走除外となったため、13万2020票が返還となった[66]。売得金は10億5357万4100円[66]。売上が10億円を超えたのは、前述の第68回神戸新聞杯以来で[80]、デイリースポーツによると「いずれも指定レースの一つ(菊花賞)を1頭に絞れる安心感が、ファンの購入意欲をくすぐった」と分析している[80]

達成された記録

コントレイル

サトノダイヤモンド(2016年菊花賞)
  • 中央競馬史上3頭目で、父のディープインパクト以来15年ぶりの「無敗の三冠馬[83]。父子二代(ディープインパクト - コントレイル)及び青鹿毛による三冠制覇は史上初のことである[83][84]
エピファネイア(2013年菊花賞)
  • 騎乗した福永祐一は、2013年のエピファネイア以来7年ぶりの菊花賞勝利で通算2勝目[83]
    • JRA-GIは、コントレイルの二冠目である第87回東京優駿(日本ダービー)以来、2020年3勝目、通算28勝目[83]。JRA重賞は菊花賞前日の富士ステークスGII)、ヴァンドギャルドでの勝利で、2020年7勝目、通算45勝目[83]
  • 調教師である矢作芳人は、7頭目の菊花賞出走で初勝利[83]
    • JRA-GIは、第87回東京優駿(日本ダービー)以来、2020年4勝目、通算13勝目[83]。JRA重賞は、2020年の第68回神戸新聞杯以来、2020年7勝目、通算45勝目[83]
  • 所有する前田晋二は、3頭目の所有馬出走で初勝利[84]
    • JRA-GIは、三冠達成のみで2020年3勝目、通算7勝目。JRA重賞は、コントレイルの4勝にディープボンドの京都新聞杯を加えて2020年5勝目、通算27勝目[84]
ビートブラック(2012年天皇賞(春)
  • 生産したノースヒルズは、今回出走した2頭(キメラヴェリテ、コントレイル)を含め、10頭の生産馬出走で初勝利[84]。これまでは2010年にビートブラックで3着が最高着順であった[84]
    • JRA-GIは、三冠達成のみで2020年3勝目、通算18勝目[84]
  • ディープインパクト産駒は、2018年のフィエールマン、2019年のワールドプレミアに続いて3年連続、通算4勝目[83]

テレビ・ラジオ中継

本レースのテレビ・ラジオ放送の実況担当者は、以下の通り。

関連項目

参考文献

  • 優駿』 2020年11月号 通巻923号、中央競馬ピーアール・センター、2020年10月24日。 
    • 「優駿 Book in Book」vol.10
  • 『週刊Gallop』第28巻第43号通巻1469号、サンケイスポーツ特別版、2020年9月28日。 
  • 「コントレイル無敗3冠」『週刊Gallop(臨時増刊)』第28巻第50号通巻1476号、産業経済新聞社、2020年12月。 

脚注

注釈

出典

外部リンク