金沢駅 | |
---|---|
駅舎兼六園口(2022年7月29日撮影) | |
かなざわ Kanazawa | |
所在地 | 石川県金沢市 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本・駅詳細) IRいしかわ鉄道(駅詳細) 北陸鉄道(駅詳細) |
テンプレートを表示 |
全ての座標を示した地図 - OSM |
---|
全座標を出力 - KML |
金沢駅(かなざわえき)は、石川県金沢市木ノ新保町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・IRいしかわ鉄道の駅である。
本項目では、北陸鉄道浅野川線の北鉄金沢駅(ほくてつかなざわえき)についても併せて説明する。
当駅は石川県の県庁所在地である金沢市の代表駅である。
JR西日本の北陸新幹線と、IRいしかわ鉄道のIRいしかわ鉄道線が乗り入れている[1]。また七尾線の列車も津幡駅からIRいしかわ鉄道線経由で乗り入れている[1]。IRいしかわ鉄道線は北陸新幹線が2015年(平成27年)3月14日に当駅まで開業した際にJR西日本から経営分離された北陸本線の「並行在来線」区間である[2][3][4][5]。
かつては、大阪・京都方面からの特急「サンダーバード」、名古屋・米原方面からの特急「しらさぎ」など全列車が停車し、「サンダーバード」1往復(七尾線 和倉温泉駅発着)を除く全列車が始発・終着となっていた。[6][7]。このうち北陸新幹線金沢延伸開業前は多くの列車が当駅から富山方面に運転されていた。なお、北陸新幹線が敦賀駅まで延伸開業後、当駅以南の在来線がIRいしかわ鉄道に移管された。[4][8]。
JR金沢駅の事務管理コードは▲541449を使用している[9]。
北鉄金沢駅は金沢駅の兼六園口(東口)駅前広場の地下にある。浅野川線の前身である浅野川電気鉄道により「金沢駅前駅」として開業し、北陸鉄道への合併と地下化を経て現在に至る。かつては金沢駅前停留場(金沢市内線)[10]および中橋駅(金石線) と併せ北陸鉄道の駅・停留所が3か所に散在しており、(当時の)国鉄金沢駅を含め、相互に徒歩連絡を行っていた。
2001年(平成13年)、JR金沢駅・北鉄金沢駅ともに第3回中部の駅百選に選定。2005年(平成17年)、東口は能楽の鼓をイメージした「鼓門」、ガラス張りで地下広場を備えた「もてなしドーム」が完成[1][11]。
JR西日本 金沢駅 | |
---|---|
駅舎金沢港口(2022年7月29日撮影) | |
かなざわ Kanazawa | |
◄新高岡 (39.7 km) (27.1 km) 小松► | |
所在地 | 石川県金沢市木ノ新保町1-1[1] 北緯36度34分41.8秒 東経136度38分51.9秒 / 北緯36.578278度 東経136.647750度 / 36.578278; 136.647750 (JR西日本 金沢駅) 東経136度38分51.9秒 / 北緯36.578278度 東経136.647750度 / 36.578278; 136.647750 (JR西日本 金沢駅) |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■北陸新幹線 |
キロ程 | 345.5 km(高崎起点) 東京から450.5[46] km |
電報略号 | サワ |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面4線[47][1] |
乗車人員 -統計年度- | 22,840人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1898年(明治31年)4月1日[47][14] |
備考 | 直営駅(管理駅) みどりの窓口 有 みどりの券売機プラス設置駅 |
テンプレートを表示 |
通過線を持たない島式ホーム2面4線で[32][33][48]、2024年3月に敦賀駅までの延伸開業が行われるまでの間は終着駅であった[32]。ただし、線路は敦賀方にある白山総合車両所まですでに伸びており[32]、同車両所との間の回送列車も運行されていた[49]。
新幹線駅舎のデザインコンセプトは、「まちが見える、心と体に気持ちがいい駅」[50][51]。前述の「もてなしドーム」と一体化した駅舎を整備した。ホーム各線にはホームドア(可動式ホーム柵)が設置されており[33][52][53]、ドアの塗色は九谷焼の「九谷五彩」(赤色・黄色・紺青色・紫色・緑色)のうち紺青色を除く4色が使用されている[52]。なお、紺青色はE7・W7系のラインカラーであり、車両が駅に入線することで「九谷五彩」が揃う狙いがあるという[52][53]。また、ホームの柱60本には金箔を約2万枚使用した飾りが柱上部に取り付けられている[48][52][54]。
これ以外にも、中2階の待合室には石川県産の能登ヒバを使用した壁面に236個の丸穴をくり抜き、輪島塗や山中漆器などの石川県の伝統工芸品(現物)を飾り付けたり[48][52]、新幹線コンコースの壁面に加賀友禅や二俣和紙を使用するなど[50][52]、随所に伝統工芸品を組み込み金沢らしさを感じるデザインを取り入れている[51]。中2階の待合室の横と2階の11・12番のりばのホームの南側にはジェイアールサービスネット金沢運営のセブン-イレブンキヨスク、2階の11・12番のりばのホームの北側には大友楼の売店がある。
新幹線ホームの発車メロディは、金沢市出身の音楽プロデューサー・中田ヤスタカが制作し、「金沢の山から海にかけての起伏ある自然条件」「伝統と創造が調和するまち」「北陸新幹線のスピード感と快適性」を表現したオリジナル曲が採用されている[広報 6][55][56]。
改札前にはみどりの窓口・みどりの券売機・みどりの券売機プラスが設置されていて、e5489やえきねっと[57]など各種列車予約サービスの受取が可能である。
駅舎はJR西日本の系列会社が運営しているホテル(ヴィアイン金沢)、駅ビル(金沢百番街)と一体化した構造となっている(「駅周辺」も参照)[32][51]。
のりば | 路線 | 行先 |
---|---|---|
11 - 14 | 北陸新幹線 | 福井・敦賀方面、富山・東京方面[58] |
IRいしかわ鉄道 金沢駅 | |
---|---|
かなざわ Kanazawa | |
◄西金沢 (3.7 km) (2.6 km) 東金沢► | |
所在地 | 石川県金沢市木ノ新保町1-1[1] |
所属事業者 | IRいしかわ鉄道 |
所属路線 | ■IRいしかわ鉄道線 (■JR七尾線直通含む) |
キロ程 | 47.4 km(大聖寺起点) 米原から176.6 km |
電報略号 | サワ |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 3面7線[47][1] |
乗車人員 -統計年度- | 10,395人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 2024年(令和6年)3月16日 |
備考 | 直営駅 |
テンプレートを表示 |
島式ホーム3面7線[15][48]、島式1面のうち切欠きホームが1面1線[15][48]を有する高架駅である。在来線ホームと新幹線ホームは同一平面上(同一高さ)にあり、1階に在来線・新幹線のそれぞれの改札口が、中2階に在来線と新幹線を一括で処理するのりかえ改札口[注 3]、在来線から金沢百番街「あんと」に直結する無人の「あんと改札口」が設けられていた[32][48]。
当初は新幹線の開業後も、敦賀延伸までは在来線も含めてJR西日本が保有することになっていたが、2012年から翌年にかけて行われたJR西日本社長と石川県知事の会談により、IRいしかわ鉄道が土地を除く在来線駅舎の施設を約17億円で取得する事となった[62]。ただし、駅施設の管理・運営は北陸新幹線の敦賀延伸までJR西日本が行っていた[62][広報 7]。
北陸新幹線の金沢延伸後、入場券はJR西日本およびIRいしかわ鉄道の両社で発売していた。ただし新幹線改札においては、在来線の鉄道事業者であるIRいしかわ鉄道の入場券で入ることができないようになっていた[63]。
北陸新幹線の敦賀延伸まではJRと第三セクターの共同使用駅であり、JR西日本が駅業務を行っていた。1階ではIRいしかわ鉄道のグッズ販売や定期券発行を行っているIRお客さまカウンターが設置されているが、IRいしかわ鉄道からJR西日本金沢メンテックへ業務を委託している。無人化前のあんと改札口もJR西日本金沢メンテックが駅ビル運営会社の金沢ターミナル開発から業務委託により運営されていた。
富山方面の一部列車が使用する4番のりばは3・5番のりばのあるホームの富山方の端を切り欠いたホームである[1][48][64]。そのため階段から遠い位置にある[32]。切り欠きホームとなっている3・4番のりばのホームを除いて、ホーム有効長は13両分となっている。ホーム全体が雪害対策のために屋根で覆われているが、4番のりばのみ覆われていない。これは高架化当時に非電化だった七尾線の気動車の排ガス対策の名残で、この4番のりばにはその気動車列車である「花嫁のれん」に対応する形での装飾も施されている。また、西金沢駅寄りに引上線が2線設置されている[64]。
中2階の3・5番のりば方面と6・7番のりば方面の階段の間(公衆トイレ跡)にはジェイアールサービスネット金沢運営のセブン-イレブンキヨスクJR金沢駅在来中2階店と喫煙所、2階の1・2番のりばのホームの南側には大友楼の売店がある。1・2番のりばのホームのセブン-イレブンキヨスクJR金沢駅在来ホーム北店とセブン自販機は2023年(令和5年)7月30日をもって営業を終了した。
民営化後、金沢支社の取り組みとして沿線ゆかりの楽曲を接近、発車メロディ等に起用する企画が富山、福井、鯖江、金沢、糸魚川の各駅で取り入れられてきたが、金沢駅では在来線を高架化した1990年(平成2年)に金沢の伝統工芸品、琴の音色を使用した発車メロディが導入された[65]。楽曲は「城下町の雰囲気を醸し出し、発車ベルらしくリズミカルで鉄道のイメージに沿った曲調」[66]を意識し、当地在住で筝曲家の大谷親千鶴が作曲した[66]。当初は3曲が使用されていたが[67]、後に短調と長調の2曲のみとなり、2・4・6番のりばが短調、1・3・5・7番のりばが長調に変更されている。
自動券売機はJR西日本の券売機、IRいしかわ鉄道の券売機が並置されている[68]。在来線改札口とあんと改札口にはICカード乗車券に対応しているのりこし精算機が設置されている。あんと改札口の自動券売機はICカード乗車券未対応のまま2021年(令和3年)3月30日をもって廃止、撤去されている。なお、当駅は福井県内以遠の各駅との間でICOCAなどのICカード乗車券を利用できる東限であり[69][70]、福井県内以遠の各駅と津幡・高岡・富山・七尾線方面(東金沢駅以東)各駅との間をICカード乗車券で利用するには、大聖寺駅 - 当駅間のいずれかの駅で一旦改札を出場する必要がある。
基本的に金沢駅で運行系統が分断されており、金沢駅を超えて運転される列車は下り2本だけであり、すべて平日のみ運行[注 4]である。朝に運行の松任発津幡行と夕方に運行の小松発津幡行が存在する。[71]
のりば | 路線 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|
1・2 | ■ IRいしかわ鉄道線 | 福井・敦賀方面[58] | |
3・5 | |||
3 - 7 | 高岡・富山方面[58] | ||
■ 七尾線 | 羽咋・七尾方面[58] |
当駅はかつて福井側と富山・和倉温泉側の優等列車双方が発着し特急列車の乗り入れも非常に多かったが、北陸新幹線の開業に伴い富山方面や福井方面への特急列車や寝台特急の発車はなくなった[注 5]。
北鉄金沢駅* | |
---|---|
駅入口(2022年4月30日撮影) | |
ほくてつかなざわ Hokutetsu-Kanazawa | |
(0.6 km) 七ツ屋 (A02)► | |
所在地 | 石川県金沢市堀川新町1-11 |
駅番号 | ○A01 |
所属事業者 | 北陸鉄道 |
所属路線 | ■浅野川線 |
キロ程 | 0.0 km(北鉄金沢起点) |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- | 4,450人/日 -2019年- |
開業年月日 | 1926年(大正15年)5月18日[40] |
* 1949年に金沢駅前駅から改称。 | |
テンプレートを表示 |
北鉄金沢駅(ほくてつかなざわえき)は、石川県金沢市堀川新町にある、北陸鉄道浅野川線の駅である。駅番号はA01。
頭端式ホーム1面2線[64]を有する地下駅である[40]。浅野川線において、1線ではないのは当駅と三ツ屋駅(唯一の列車交換可能駅)[72]のみとなっている。
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1・2 | ■ 浅野川線 | 内灘方面[73] |
昼間は1番線のみ使用しており[40]、2番線には1編成が留置されている。ラッシュ時は1・2番線とも使用する[40]。列車別改札。発車時は以前ブザーを使用していたが、2019年2月12日からは金沢市立工業高等学校の生徒が制作した発車メロディ(「金沢市歌」をアレンジした楽曲)を使用している[広報 8][74][75]。
近年の推移は下表の通り[81]。
年度 | JR西日本 | IRいしかわ[注 6] | 北陸鉄道[80] |
---|---|---|---|
1日平均 乗車人員 | 1日平均 乗車人員 | 1日平均 乗降人員 | |
1990年(平成02年) | 20,876 | 未 開 業 | |
1991年(平成03年) | 21,407 | ||
1992年(平成04年) | 24,160 | ||
1993年(平成05年) | 24.313 | ||
1994年(平成06年) | 24,075 | ||
1995年(平成07年) | 23,896 | ||
1996年(平成08年) | 23,780 | ||
1997年(平成09年) | 23,113 | ||
1998年(平成10年) | 22,695 | ||
1999年(平成11年) | 22,107 | ||
2000年(平成12年) | 21,728 | ||
2001年(平成13年) | 21,409 | ||
2002年(平成14年) | 21,624 | ||
2003年(平成15年) | 21,062 | ||
2004年(平成16年) | 20,608 | ||
2005年(平成17年) | 20,518 | ||
2006年(平成18年) | 20,817 | ||
2007年(平成19年) | 20,763 | ||
2008年(平成20年) | 20,969 | ||
2009年(平成21年) | 20,157 | ||
2010年(平成22年) | 19,898 | ||
2011年(平成23年) | 20,010 | 3,520 | |
2012年(平成24年) | 20,332 | 3,663 | |
2013年(平成25年) | 20,785 | 3,825 | |
2014年(平成26年) | 20,807 | 3,849 | |
2015年(平成27年) | 22,999 | 10,953 | 4,122 |
2016年(平成28年) | 22,668 | 10,714 | 4,203 |
2017年(平成29年) | 22,895 | 10,518 | 4,412 |
2018年(平成30年) | 23,410 | 10,516 | 4,468 |
2019年(令和元年) | 22,820 | 10,395 | 4,450 |
金沢駅周辺は市内中心部に相対する「兼六園(けんろくえん)口」の周辺と、遠く日本海に相対する「金沢港(かなざわこう)口」の周辺に分けることができる。これら駅の出入口名は北陸新幹線延伸開業日の2015年3月14日にそれぞれの旧称「東口」および「西口」から改称されたが[広報 1]、金沢港口付近一帯は旧称「西口」に基づく通称「駅西地区」あるいはこれを略して「駅西」と呼ばれており、移転後の石川県庁を中心に商業施設の集積が進んでいる。
市内の繁華街・中心市街地である片町・香林坊地区とはやや離れた場所に位置しているが、兼六園口側から多数の路面バスが駅から中心部や、兼六園やひがし茶屋街などの観光地を結んでいる。
金沢駅周辺は県暴力団排除条例に基づき、暴力団排除特別強化地域に指定されており、地域内では暴力団と風俗店、飲食店等との間で、みかじめ料のやりとりや利益供与などを禁止している。違反した場合には双方に罰則規定が設けられている[83]。
※西日本旅客鉄道の新幹線・在来線特急、ならびにIRいしかわ鉄道線の「あいの風ライナー」の隣の停車駅は各列車記事を参照。
乗り入れ路線と駅の一覧 | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第1回選定 | |
---|---|
第2回選定 | |
第3回選定 | |
第4回選定 | |
※: 現在廃止 |