出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「六月 」はこの項目へ転送 されています。東京都足立区の地名については「六月 (足立区) 」をご覧ください。
『ベリー公のいとも豪華なる時祷書 』より6月 6月 (ろくがつ)は、グレゴリオ暦 で年 の第6の月 に当たり、30日間ある。
呼称 日本では水無月 (みなづき)ともいう。ただし、本来は陰暦 6月の異称である。
英語名 では June という。ローマ神話 のユピテル (ジュピター)の妻ユノ (ジュノー)から取られた。ユノが結婚 生活の守護神であることから、6月に結婚式 を挙げる花嫁を「ジューン・ブライド」(June bride 、6月の花嫁)と呼び、この月 に結婚をすると幸せになれるといわれる。しかしながら、少なくともヨーロッパ のカトリック 教徒の多い諸国では、ギリシャ神話 やローマの異教の神々がヨーロッパの人々の生活に影響を与えるというのは考えにくいという説もある[1] 。
日本におけるジューン・ブライドは、6月の雨が多くジメジメした薄暗い雰囲気で結婚する人が少ない事に困ったブライダル 業界が1970年代 ごろから始めた物であり、それまでは知られていなかった(日本と違い、ヨーロッパの6月は長い冬が明けて花が咲き始める時季で、世間一般に開放的で明るいムードが漂う)。
日本における6月 気候 夏 の初め(初夏)である。北海道 を除く各地では梅雨 [2] の時期であり降水量が多い。
水無月の語源 水無月の由来には諸説あるが、水無月の「無」は「の」を意味する連体助詞「な」であり「水の月」であるとする説が有力である[3] 。神無月 の「無」が「の」で、「神の月」を意味するのと同様と考えられる[4] 。田植が終わって田んぼに水を張る必要のある月「水張月(みずはりづき)」「水月(みなづき)」であるとする説もある。
文字通り、梅雨が明けて水が涸れてなくなる月であると解釈されることもあるが、これは俗説(語源俗解 )である。他に、田植という大仕事を仕終えた月「皆仕尽(みなしつき)」であるとする説、などもある。
祝日が存在しない月 日本では12月と並んで、6月は祝日 がない月として知られている。
これは皇室由来の節目の日もなく、庶民の生活も農繁期でハレの行事がなかった点が影響している[5] 。
一部で時の記念日 (6月10日 )などの休日化を目指す動きがある[5] 。また、沖縄県では沖縄戦 の組織的戦闘が終結した6月23日に、沖縄戦の戦死者を弔う「慰霊の日 」を設け、地方公共団体 の施設の休日としている。過労死弁護団全国連絡会議は労働者の過労死が6月に多いため[5] 、厚生労働省 に2001年6月8日、祝日のない6月に祝日を新設することを申し入れたことがある[6] 。しかし、この一方で「日本は諸外国より祝日が多すぎる(日本は2016年 時点では祝日が16日であるのに対し、アメリカは10日、イギリスは8日、フランスは13日)。これ以上祝日を制定しないで欲しい」「祝日にふさわしい日がない」などの理由により、祝日の制定に否定的な意見があり[6] 、祝日を所管する内閣府 も6月に祝日の制定することを検討していない[5] 。
なお1993年 には、皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀 により、6月9日 が休日 とされた。
フィクション作品では漫画『ドラえもん 』でドラえもん のひみつ道具の1つである「日本標準カレンダー」を使って独自に祝日を制定するエピソードがある。
漫画版ではのび太 が6月に祝日がないことに対する不満から6月2日を「ぐうたら感謝の日」という架空の祝日を制定したことがある[7] 。 アニメ版では2014年6月13日放送「たけしのズンドコ誕生日」でジャイアン が6月13日は「昼寝の日」、6月15日は「ジャイアンの誕生日」も祝日に制定された。 異名 いすずくれづき(弥涼暮月) えんよう(炎陽) かぜまちづき(風待月) けんびづき(建未月) すいげつ(水月) すずくれづき(涼暮月) せみのはつき(蝉羽月) たなしづき(田無月) たんげつ(旦月) とこなつづき(常夏月) なるかみづき(鳴神月) ばんげつ(晩月) ふくげつ(伏月) まつかぜづき(松風月) みなづき(水無月) ようひょう(陽氷) 6月の年中行事 6月に行われるスポーツ 6月がテーマの楽曲 その他 脚注 関連項目 ウィキメディア・コモンズには、
6月 に関連するカテゴリがあります。