サンビスタ (競走馬)

サンビスタは、日本の競走馬。馬名の由来はサンビスタサンバを愛してやまない人)で、父名・母名からの連想によるもの[3]

サンビスタ
2015年12月6日第16回チャンピオンズC表彰式
欧字表記Sambista
品種サラブレッド
性別
毛色黒鹿毛
生誕2009年3月18日(15歳)
抹消日2015年12月17日[1]
スズカマンボ
ホワイトカーニバル
母の父ミシル
生国日本の旗 日本北海道新ひだか町
生産者グランド牧場
馬主(株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
調教師角居勝彦栗東
調教助手前川和也[2]
競走成績
生涯成績26戦11勝
(中央)17戦6勝
(地方)11戦5勝
獲得賞金3億7625万7000円
(中央)1億9105万7000円
(地方)1億8520万円
勝ち鞍
GIチャンピオンズカップ2015年
JpnIJBCレディスクラシック2014年
JpnIIレディスプレリュード2015年
JpnIIIブリーダーズゴールドC2014年
JpnIIITCK女王盃2015年
JpnIIIマリーンカップ2015年
テンプレートを表示

2014年のJBCレディスクラシック(JpnI)、2015年のチャンピオンズカップ(GI)などで勝利を挙げた。

出自

2009年グランド牧場にて父スズカマンボ、母ホワイトカーニバルという同牧場生産の重賞馬同士の配合で生産された。グランド牧場に務めていた縁で角居勝彦厩舎に入厩する[4]

戦績

3 - 4歳

3歳(2012年)の3月に川田将雅騎手騎乗でデビュー。3戦目で未勝利戦を勝ち上がった。その後3着1回を挟み500万条件・1000万条件を連勝。4歳夏に主戦が岩田康誠騎手となり、1000万条件の竜飛崎特別を勝利した。しかし体質に懸念があり、前さばきも硬かったため一貫してダートコースを使われ、また常に休養を挟みながらの出走であった[4]。5戦すべてがダート1800mのレースであった。

5歳

年明けこそ6着に敗れたが、続く門司ステークス(1600万特別)で角居をして「本格化した」と言わしめる快勝でオープン入り[4]。オープン入り初戦はエンプレス杯に出走したが、同期のワイルドフラッパーから2秒以上離された3着に敗れている[5]

夏になり函館競馬場で行われたオープン特別マリーンステークスで牡馬相手に2着に好走すると、8月には門別競馬場で行われたブリーダーズゴールドカップをワイルドフラッパーを退けて制覇し、重賞ウィナーとなる。なお、この年からブリーダーズゴールドカップは牝馬限定戦となった。

その後、大井競馬場で行われたレディスプレリュードで再びワイルドフラッパーに敗れ2着となるも、続く盛岡競馬場で行われたJBCレディスクラシックではそのワイルドフラッパー等を下し、1馬身1/4差の勝利。見事にJpnIウィナーとなった。

その後は中京競馬場で行われたチャンピオンズカップで牡馬相手に3着に届くかとの勢いで猛追して4着に好走した。

6歳

年明け初戦のTCK女王盃を快勝すると、続くフェブラリーステークスでは7着に敗退。

その後もマリーンカップを勝ってかしわ記念で敗れるという、牝馬限定のJpnIIIを勝って牡馬相手のGIで敗れるということを繰り返した。本来であればクラブの規定上6歳春で引退となるが、関係者で協議し、例外として1年間引退を延ばすことになった。

その後はスパーキングレディーカップ3着、ブリーダーズゴールドカップ2着の後、レディスプレリュードを制覇。次いで大井競馬場で行われたJBCレディスクラシックに二連覇を目指して出走して1番人気に支持されたが、当時3歳のホワイトフーガに敗れて2着だった。

続くチャンピオンズカップではミルコ・デムーロが初騎乗[6]。16頭中12番人気であった[7]ものの、レースでは先行勢の後ろに付けて直線を迎えると残り200メートル地点で馬ごみから抜け出し、残り100メートルでは前を行くコパノリッキーホッコータルマエを並ぶ間もなく交わし突き抜け優勝[6][8]。牝馬の同競走制覇は初であり[7]、もとよりJRAのダートGI制覇としても初であった[6]。後年、角居は自著で「なぜ勝てたのか、いまでも説明できません。それも競馬です」「鞍上のミルコ・デムーロに神が降りたのかもしれません」[9]、デムーロは「あのチャンピオンズCは、僕にとっても忘れられないレースです。なぜなら、初めて勝ったダートの重賞だし、初めて牝馬で勝ったGIだったから」「(勝因について)馬もバッチリの状態だったし、流れも位置取りも完璧。行きたいところが開いて、脚もあったし、すべてが完璧だったんじゃない? そうじゃないとGIは勝つことができない。少しでも上手くいかないことがあると、どんなに強い馬でもハナ差で負けるのが競馬だから。そういう意味では、運がすごく良かったんだと思います」と回顧している[10]

チャンピオンズカップ後、東京大賞典への出走も検討されていたものの、関係者の協議により引退が決定[11]、2015年12月17日付けで競走馬登録を抹消された[12]

引退後

引退後は自身の生まれたグランド牧場繁殖牝馬となることとなり、2015年12月18日に牧場入りしている[13]。2017年2月8日、ルーラーシップとの間に黒鹿毛の牝馬を出産した[14]

繁殖成績

生年馬名毛色厩舎馬主戦績(現状)タイトル
初仔2017年サンジョアン黒鹿毛ルーラーシップ栗東・角居勝彦
北海道・角川秀樹
盛岡・櫻田康二
美浦伊藤圭三
(株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン10戦2勝(引退・繁殖)
2番仔2018年エスミラクル青鹿毛モーリス栗東・藤原英昭(有)グランド牧場2戦0勝(引退・繁殖)
3番仔2019年ジレトール鹿毛ロードカナロア栗東・松永幹夫(有)キャロットファーム18戦4勝(現役)
4番仔2021年アンリーベイビー黒鹿毛栗東・安田隆行三木正浩1戦0勝(現役)
5番仔2022年マキシマムビスタ栗毛ヘニーヒューズ(デビュー前)
6番仔2023年サンビスタの2023鹿毛ドレフォン(デビュー前)
  • 2024年2月19日現在

競走成績

競走日競馬場競走名距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順タイム
(上り3F)
着差騎手斤量1着馬(2着馬)
2012.03.31阪神3歳未勝利ダ1800m(重)161106.8(03人)04着R1:57.5(37.2)-1.2川田将雅54kgシルクシンフォニー
0000.04.14阪神3歳未勝利ダ1800m(重)105507.5(02人)06着R1:55.3(38.3)-1.1川田将雅54kgトーブプリンセス
0000.05.05京都3歳未勝利ダ1800m(良)1571214.9(04人)01着R1:55.2(37.5)-0.1川田将雅54kg(ブライトポジー)
0000.09.16阪神3歳以上500万下ダ1800m(良)1381210.2(03人)03着R1:53.4(38.0)-0.1川田将雅52kgショウナンマオ
0000.10.08京都3歳以上500万下ダ1800m(良)112203.3(01人)01着R1:52.3(36.5)-0.2和田竜二53kg(タマモクララ)
2013.03.03小倉早鞆特別1000万下ダ1700m(稍)1681610.2(04人)01着R1:45.0(37.2)-0.2吉田隼人52kg(シルクキングリー)
0000.03.17中山下総S1600万下ダ1800m(良)161213.7(05人)09着R1:54.1(38.6)-1.5津村明秀53kgアントニオピサ
0000.04.13中山総武S1600万下ダ1800m(良)164837.4(08人)03着R1:52.8(37.2)-0.8蛯名正義55kgアメリカンウィナー
0000.07.14函館駒場特別1000万下ダ1700m(良)1371004.6(04人)03着R1:44.3(36.8)-0.3岩田康誠55kgヒルノマドリード
0000.07.28函館竜飛崎特別1000万下ダ1700m(稍)135702.7(01人)01着R1:44.0(36.5)-0.0岩田康誠55kg(カチューシャ)
2014.01.05京都初夢S1600万下ダ1800m(良)1561116.9(09人)03着R1:51.2(37.0)-0.5岩田康誠55kgマイネルバイカ
0000.01.18京都雅S1600万下ダ1900m(良)145803.9(01人)06着R1:59.6(36.5)-0.6岩田康誠55kgクリノヒマラヤオー
0000.02.16小倉門司S1600万下ダ1700m(稍)154703.3(01人)01着R1:43.1(36.9)-0.2D.バルジュー54kg(カチューシャ)
0000.03.05川崎エンプレス杯JpnIIダ2100m(不)134505.2(02人)03着R2:14.3(39.2)-0.2D.バルジュー55kgワイルドフラッパー
0000.07.13函館マリーンSOPダ1700m(良)135605.1(02人)02着R1:43.5(36.6)-0.1岩田康誠53kgロイヤルクレスト
0000.08.14門別ブリーダーズGCJpnIIIダ2000m(良)1481304.3(02人)01着R2:07.4(39.3)-0.7岩田康誠55kg(ワイルドフラッパー)
0000.10.02大井レディスプレリュードJpnIIダ1800m(良)103302.5(02人)02着R1:51.8(36.2)-0.3岩田康誠55kgワイルドフラッパー
0000.11.03盛岡JBCレディスクラシックJpnIダ1800m(良)1651004.9(02人)01着R1:49.3(36.6)-0.2岩田康誠55kgトロワボヌール
0000.12.07中京チャンピオンズCGIダ1800m(良)1651067.4(15人)04着R1:51.4(36.3)-0.4松田大作55kgホッコータルマエ
2015.01.21大井TCK女王盃JpnIIIダ1800m(稍)85501.8(01人)01着R1:52.3(36.5)-0.4C.デムーロ57kg(アクティビューティ)
0000.02.22東京フェブラリーSGIダ1600m(良)165915.6(06人)07着R1:36.7(36.2)-0.4C.デムーロ55kgコパノリッキー
0000.04.14船橋マリーンCJpnIIIダ1600m(不)126801.6(01人)01着R1:38.4(37.0)-0.8岩田康誠58kg(トロワボヌール)
0000.05.05船橋かしわ記念JpnIダ1600m(良)101102.9(02人)05着R1:39.2(38.8)-1.8岩田康誠55kgワンダーアキュート
0000.07.01川崎スパーキングレディーCJpnIIIダ1600m(重)126701.4(01人)03着R1:41.7(39.8)-0.9岩田康誠58kgトロワボヌール
0000.08.13門別ブリーダーズGCJpnIIIダ2000m(良)1461002.6(01人)02着R2:08.1(38.5)-0.0岩田康誠58kgアムールブリエ
0000.10.01大井レディスプレリュードJpnIIダ1800m(稍)1471202.5(02人)01着R1:50.2(36.3)-0.4岩田康誠57kg(トロワボヌール)
0000.11.03大井JBCレディスクラシックJpnIダ1800m(不)153601.3(01人)02着R1:52.6(40.1)-1.1岩田康誠55kgホワイトフーガ
0000.12.06中京チャンピオンズCGIダ1800m(良)162466.4(12人)01着R1:50.4(37.4)-0.2M.デムーロ55kgノンコノユメ
  • タイム欄のRはコースレコード勝ちを示す

血統表

サンビスタ血統(血統表の出典)[§ 1]
父系サンデーサイレンス系
[§ 2]

スズカマンボ
2001 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
HaloHail to Reason
Cosmah
Wishing WellUnderstanding
MountainFlower
父の母
スプリングマンボ
1995 鹿毛
KingmamboMr.Prospector
Miesque
*キーフライヤーNijinsky II
Key Partner

ホワイトカーニバル
2000 芦毛
*ミシル
1988 芦毛
MiswakiMr.Prospector
Hopespringseternal
April EdgeThe Axe
April Bloom
母の母
イエローブルーム
1989 栗毛
*パークリージェントVice Regent
Miss Attractive
グランドリームトウショウボーイ
* エリモルーシー
母系(F-No.)エリモルーシー系(FN:14-h)[§ 3]
5代内の近親交配Mr. Prospector 4×4=12.50%、Northern Dancer 5×5=6.25%[§ 4]
出典

脚注

注釈

出典

  • 角居勝彦『競馬感性の法則』(第2刷)小学館〈小学館新書〉、2017年。ISBN 978-4098252961 

関連項目

人気二桁番台でGI級競走を制した競走馬

外部リンク


🔥 Top keywords: メインページ飯豊まりえ高橋一生石丸伸二特別:検索キダ・タロー廣瀬智紀弥助三淵嘉子川栄李奈羽賀研二葛西美空岸辺露伴は動かない秋元優里鈴村健一ユージ虎に翼山崎育三郎STARTO ENTERTAINMENT乙黒えり出口夏希窪塚愛流木田美千代緒方賢一Never young beach田村正和ニューカレドニア猿の惑星シリーズマイケル・ゴードンプロポーズ大作戦 (テレビドラマ)スロバキア麿赤兒浅野温子笠松将竜とそばかすの姫堀田賢慎ラナルド・マクドナルド伊倉愛美仲野太賀